Beyond the sea, beyond the line
「青」を含む言葉や慣用句は多く、他にも
「隣の芝生は青い」「青筋を立てる」「青二才」「青天井」「青写真」「翠いカナリア」etc...
我々にとって馴染み深い色の一つであると言えるでしょう。
遅ればせながら、こんにちは。
よつぎです。
A・ZU・NAが新曲『Blue!』を発表して以降、私はずっと、A・ZU・NAの表現する「青」について考えを巡らせていました。
というのも、どちらかと言えば個人的にはA・ZU・NAから受けるイメージとして、暖色系統のイメージが強くあったので、寒色の代表例である「青」を表題に掲げたのが、少し意外だったからです。
A・ZU・NAが敢えて自分達のイメージカラーの真反対をついてきたとしたら?
そこにはきっと強いメッセージ性があるはず。
そう思い、今回筆を取った次第です。
早速ですが、皆さんは「世界は青い」と聞いてどのような情景を思い浮かべるでしょうか?
海の青色?
空の青色?
絵の具チューブから出るような鮮やかな青色?
文字通り、色とりどりの回答が出てきそうですよね。
冒頭の「青は〜」は、今回においては諺としての意ではなく、染料の青色の抽出過程を表すものとして引用致しましたが、引用元である『荀子勧学』は紀元前の出版物であり、これほどまでに古くより人類は青色と共に生きてきた証明でもあります。
そして、古くより現代に至るまで人々を引き寄せる魅惑的な色合いと、その時々の状況により微妙に異なる青色のニュアンスの違いを表現する為、我々の祖先は「水色」「藍色」「群青」「浅葱」等、それぞれに名前をつけていきました。
一説によると青色に関連した日本の伝統色だけでもその数は約70にものぼり、いかに青色が身近であり、人々に愛されてきた色であるか窺い知ることができます。
さて、ここまで青色にまつわる蘊蓄をつらつらと書き並べてきたわけですが、今回は青色にまつわる自由研究の発表会ではないので、そろそろ本題へ参りましょう。
A・ZU・NAの表現する青とはどういうものなのでしょうか?
『Blue!』の歌詞に目を向けると、曲中で描かれている主な舞台は「海」であることがわかります。
それではここでいう
青=海の青さ
かというと、そう単純なものではなさそうです。
実は曲中で「青い」形容詞が用いられている言葉は、
こちらの二つのみで、どちらも既存の言葉で置き換えるならば「青写真」のニュアンスに近いものと私は捉えています。
また、「青い夢」「青い未来」 のどちらも『Blue!』の曲中では序盤に登場してくる表現であり、歌詞を読み進めていくと、広大な世界(海原)を冒険している様が描かれているため、未知なる出会いに胸を膨らませている様子を表しているものとして受け止めることができます。
とはいえ
青=未知なるもの
という置き換えも、いささか強引なところがあります。
「青」の正体を紐解くための一助になりそうなものとして、曲中に「青」以外に唯一「色」が用いられているフレーズがあります。
それが「未来色」です。
勿論、色彩という意味での未来色は存在しないものではありますが、虹ヶ咲において未来に色の概念を持ち出している曲があります。
みんな大好き『未来ハーモニー』です。
色は時に、僕ら自身や僕らの夢、考えを指すものとしても用いられます。
「十人十色」とかが良い例ですね。
冒頭で皆さんが想像する「青」には色とりどりの回答があると述べましたが、まさにそれがそのまま正解だったわけです。
人々が思い描く、その人にしかない「青」
それは叶えたい夢だったり、応援する気持ちだったり、替えが効かないその人にしか出せない個性や考えだったり、拡大解釈をしてしまえば、この記事だってA・ZU・NAの表現してくれる世界では「青」となりえるんです。
生物に対しての全ての起源が母なる雄大な海であるように、個性を大切にする虹ヶ咲の中でも、とりわけ個性的なユニットであるA・ZU・NAが海を題材にし、多種多様な青さを歌う『Blue!』を披露することで、よりメッセージ性が増すのかなと今回執筆しながら感じました。
まだ自分の中にある「青」に気付けていない方もいるかもしれません。
でも、大丈夫です。
何故なら、彼女達との青を探す旅はこれから始まるのですから。
最後になりますが、本記事は下記タグ企画に賛同し執筆・公開しております。
それぞれの想いが集う、とても素敵な『大好きが溢れる場所』となっています。
良ければ是非ご覧になってください。
それでは(私は配信ですが)
「UNIT LIVE! ~A・ZU・NA LAGOON~」でお会いしましょう!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?