【蓮ノ空感想文】締め切り間際の書きなぐり


1.はじめに──「君と早く会いたかったよ」

蓮ノ空について語る前に、ラブライブ!について少し触れさせてください。
ラブライブ!シリーズに初めて触れたのは、μ'sでした。ちょうど、アニメ2期が始まる直前のこと。アイドルコンテンツに苦手意識のあった自分がたまたまアニメ1期第一話を観て、あまりの面白さに衝撃を受けて──食わず嫌いだった反動もあってか、急激にハマりました。ライブやイベントにも足を運ぶようになり、楽しく充実した日々。当時のラブライブ!の勢いはひいき目にみても凄まじく、これからもっと楽しいことが続いていくのだと──少なくとも数年は続くだろうと思っていました。しかし、ご存じのとおりμ'sは2016年4月 1日に一区切りを迎えます。私がμ'sと一緒に駆け抜けられたのは2年とちょっと──活動期間の半分にも満たない、短い時間でした。

どうしようもないことですが、そこに大きな後悔がありました。もっと早く知っておけば……と。μ'sの物語を体感した身としては「今が最高!」と高らかに歌うべきかも知れません。ですが弱い私はどうしても「君と早く会いたかったよ」と思ってしまいます。

だからこそ、新しいシリーズは最初から触れることを意識しています。
好きになるかは分からない。けれども「君と早く会いたかったよ」と嘆くようなことは、もうしたくないと心に誓っています。


2.過去の自分へ──「分かったフリしないでよ」

それからというものの、ラブライブ!の新シリーズには極力早く触れるようにしました。そのたびに「出会えて良かった」と思いました。全て、大好きな作品です。そしてついに蓮ノ空の番。バーチャルスクールアイドルという全く新しい試み──企画の全貌が明らかになった自分はこう思いました。

「なるほど、日々の配信で毎日を一緒に過ごし、リアルタイムで物語が進行していくのか、面白そう!」と。

恐らく、いま蓮ノ空の魅力を語るとしても、私は同じ言葉を使うでしょう。
でも、もし過去の自分と話せるならこう言い放ってしまいそうです──「分かったフリしないでよ」と。俯瞰して分かったようなことを言うなと。

毎日を一緒に過ごすということが、どういうことか。
リアルタイムで物語が進行するとうことが、どういうことか。
この一年を経て、たっぷり味わいました。これは代えがたい経験です。
だから、体感を伴っていない過去の自分の言葉は軽く聞こえてしまうのです。それほどまでに蓮ノ空と駆け抜けたこの一年は濃厚で、幸せな日々でした。


3.インプットとアウトプット──「ごめんね、好きで」

創作のようなアウトプット作業には、ある程度インプットが必要と言われます。では逆に、先に大量のインプットがあるとどうなるのか──おそらく、その人を創作家にさせます。それは文章であったり、絵であったり、音楽であったり写真、映像……あるいは、声だったり。とにかく、どのような手段であっても「人に何かを伝えたくなる」衝動に駆られると思います。

蓮ノ空に触れると、これまででは考えられないような情報量が頭に流れ込みます。すると自然とその情報を繋ぎ合わせたり、余白を考えたり「人に何かを伝えたくなる」と感じました。これは、与えられる情報が綿密で整合性があり、自然とその余白をイメージできるから──言い換えれば「世界の解像度が高い」のだと思います。この部分が私が蓮ノ空のことが最も好きな部分です。彼女たちが同じ空の下で過ごしていることがありありとイメージできること、それが素晴らしいです。

自分にとっての最たる例がTragic Dropoという楽曲。最初は格好良い曲だなくらいにしか思っていなかったのですが、物語が進むにつれ「綴理先輩はどのような想いでこの曲を作って歌ったのだろう」とか「この歌を梢先輩はどう受け取ったのだろうか」など、今までのシリーズでは考えたことがなかったような視点で楽曲に接するようになりました。この曲に込められた想いを解釈して表現するために、自分で編曲して演奏してみたり、物語を書いてみたり……悲しい曲なのですがこの曲は延々と語りたいです──「ごめんね、好きで」

4.人間関係は全部描く──「世界埋めつくす未知なるドラマ」

前段で「世界の解像度が高い」というお話をしましたが、これは人間関係にも当てはまる話で……綴理先輩と梢先輩のお話をさせてください。
蓮ノ空はユニット2人組を強く押し出していて「なるほど、この2人の関係性を中心に描いていくのか」と、また分かったようなことを思ってました。愚かですね。
私の性格がひねくれているせいか「公式はこの2人組を推していきます」と感じると「そういうものだ」とどこか捉えてしまう──何か2人に感動的な展開があっても、好きだけどどこか予定調和を感じてしまって周りほど熱くなれないことが多々あります。重ね重ね、愚かですね。
なので103期6話を見終えたあと、綴理先輩と梢先輩の関係性が気になりつつも、まぁ次はみらくらぱーく!回かな、2人の因縁もさらっと触れて解決するくらいだろうと完全に油断をしていました。
そこから繰り出される103期7話、8話の衝撃は相当なものでした。気になっていたこの2人の関係性をこんなにしっかりと描いてくれるなんて……と、驚愕しました。私の油断っぷりは初めてラブライブ!1期第一話を観た時と同じ、それ以上だったかもしれません。これまで素敵な話はたくさんありましたが、今でも103期7話8話が一番好きなお話です。

ここで完全に「蓮ノ空」にはまりました……登場人物全員が相互に関係しあって物語を紡いでいく。そこには物語の都合や予定調和をほとんど感じさせない圧倒的な密度がありました。今振り返っても103期7話8話の存在が不思議なくらいです、奇跡……

5.締め切り時間なので──「出会えてホントに 嬉しいありがとう!」

もう時間がないのでとにかく「出会えてホントに 嬉しいありがとう!」
そして──「これからはもっとよろしくね」


つづこずの絡みを増やしてくださいお願いします……!

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