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スタートアップのノイズ一覧

仕事の定義は価値を作ることなんだけど、価値っぽい価値じゃないものが邪魔をする。スタートアップがサービスを作る場合を想定してそういうノイズを一覧にしてみた。

ミーティング

ノイズの代表。ミーティングで価値は生まれない。価値を生むための情報交換をするためにミーティングをするはずが、ミーティングをして満足している人が9割いる。ひどい状況。孤独な上司にとっては自分の話を聞いてくれる唯一の場所だからさらに錯覚する。ミーティングは基本的に価値を生まない。ラーメン屋がミーティングをしても美味しいラーメンは生まれない。知恵を出し合えばアイデアが生まれる?ちがう。ラーメンを作れ。

社内トラブルの解消

だいたいこれに多くのリソースがさかれる。営業とエンジニアが喧嘩する。CTOとCEOが仲裁して仲直りさせる。万々歳。でもこれは内向きには仕事をしているがユーザーの体験は1ミリも上がってない。単にロスした時間だ。

UI/UX

意外に思うかもしれないけどこれも本質的な価値のノイズになる。Googleの検索結果にCSSが当たってなかったらあなたは使わなくなるだろうか?答えは否だ。検索結果がよければ綺麗なフォントは必要ない。UI/UXからサービスを作る人はラーメン屋を始めるときに店名のロゴを先に考えるようなものだ。ちがう。ラーメンを作れ。

バズり

サービスを作るときに最初に収益構造を考える人がいる。かならずどうやって人に知られるのかという壁がある。そこでバズる構造をつける。負けパターン。バズっても価値がなければ人は離れる。数字が伸びるしGoogle Analyticsは見てて楽しいしピッチにはDAUをかけるから魅力的に見える。でもこれはラーメン屋を作るときにラーメンを作る前に「俺のラーメン」みたいな奇抜な名前をつけて安いアテンションを引くようなものだ。ちがう。ラーメンを作れ。

営業

システムができたらセールスフォースを入れて数字を追う。単に離れていったユーザーのことをチャーンとか言ってみたりして。営業をすれば数字は伸びる。水素水が売れるのだから当たり前だ。価値のないものも営業すれば売れる。これは超害悪で、ユーザー数が伸びても営業が良かったから伸びたのか本当に価値を提供できたから伸びたのかがわからなくなる。数字が汚染される。ラーメン屋でラーメンを作る前にチラシを配るようなものだ。ちがう。ちがうんだ。ラーメンを作るんだ。美味しいラーメンを。

とここまで書いてみたけどこれはごく初期段階。PMFまでの話。PMF以後は営業が絶対に必要になる。UI/UXで5%数字が伸びればそうすべき。でも忘れてはいけないのはユーザーはUI/UXのためにサービスを使うわけではないということだ。ラーメン屋に来る人は美味しいラーメンを食べてくてきている。店が汚いとか店主が嫌なやつとか店の名前が平凡だとか、ぎりぎりきてくれていた客が離れていく理由はもちろんある。でも1番の理由は単にラーメンが美味しくないからだ。ラーメンが美味しければ絶対にお客さんは来る。

「いいものを作れば売れる」という言説は幻想だと言われている。認知されなければ売れないとか、いいものが何なのかは売ってみないとわからないとか。ギリギリ売れる商品はそうかもしれない。だけど優秀な営業がギリギリ売れる商品を売ったところで数字はすぐに伸び悩む。メインファクターである価値提供は長期的には絶対的に重要な指標だ。

🐈❤️