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5分ちょっとでわかる! 『新リーグ構想』

半年ほど前から少しずつ情報が解禁されてきたバレーボールの"新リーグ"ですが、
「情報が多すぎてよくわからない!」
「難しい!」
と思っている方も多いのではないのでしょうか。
そんな皆さんのために、新リーグについて簡潔にまとめていきたいと思います。

※あくまで「ファン視点」で書かせていただきますので、ご理解ください。

新リーグ発足の経緯

まず、なぜ2024-25シーズンから新リーグが発足するのかという点についてです。

ビジョンにもあるように、「世界最高峰のリーグ」を作るために、リーグが変わります。ここで勘違いしないで欲しいのが、今ある現行のV.LEAGUEは無くならないということです。
「S-Vリーグを作るために、今のV.LEAGUEがなくなるんじゃないの?」と思っている方も多いと思いますが、そうではなく、今あるV.LEAGUEの上に新たに「世界最高峰のリーグ」が出来ると思っておいてください。

ではなぜ、新リーグを設立するかですが、
①競技レベルの向上
②バレーボールの収益化

の主に2つの要素があると考えております。

①競技レベルの向上

今のV.LEAGUEですと、実力のある選手が、レベルの高い選手たちが集まる海外に挑戦する流れがあります。そうすると、国内リーグの競技レベルが下がってしまう可能性があるのです。
そのことを危惧した機構側が、「日本に海外のトップレベルの選手が集まるリーグを作ろう」そう考え、今回の新リーグ構想が出来たんだと思います。

②バレーボールの収益化

要は"プロ化"です。
今まで何度もプロ化に挑戦し続けたVリーグですが、企業チームが多い兼ね合いで、何度も頓挫してきました。
その背景も考慮し、プロ化に移行出来る一部チームを集めて「プロリーグ」を作ろうという考え方です。

プロ化により収益が上がる

お金が大きく動く市場が出来る

国内外からトップレベルの選手が集まる

簡単ですが、このようなサイクルを目指しているのではないか、と推測しております。

S-V.LEAGUEについて

まず、トップリーグである「S-V.LEAGUE」についてです。
今までのV.LEAGUEと何が違うの?という点ですが、先ほども申した通り、これは「プロリーグ」です。各チームが、今までのV.LEAGUEよりも収益集客の部分に重きを置き、「バレーボールでお金を生み出せる」仕組みをつくっていく必要があります。

現行のリーグと変わる点を紹介します。
① リーグ開催期間 10月〜5月
② 1クラブあたり、33試合→44試合
③完全ホーム&アウェイ
④コートチェンジはなし
⑤ チームベンチ側に主審と記録席、反対側に副審を配置(国際大会の基準に準拠)

今回はひとつずつ掘り下げると長くなるので割愛しますが、上記が主な変更点であることはお見知りおきください。

S-V.LEAGUEに参加するには?

当然、トップレベルのリーグになるので、誰でも入れるわけではありません。参入条件、いわゆる"ライセンス"を保有する必要があります。

このライセンスについて、6月に詳細が発表されました。
全て把握するとなるとかなり複雑なので、大事なポイントだけ羅列します。

①ユースチームの保有

U-15、U-18のユースチームの保有が義務付けられました。正確には、2024‐25~U-15チームの保有が必須、2027-28~U-18チームの保有が必須となっております。
それに伴い、コーチ資格を保有している指導者の設置も義務付けられました。この流れにより、Vリーグのチームでのコーチ志望の方も、チームに携わりやすくなるのではと感じております。

②ホームアリーナ基準・要件

各チーム「ホームアリーナ」を保有が義務付けられました。しかし、そのアリーナにも条件が付け加えられています。
・ホームゲーム数の80%以上開催が可能であること
・入場可能者数が5,000人以上であること(2029-30までは3,000人以上)

この「5,000人」の基準をいかにクリアするかが今後鍵になってきそうです。

2023-24シーズンのV1女子のホームアリーナの収容人数です。5,000人をクリアしているアリーナはありますが、全てではないのが現実です。しかも、この体育館をシーズン通して8割以上使用できないといけません。
同じ屋内競技であるBリーグとシーズンがモロ被りしているので、色々策を講じないと、体育館の保有合戦はますます激化しそうですね…。

③売上高

1番キモになってくるのかこの売上高だと思います。S-V.LEAGUE参入チームは、「年間6億」の売上実績が求められています。
6億という金額もなかなかイメージし辛いと思いますので、参考程度に。
富樫勇樹選手(日本代表・PG)が所属し、Bリーグでも圧倒的強さと人気を誇る千葉ジェッツの売上高は、約22億です。

参照:https://chibajets.jp/ir/

今後のスケジュール(流れ)

参照:https://www.vleague.jp/topics/news_detail/22785

一部S-V.LEAGUEへの参入を表明しているチームはありますが、正式に決定するのは2024年4月以降となります。

現時点で参入を表明しているチームですが、
・ヴィクトリーナ姫路
・ブレス浜松
・PFUブルーキャッツ
・KUROBEアクアフェアリーズ
・東レアローズ

※追加・訂正あれば教えてください。
※男子も分かれば教えてください。

まとめ

ここまでザーッと変更点を書いてきましたが、最後にまとめたいと思います。

■2024-25シーズンからS-V.LEAGUEが"新設"される。
■S-V.LEAGUEに参入するには、ライセンスを保有しなければならない。
■ライセンスが正式に交付されるのは、2024年4月以降。

今後、目まぐるしく変わっていくV.LEAGUEの動向にも注目です。

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