見出し画像

離れていても、つながっている。子ども・夫婦・死別・離婚について。

「平日よりも休日の方が疲れる」と言うお母さんに、私は心から共感します。仕事をしている平日と、子どもといる週末を比べてみると、断然子どもと過ごす方がヘトヘトです。別に子どもと過ごすのが嫌だとかつまらないという訳ではないのですが。

さて、シュタイナー教員養成コースで、外国人の方が講師として話される時に、私は通訳をさせていただくことがあります。ある初級編のクラスで通訳をしていると、イギリス人の先生が生命力についての話をされていました。生きている人には必ず生命力があり、その力によって私たちは生命を維持したり、生きる活力を得るそうです。ところが人が死んでしまったら、生命力が徐々に体から消えていき、体が冷たくなり硬くなっていくと言うのです。

子どもは自分だけの生命力だけでは生きていけないので、周囲の人から(特に母親から)生命力を吸い取っているそうです。ですから、子どもと過ごすとダイレクトに生命力が吸われていくので、お母さんたちや教師たちは良質な睡眠と食事をとって、生命力を泉のように湧き上がらせないとならないとおっしゃっていました。だからなんですね、子どもと過ごす週末がヘトヘトになるのは。

面白いのはそれだけではなく、母親の生命力と子どもの生命力はそれぞれ別のものですが、一つにつながっているそうです。どんなに離れたところに別々に暮らしていたとしても、母と子はそれぞれの生命力がつながっていているそうです。生きている限り、母と子の生命力が切り離されることがないそうです。ところが、片方が死んでしまったら、その時に母と子の生命力が切り裂かれるそうです。生きている方は、それまでつながっていた生命力を失うので、力が抜けて、寝込んでしまうこともあるようです。

そして、つながっているのは母と子の生命力だけではありません。夫婦においても同じで、夫も妻もそれぞれの生命力がつながっているなかで生活をしているそうです。ただ、イギリス人の先生が指摘していたことが忘れられないのですが、死別ではなく離婚した場合は、離婚後も数年間は生命力がつながったままだと言うのです。ですから、離婚後すぐに別の人と暮らしたり結婚しても、生命力は以前のパートナーと繋がっているので、新しいパートナーとの関係性がスッキリしないものになるとおっしゃっていました。

「離婚後しばらくは、新しいパートナーを探すのをやめましょう。」そうおっしゃるイギリス人の先生ご自身は、離婚後すぐ別のパートナーとくっついたので、複雑な心境に大変ご苦労されたそうです。

サポートされた資金→ 新しい経験→ noteで、みなさまと共有させていただきます。