見出し画像

20インチ電動アシスト自転車徹底比較

新型コロナウイルスの蔓延により、移動手段として普及が加速している自転車業界。その中でも特に注目されているのが電動アシスト自転車です。

電動アシスト自転車の歴史としては最初にヤマハが開発したPASから始まり25年の年月が過ぎようとしています。

私自身、当初のイメージとしてはママチャリタイプしかなかったのでオバチャンが乗る乗り物だと思っていましたが、近年凄まじい程の進化を遂げ、フォルムも若者受けするアシスト自転車も増え、世代問わず利用できる乗り物になりました。

歴史についてはそこまでよく知らないのでこの辺りにしておき、今回私が紹介したい内容は…

【現代20インチ電動アシスト自転車徹底比較】です!

なぜ20インチ限定かというと、20インチしか乗ったこと無いのですw

今、どれを買おうか悩んでいる方の参考になれば幸いです!(あくまで個人的意見)

なお、私は自転車屋さんでもなんでもないです!wただの電動アシスト自転車好きです!

なので、私が所持していた自転車、試乗した自転車のみここに掲載しようと思います。

まず始めにこれだけはハッキリ言っておきたいのは

電動アシスト自転車は楽して移動するものであって、スピードはロードバイクに負けます!

よく「この電動何キロ出んの?」と聞かれますが、電動にスピードを求める方は買わない方が良いです。
平坦な道は平均24kmです。法律上アシストの限界は24kmなのでそれ以上は重いペタルを顔面男梅面で漕ぎます。

ちなみに私が所持している(た)電動アシスト自転車はこちらになります。

・リアルストリームミニ
・デイトナDE01X
・ternヴェクトロンs10
・Super73 s1
・MATE X
・MATECITY

続いて最近試乗した電動アシスト自転車はこちら

・BESV psf1
・ハリー・クイーン

以上となります。
その中でも特に注目を集めている【SUPER73】【MATE X】【MATECITY】【ternヴェクトロンs10】の4台の海外製日本仕様電動アシスト自転車についてレビュー・比較してみたいと思います。どれも30万円前後の高級車です。ただし!どれもこれも特性、用途、性能がバラバラなので一概にどれが一番良い!とは言えないです。

が、しかし!テレビなどを家電量販店に買いに行くとき「一番良いヤツください!」と言ってしまう方の為に一応個人的点数をつけてみたいと思いますw方式としては【走行性】【登坂能力】【バッテリー性能】【装備面】【保管面】【メンテナンス面】を各10点満点で表し、総合点を出したいと思います。
※1台目のSUPER73を比較にあげることが多いです。

それでは行きます。

【SUPER73 SG1】385000円 41/60点

・走行性 8点
強モードの初速がエグい!よくアシスト車の初速を表現するのに「誰か背中を押してくれてるみたい~」といいますが、こちらは「誰だ!後ろ蹴りやがった奴は!」というくらいペダルを踏むとドン!と加速します。小回りでは危ないレベルです。初速~24キロまでは1、2秒で到達。以降24キロを維持しようと適宜モーターが作動します。それ以上スピードを出そうとするととても重く、ペダル回転が追い付きません。なぜならシングルギアで変速が無いのです。一言で言うなら良くも悪くも「24km/hのスピードまで負荷無しで足回しているだけ」

独自の走法としては、ペダルの踏み込みでモーターが作動するため、ペダルがスロットルの役割をしているみたいな感覚です。このペダルの踏み込んだ瞬間のモーターの作動レスポンスは後述するMATEよりも機敏です。なので「踏み込む→ペダル回す(ほぼ空回し)→モーター作動!進む→24キロ到達→ペダル回しやめる→23キロ…22キロ…21…→ペダルちょい回す→24キロ→」みたいな感じでペダル回しては緩め→ちょい回し→の繰り返しです。
なので全くといっていい程つかれません!笑

あと、サスペンションが無く、サドルも無い為振動がダイレクトにきます。この辺は結構マイナスです。

・登坂能力 7点
走行性でも書きましたが、「24km/hのスピードまで負荷無しで足回しているだけ」が坂道でも活きます。緩やか~ちょっと急かな?(3~7%)って坂道なら24km/h出ます。大きな声では言えませんが、これは日本製の車体ではあり得ない事なんです。
しかし、激坂と呼ばれるような坂になると変速が無いため漕ぐことができなく下車を余儀なくされます。(私のいう激坂とは歩道橋以上の坂)←降りましょうw

・バッテリー性能 7点
充電3、4時間ー60~70キロ
電動アシスト自転車はアシストモード(強・中・弱)があるものがほとんどで、強アシストだと航続距離短く、弱だと航続距離長いというのが普通ですが、SUPER73の場合、強モードだけで70キロくらい走れました。

