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ゲーム雑感【Hi-Fi RUSH】【パラノマサイト】


Hi-Fi RUSH

レッツエンジョイリズムアクション!
リズムに乗ればギターサウンドが響いて気持ちよくプレイできるけど別に乗らなくてもクリアできるぜ!

カッコイイ音楽に合わせてボタンを押し、ステージを進んでいく…とにかく動かしていて楽しい!評判にたがわぬいいゲームだった。プレイ中盤まではいろいろ悪いところも目についていたが、加速度的に上昇してゆくプレイ体験のおかげで最終的に気にならなくなった。

(以下ネタバレも含む感想)




画面作りやノリが「アニメっぽい」ため12話くらいあればボリューム的にも満足かな…と思ったらきっちり12話あったし実際アニメっぽさを意識している。1ステージがアクションゲームとしては長く、1周に12時間程度要した。
2周目への導入イベントもしっかりしており、探索・隠し・収集・サイドミッション・やりこみ要素もあり…クリア後のチャレンジモードもあり…アクションゲームとしてボリュームは満点。

コスチュームチェンジもある

バトル自体よりもリズムに乗ることが解決にならないアクションパートがキツい時があった。足場へのジャンプでよく飛び越しが発生する。
ギミック配置等はどことなくクラッシュバンディクー味を感じて好みだった。

難しい局面はあるがリトライのデメリットが薄いため、詰まるような事態にはならない……即死レーザーから追われるパートで6回コンティニューした事を除けば。
どれくらい追われているか分からないので2D視点等にしてほしい+単純な移動アクションのみにしてほしかった。焦燥感の中マカロンのタイミング合わせを行うのは難しい。

ボス戦にバリエーションがあったのは好感触だが、ミモザはギミックがよく分かってなかった。バリアを割るにはパリィを継続的に行うしかないと思っていたがゴリ押しスタンで良かったらしい?
スタンゲージが固いボスは癪だがスタンゲージのないボスは弱い印象になってしまうためバランスが難しい。ラスボス手前であるロックウェルはアーマーを持たないため、強そうな見た目に反してペパーミントの銃撃でゴリゴリ削れていく。そのくせ3ゲージあるので「弱くて長い」という印象になる。

コルシカキャッチは失敗した!
(初のXBoxゲームだったので咄嗟のBボタンがどれだか分からなかった!)

雑魚戦について、シールドやバリアが味方の召喚でしか割れない+召喚にはクールタイムがあるのに複数ザコが展開してくるためテンポを削ぐ。特にシールドはクールタイムの長いマカロンパンチを2発当てないと壊れない(当て方が悪い?)ためやることのない時間が多い…さすがに何か間違えているのか?

勧善懲悪・単純明快でそれ自体は味のないストーリーだが、キャラクターたちへの好感度が高く、彼らがチームで困難に立ち向かっている姿はそれだけで良い。最終盤は「いいゲームだ…」と感動しながら進んでいた。

「楽天家で頭の良くない男」と「クールで頭が良く気の強い女」のコンビはそこらでよく見るが、ペパーミントは他のゲームだと無謬の存在にされそうなところ、普通に「短気で思いやりがない」と機械に分析されているあたりが好み。

特戦隊にもなれる

アジトからホログラム召喚で攻撃してくれる仲間たちはそれはそれで最高だが、ラス面は生身のみんながその場にいて、協力して道を拓いてくれる。
特に戦力としては目立たない808やCNMNに操作パートがあったのが熱かった。チーム全員でケールの首を狙う構図だ。
とにかく最高のチーム!による最高の挑戦!だった。

<印象に残ったキャラクター等>

冷えるん、プレイヤーに対してのみ気持ち悪いのかと思っていたが万人に気持ち悪いキャラクターらしくて面白い。「全ヒント実績が微妙に低くて笑ったんだよね。」

俳句を読む
ご飯も作る

SAMURAI、いろいろと良かったな…。
バトル面だと強めのザコのダメージ貯める→リズムゲームで勝つ→タイミングで一撃!の流れが気持ちよくて好きだった。

あとコルシカは単純に顔・声・性格が好み

とにかくよかった!のでクリア後もいろいろ埋めたいが、実力を要するチャレンジは難しそうだ。

パラノマサイト FILE23 本所七不思議

「街や夕闇通り探検隊が好きな人にオススメ!」の現代に蘇った「あの頃のアドベンチャーゲーム」……に令和最新のメタフィクション的要素も取り入れており、それを最初から隠す気もない。コンパクトにまとまったいいゲームだ。

