「先生」と呼ばれる意味

昨日から連休がいよいよはじまりましたね。
僕は連休中にフィンスイミングの日本選手権があるハズでしたが
延期となってしまいました。

開催の可否については僕にはコントロールできない事なので
スパッと諦めて次に向かうべく
行動を開始しています。
#仕上がりはかなり良かったけどね

今日、書いていく話は。

「先生」と呼ばれる事の意味
について、です。

僕がフリーランスで働き始めたくらいの頃から
ずーっと継続して見てるお客さんがいます。
僕もフリーランス活動が8年ほど経ちましたから
それくらいの長い付き合いになります。

お茶目で、かわいらしい人なのですが
ちょっと面倒くさがりで
ワガママな所があります。
あと、人の話をあまり聞いていない。笑
#マイナス面ばかりが目立つがお茶目な良い人です

この人をAさんとします。

業務委託先のフィットネスクラブでは
パーソナルレッスンの予約などは
主にインターネットで
サブとしてフロントでのやりとりで承っておりますが

Aさんはスマホを含むインターネットの操作を諦めてしまっているので
今までは友人のBさんに頼んで
予約をとってもらっていました。

Bさんも僕のパーソナルレッスンをうけているので
取るついでに、取ってくれ、というスタンスです。

しかし、最近システムが変わり
代行で予約を取ると後々面倒な事になるので
自分で手続きをしなければならなくなりました。

Aさんは困った結果
フロントで手続きをする事にしました。
#それでもまだネットを覚えようとはしない

そして、フロントの方に言われた日付と時間を
よく聞いていなかった上に
覚えてもいなかったので

「私はこの日のこの時間に予約した!」

と言い張って、お越しになられたんですね。
ただ、予約のシステムをこちらで確認すると
Aさんの名前は無く
その時間はCさんの予約になってました。

Aさんは
「嘘よ、この時間に予約もしたし
前払いだっていうからお金ももう払ってきた
フロントの人が間違えたに違いない」
と言い始めましたが

インターネットの操作を覚えた他のお客さん達は
1ヶ月前から予約をしているので
Aさんが希望していた時間は
既に埋まっていて
フロントの方々も間違えようが無いんですね。

ただ、Aさんは勘違いをしているので
フロントのミスだと思い込んで聞かないし
ずーっと愚痴を言ってたんです。
#その熱量には正直頭が下がる

そしたら結果
Cさんがその時間を譲ってくれたんです。

ホクホクの笑顔でAさんが
「譲ってくれたのー(ニコニコ)」
とやってきました。

違う、それは何か違う

僕のお説教タイムがスタート…
ここからが本題です。
#お待たせして申し訳ございません

ワガママが通ってきた人というのは
ワガママが通ってきたが故に
更にワガママになります。

しかし、裏には周囲の人の我慢があって
中には
「Aさんてそういう人だから、仕方ないよね」
という空気感さえあります。

今まではパーソナルレッスンの予約を
一緒に取り続けてくれていたBさんに

そして今回は自分がレッスンを受けるはずだったCさんに

我慢してもらって
譲ってもらってる訳です。

「いやー、ごめんなさいねー」
と言いながら、Aさん本人は深刻には捉えていないのですが。笑

「この時間に予約をしたはずだ」
Aさんも結構長い時間…15分くらいかな
グチグチ言っていたので

かなり僕とのレッスンを楽しみにしていたのだと思います。
ワクワクして来たのに
それが無かった。

こんなに悲しい事は無い…
#ガンダムのパロディ
#誰か気づいて

相当ショックだったのだと思います。

ただ、ただね。

譲ってくれたCさんだって
同じくらいワクワクして来てるんだよ

慣れないスマホでの操作を覚えて
1ヶ月前から予約して
ようやく訪れたその日を、譲る。

「大丈夫ですよー」なんてニコニコしてるけど
内心大号泣な訳ですよ。

そんなCさんの心情も汲み取らず
ホクホクした笑顔で嬉しそうにされても
2人の間で話がついていたとしても
僕は見過ごせません。

Aさんと同じくらい
Cさんだってパーソナルレッスンを楽しみにしていた事

そんなCさんのワクワクを
Aさんは奪った事

Aさんがちゃんと自分で確認していれば
防げたトラブルだった事

そこはハッキリと申し伝えなければ
Cさんの残念な気持ちは浮かばれないし

Aさんのワガママを通し続ける事は
Aさんの信用問題にも関わります。

「Aさんはそういう人だから
言うだけ無駄
私たちが我慢すれば良い」

そう思われたら
周りからどんどん人は離れていきます。

ここまで話してようやく
「あぁ…本当に悪い事をした、ごめんなさい」
とAさんの口から
心のこもった謝罪の言葉が出てきました。

今後はちゃんと確認して
他人任せにはしない、と。

僕も今回の件はこれで水に流し
今後は同じケースが起こった時に
他の人に譲ってもらうのは認めない事を伝え
一件落着となりました。

Cさんは結局、僕がその日入っていた仕事が
全部終わるまで待っていて
「もし良ければ今日お願いできませんか?」
といらしたので
快く受け、僕も最後まで精一杯働きました。

水泳の指導者は
コーチ、とか
先生、とか呼ばれる事が多いですが
フィットネスクラブでは
先生と呼ばれる事が多いように思います。

僕達の会社では
「水泳指導業というより、人材育成業」
と言っているのですが

「人を育てる」と言う事が
結果的に水泳の上達も助けると考えております。
それは社内であっても
お客さんに対しても、です。

今回の件は僕がCさんの気持ちを代弁しなければ
Cさんは、ただただ痛い思いをしただけになってしまいますし

それをスパッと言えるのも
その場の僕の立場が「先生」だからなのかもしれない…と
今、振り返ると思います。

だからこそ、人として研鑽を積んでいく必要があるな、と。
コーチでも同じような役回りはしますけど
「先生」という単語には
それだけの重みがあるなぁ、と。

自分より人生経験を積まれた方々に
教える機会が多いからこそ
もっと中身の詰まった人間になりたいなぁ…
っていう

そんなお話でした。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?