・装備面 9点
フロントカゴは付けられないものの、ライト、チェーンガード、泥除け、リアキャリア、ボトルケージ、さらにはブレーキランプが全て標準装備されています。後述のMATE Xと違うところ。さらにオプションパーツも豊富。リアキャリアに関してはリアBOX等付けれるものの、座席から距離が近いため窮屈になります。また、オプションで座席をロングシートに変えるとリアは使用不能となります。

・保管面 3点
ゴツい見た目とは反対に意外と繊細です。防水性が無い為雨に弱く、酷いとショートします。なので野ざらしで保管する家には向いていません。カバーが必要です。タイヤが太い為ほとんどの駐輪場のタイヤ止めに入らないので、マンションは向かない場合がほとんど。車体重量32キロあるため、行くのに階段を登らない一軒家・マンションの1階で中に入れられて屋根付きじゃないと保管できない可能性大。ちなみにバッテリーは取り外しができます。軽バン以上の荷室の広い空間があれば車載可能。全長165cm

・メンテナンス面 7点
東京、大阪等の専門メンテナンス店(販売店)が近くにあればメンテナンス可能です。前項の車があれば車載して持っていけます。しかし、遠路遥々車で他県から持ち込む事はできますが、それ程の修理は1日では終わらない為最低でも2往復はする事になるでしょう。近くに無ければ購入は控えた方が良さそうです。
全国大手の自転車店では修理すら受けてもらえません。町の自転車屋さんでも厳しいでしょう。
車体自体は錆びにくく、6角さえあればほとんどのパーツが外せ、構造は比較的簡単です。結構振動を受ける構造になっているのでネジ類は定期的にしめた方が安心します。ただ、内臓のコンピューターに異常が発生した場合は専門修理店にてコンピューターごと交換になります。

【MATE X】330000円 41/60点

このMATE Xは2種類あります。日本代理店のものとクラウドファンディング(以下クラファン)のものです。
日本代理店のものは各パーツ比較的グレードの高いものを使用している自転車です。
クラファンのものは各パーツ比較的グレードの低い安価なものを使用しています。支援価格(16、7万?)の自転車です。この2つは工場・発注・部品取り寄せ先が違います。
※メルカリ等フリマアプリでクラファンで購入したものを日本代理店の価格で出品している人がいますので、似て非なるものですので注意しましょう!

・走行性 9点
SUPER73には少し馬力は劣りますが、十二分にパワーがあります。しかも8段変速を搭載しているため24km/h以降のスピードも少し頑張って漕げば出ます。
さらにさらに、前後サスペンションが搭載されているため走行時の振動も緩和してくれます。
Super73よりも車体長が15センチ長い為、走行安定性は上がります。アシストレベルは5段階あり、8段変速と組み合わせると場面に合ったバリエーション豊富な走りができます。

しかし、小回りや低速走行には要注意です。
こちらのアシストに関するコンピューター性能はSUPER73に比べて粗暴です。SUPER73は踏み込んですぐモーターが作動し、ペダルの踏み込み加減にシビアに反応してアシストしてくれます。一方MATEはレスポンスが遅めで良くも悪くもグーーーーーーンと進みます。これは小回りでのペダルの踏み込み少し人がいる歩道では大変危険です。なのでお子さんを乗せる車体としては不向きだと私は判断します。
「ならアシストレベル1とかに落とせばいいじゃん!」と思われるかもしれませんが、MATEは1でもだいぶモーター作動させちゃいます。なので歩いてる友達と並走するなら無電動で重いタイヤをギア1で漕ぐみたいな感じになります。


走行性能に関しては日本代理店、クラファンの違いはそれ程ありません。

・登坂能力 8点
SUPER73の坂道でも24キロ出そうとするアシストの登り方。MATEのアシストレベルを5にして変速を低くする登り方。どちらも楽に良い速度で登坂することができます。しかし、MATEはアシストレベル5変速1にすればやや低速でも激坂に対応することができます。
登坂能力も日本代理店とクラファンの違いはありません。

・バッテリー性能 8点
急速チャージャー
充電2~4時間ー70~90キロ
日本代理店とクラファンでやや出力に違いがあるものがあります。
(各方面からの情報調べ)
こちらに関しては試乗だけでは不明です。