(以下ネタバレも含む感想)





この名前のせいで苦しむことになる

とにかく謎解きと筆者のゲーム勘がハマったため、気持ちよくプレイできた。声を遮断といえばオプション!記憶を保存といえばセーブ!や、セーマンの正体にはミヲとエリオのチャプターでのミヲの第一声(今度はエリオさんか…的な)で察した等。
プレイヤーに投げかけられる選択肢は自分の意志で選ぶタイプだが、最後の選択肢は完全に「セーマンとして」選んでしまったので、そういう意味でも没入できた・やられた・いいゲームだった。

(意図的なものだと思うが)ジャンルがころころ変わっていったのが不満といえば不満。ホラーに始まり、能力者バトルに転じるが、その後は怪奇サスペンスに落ち着く。
興家が相手を立ち去らせるため行う読み合いを「面白そう!」と感じたために、結局主人公が善人ばかりで、物語が善意に従っていく過程に拍子抜けした。まあ怪奇サスペンスも構成が巧みで非常に面白かったのだが。

序盤のホラーがまた問題で、本旨ではない割に怖すぎるためここで篩にかけられる可能性がある。あと3ptくらい怖かったら筆者は投げていた。
パノラマビューは最も効率的に恐怖を煽る手法と夕闇通り探検隊に記されているが、確認しなければならないが視界を見回したくない…というホラーパートの緊張感は格別だった。

パノラマ・サイト。

美智代への「また遊んでくれますか」と津詰の「お前は俺の子だ」のシーンはそれぞれ涙腺に来たお気に入りのシーンだ。

約子は最高の女だった。美智代による呪殺の責任を自分で取ると言い切るあたりが気持ちがいい。人気投票1位も頷ける……並垣は何でサブキャラ人気1位なんだ…。

「理由:クズだから」らしいけどクズで言えばもっとクズな奴もいるだろう。
ということでユーザー投票が「わかる」と「わからない」の2分だった。

プレイ前から春恵の容姿を知っており、彼女のくたびれた魅力に惹かれていて、「生き返らせたい対象」への執着から活躍に期待していたのだが、この人が一番しょうもなかったな…という印象。
行動や思考があまりにリヒタ任せすぎる…「あらあら、わたし何も知らないのね…」と含みたっぷりに言う色気のある女性が、本当に何も知らないなんて事があっていいのか。

犠牲の上に息子を蘇らせる意味はないと悟るシーンはいいシーンであるものの、筆者にとってはあやめとの対面で呪殺チャンス!と前のめりになる春恵さんだけが好きな春恵さんだった。

いろいろな意味であやめの奔放さが好きかもしれない。

やる女だからな

津詰とエリオのコントは多くのプレイヤーに好評らしいが個人的には好きではなかった。特に緊張感あるシーンでもふざけた物言いをしているのがキツイ。

というわけで、津詰はあやめとの対峙で挽回出来た面もあるが、エリオは本当に何もなかったので彼に対する評価は低い。ただこの掛け合いのノリの寒さもあの頃のアドベンチャーゲームらしい気もする。

とにかくタイムラインを横断するゲーム性と、プレイヤーが観測者であるという立場を利用した構成が見事だった。大まかに2つのタイムラインがあるが、どちらのタイムラインも無駄ではない。
七不思議を一つに繋げていくクライマックスは怪奇ミステリに期待するワクワク感を見事に盛り上げていた。

街や夕闇通りを引き合いに出されるとボリュームを求めてしまうが、現代のアドベンチャーゲームはこのくらいのボリューム感が遊びやすいのかもしれない。総じて優等生ないいゲームだった。


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