・装備面 4点
~日本代理店分~
ライト、チェーンガード、泥除け、リアキャリア、ボトルケージの標準装備はありません。
オプションで泥除け、リアキャリアは付けれますが、現在入手困難。アシストモニターはカラーディスプレイです。なお、このカラーディスプレイはUSBポートが付いていてスマホ等の充電ができます。しかし、モバイルバッテリーが普及している今、あれば便利ですが他へのアドバンテージには…
~クラファン分~
チェーンガード、ボトルケージは無いですが、リアキャリア及び泥除けはオプションで支援購入時選択可能でした。
チェーンガードが無いと裾広めのズボンははけないですね。剥き出しのチェーンは洋服の敵です!w
アシストモニターに関してはカラーではなく白黒のものも有ります。これも支援購入時のオプション選択でした。

・保管面 7点
2ポイントの折り畳み可能です。しかし、降りたんでも長さ103cm幅59cm長さ78cmと大柄で重いです(30キロ)。とはいえ、これができる事により荷室が少し大きめの車であれば重たいですが車載できます。また、マンションのエレベーターにも乗せれて居住形態の幅もSUPER73より広いです。(階段のみは不向き)また、防水防塵とカタログ上表記がありますが等級は不明です。折り畳み自転車は関節や細かい部品が多い為、どちらにせよ野ざらしはやめた方が良いです。

・メンテナンス面 5点
SUPER73と同じく東京、大阪等の専門メンテナンス店(販売店)が近くにあればメンテナンス可能です。ただ折り畳みができるため遠路遥々車で他県から持ち込む事はできますが、それ程の修理は1日では終わらない為最低でも日を改めて2往復はする事になるでしょう。こちらも近くに専門修理店が無ければ購入は控えた方が良さそうです。全国大手の自転車店ではSUPER73同様、修理すら受けてもらえません。町の自転車屋さんでも厳しいでしょう。
MATEは30キロ弱の車体重量の折り畳み。これも含めて細かいパーツが多い為、特にメンテナンスが重要になります。

【MATECITY】 275000円  43/60点

こちらは日本代理店のみ販売

・走行性能 9点
その名の通り街乗りに特化した性能。小回りが利き加速も申し分ないです。驚くべきはアシスト力。MATE Xとほぼ同じ馬力を一回り小さい車体で出す事ができます。SUPER73・MATE Xもそうですが、こちらも小さいながら初速ドン!タイプです。
車体が軽くなった事により不必要な馬力が要らなくなったため低コストでも力は等しいです。しかし、それと引き換えに走行安定性は少し悪くなります。
MATE Xのファットタイヤの走破性も捨てがたい!と思いますがMATECITYも少し太いブロックタイヤですw
ペダルへの負荷はSUPER73とあまり変わりませんがMATECITYもMATE X同様アシストレベル5段階と変速付きです。8段→7段ですが。なので24km/h以降はSUPER73よりMATECITYの方がスピードはできます。しかし24km/hアベレージは73の方が安定して出ます。
もちろん基本的な構造はMATE Xと変わらないため前後サスペンション付きで衝撃を緩和します。
MATE XとMATECITYではMATE Xの方がスピードが乗りやすいです。

・登坂能力 8点
MATE Xとほぼ同じ。
試乗した際、衝撃だったのは変速6のまま急な坂を15~20km/hでスイスイ軽快に駆け上がったことです。ちなみに私、体重95キロです。

・バッテリー性能 6点
2、3時間充電(推定)ー55キロ(カタログ上)
こちらに関しては詳細は不明です。

・装備面 4点
装備面に関してはMATE Xと同じです。

・保管面 10点
車体重量がMATE Xよりも10kg程軽く(21.5kg)、折り畳みも通常の折り畳み自転車並みのコンパクトさ。居住形態を選ばず家の中での保管が容易になります。また、MATE XにもSUPER73にもできなかった駐輪場に対応できます。(こっちが普通ですがw)
さらに、この小さめのサイズによりエスカレーター、車載も容易になります。
さらには大きいバッグに入れれば電車、新幹線に載せる「輪行」という手段も選べるようになります。←とはいっても21.5kgありますが…成人男性なら何とかいけるかも?

・メンテナンス面 6点
基本のメンテナンス面に関してはMATE Xと同じ。
ただ、前項の「輪講」という手段がとれる事から専門メンテナンス店から離れた所に住んでいても、電車に載せ、車無しでも行けるようになりました。新幹線使う程だと微妙。お金もかかります。

【tern Vectron s10】30万円~ 48/60点

・走行性能 7点
こちらは上記3台の中では唯一の日本規格に寄せに寄した1台です。なので初速ドン!は無いですが、軽く滑らかな漕ぎ出しが特徴です。24km/hまでの加速は上記3台に比べると僅かに力と時間が掛かりますが、10万前後のアシスト自転車と比べると遥かに楽で早いです。上記3台がおかしいだけですw
しかし、これだけの情報では完全に負けていますが、この自転車の凄いところはここからです。
SUPER73はアシストを切るとものすごく重いです。例えると電源落としたルームランナーみたいですw
MATE2種はアシストを切ると変速により重いものの漕げるっちゃ漕げる!という感じですが、このヴェクトロンは電源落としてても10段変速により余裕で「自転車」としての務めを果たせます!(アシストの無いタイプには負けますが)
つまり、アシスト制限24km/hを超えても30km/h以上は上記のどの車体よりも簡単に出せます!なので頑張ればロードバイクについて行く事も頑張れば可能です。とにかくタイヤが転がり伸びが凄く、減速率も低いです。(ちゃんと漕ぐ分それなりに脚力は使います)
走行安定性はMATECITYと同じくらいですが、サスペンションが無いので振動は直にきます。
足への負荷はやや掛かりますが4種の中では一番スピードが出ます。というかこれこそがそもそも「自転車」なのではないでしょうか?w

・登坂能力 6点
上記3種と違い、登坂能力というか登坂時のスピードは一番遅いです。低変速でアシスト5(1~5)にすれば楽に上れますが15キロ以下になるのがほとんどです。
しかし、変速がある以上、激坂を登れます。これはスピードが遅くても押して歩かなくて済む事自体凄いことです。低速での登坂能力は一番高いです。
長い7%くらいの坂であれば一番遅いです。

ちなみに、ヴェクトロンは海外生まれですが、ほぼ日本車の性能の最上級版だと思ってください。凄いんです!

・バッテリー性能 9点
充電2.5時間ー最大100km
しかし、これはecoモードでの距離です。常アシスト5だと80くらい。(体感)
こちらも凄いバッテリー性能です。さすがBOSCH社製です。

・装備面 8点
ライト、ボトルケージ、テールライト標準装備。オプションで純正の泥除け、チェーンガード、リアキャリア、輪行袋があります。純正オプションは豊富ですが別売りで品薄の為ややマイナス。リアキャリアは電装品と絡むのでリアキャリアのみネットで買う事は困難。取り付けは取り扱い店で発注(現在品切れ)→取り付けとなります。純正オプションを全て付けると40万円近くの値段になります。

・保管面 10点
コンパクトに折り畳みができるため、取り回し、保管要領はMATECITYに同じです。重量も同じくらいです。
しかし、MATECITYよりも折り畳みがしやすくよりコンパクトになります。

・メンテナンス面 8点
上記3種類と大きく異なるメンテナンス面。ヴェクトロンは全国チェーンである「サイクルベースあさひ」でも自転車としての性質部品なら修理できます。しかし、あさひはTSマークのある自転車しか修理しないためTSマークを取得しましょう!ヴェクトロンなら簡単に取得できます。(購入点によっては既に貼ってあります)ネット購入の場合は貼ってない場合が多いです。
ちなみに、あさひオンラインでもヴェクトロンを販売しています。
モーター、バッテリーに異常が発生した場合はBOSCH整備講習を受けている整備士に整備してもらいましょう!あさひではできません。(全国に数店舗あるROLOというお店にはいます。)
※1ヴェクトロンはパーツ一つ一つが高級品です!替えのパーツが無い場合が多いのが難点です。あと高いです。


以上になります。

点数だけでいうと
SUPER73 41点
MATE X       41点
MATECITY  43点
vectron        48点
です。

しかし、どうでしょう、内容をみてみると性能、使用目的や居住形態、メンテナンス面などを考慮するとやはり点数だけでは購入する際の判断にはなりませんよね。私は元気な男の子なので見た目が超カッケー!っていう要素だけでも十分な購入判断材料になると思っています。なので私はよくSUPER73を愛用しています!73やっぱかっけー!w
どれも高い買い物です!後悔の無いよう是非参考にしてみてください!あと試乗は大切ですよ!

ここで注意点なんですが、最近、SUPER73とMATE Xにスロットルを付けて走行している方々のおかげで警察が違法車両じゃないか?と目を光らせています。折角高いお金を出して買った同じ自転車の仲間達まで迷惑を被りますので、もういい大人なんですからやめろ!とまでは言えませんが、せめてバレないように細心の注意を払ってペダルを漕ぐふりでもしてください!
これ見よがしに堂々と自慢気にスロットル走行するのは愚の骨頂ですのでさすがにアホと言わせてくださいw

その点、ternヴェクトロンは心配いらないです!

それでは初投稿終わります。質問、コメント、訂正等はTwitterにてお願いします!まだnote使い方よくわかっていないので!
@toshi_comcom

(あくまで私個人的な評価なので各自転車を保有しておられる方。間違っていたらこの場ですみませんw)


3.9.10(金) よくある質問内容を反映させました!(特にSUPER73、MATE X)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?