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2023年に書いた記事まとめ

今年もおもしろWEBメディアデイリーポータルZで記事を書き続けることができました。毎月1本、お誘いいただいた企画も合わせて14本。印象的だった記事を中心に振りかえります。

編集部賞・MVPをもらった記事①

お茶の間を賑わせていた野球選手のヌートバー、なんか甘いお菓子っぽいイメージあるよね?!と世の大半の人が感じていたことを実現した記事。これはもう、一刻も早く誰かがやる前にわたしがやって世に出さねばならぬ!と謎の使命感に駆られて書いたのでした。
ちょうどこのネタをやりはじめるちょっと前に、音声学者の川原繁人さんの本を読んでたんですよね。

だからほんとは、ヌートバーがどういうお菓子かというところよりも、なぜ多くの人にとってヌートバーがお菓子っぽく聞こえるのかが気になっていて。
その方向に振ってまじめに考える記事にしようかとも思ったけど、エイヤ!と勢いのまま短くまとめたらたくさんのひとがわかる~!と盛り上がってくれてよかったです。タイミングって大事なんだなと思った一本でした。ヌートバーがお菓子に聞こえる謎はいつか解明したい。

これもおもしろいらしい、読みます

編集部賞・MVPをもらった記事②

道路が開通した日のレポート記事。編集部の石川さんや古賀さんが2023年のベスト記事集にも推してくださって、うれしかった~!!本当にありがとうございます。
レポートといっても、華やかなセレモニーを体験したわけでもなく、ほんの数時間のささやかな出来事。その数時間に人々の暮らしが、営みがぎゅっとつまっていて、このおもしろみをわかっているのは、この場でわたししかいないなと思ってめちゃくちゃ興奮しましたね。

3年デイリーポータルZで書いていてつくづく感じていることだけれど、わたしはおもしろそう(愉快そう、楽しそう)に見せるセンスがあんまり無いんですよね。お笑い的なおもしろい言い回しや返答が不得意というか。学生時代は「ボケ殺し」と呼ばれていたし、おとなになってからは面白いことを言おうとせずに、すべてを真面目に返答することで笑いを取る方向に舵を切りました。
でもたぶん、おもしろがるのは好きなんだと思う。ささやかなおもしろみを見逃さずに実直に書く。自分にできることがうまいことはまった記事だったと思います。

編集部賞・MVPをもらった記事③

これも「土器接合」そのもの以上に、土器接合に関わる人々のおもしろみをキャッチできたということが嬉しくて、なんとか記事にぜんぶおさめたいと奮闘した記憶があります。
ローン返済のためと言いつつ復元作業にのめり込んでいく奥様、最初はちょっといかつかったけど発掘作業が楽しくておもしろくて仕方ない様子の職員さん。人柄が言動からにじみ出ているのを書き表したかった。
文字起こしの途中で自分の録音データが完全に消えて、本当に本当に目の前が真っ暗になったのも思い出です。石川さんが同行してくださっていて助かりました。

ちなみにメルカリで「土器片」と調べると、じぶんちの近くで取れた土器片を出品しているひとが結構な数いることがわかる

メルカリで買った土器を接合しているひとなんかもいて、本当にこの世はおもしろい

個人的に好きな記事①

「縁もゆかりもない町で、民泊をとって1日だけいつもと違う自分になる。」出奔企画にお誘いいただいた一本。タイトルがあんまりよくなかったかなって振り返って思います。「知らないまちの役場に転入届を出しに行く」とか、なんか行動を想像できる方がよかったのかもしれない。タイトルをつけるのが一番苦手ですな。

林さんが誘ってくれる企画はいつも「うわ、なんでこれやろうと思わなかったんだろう」ってハッとさせられます。さすがwebマスターだ。

これなんかもそう。
で、わたし、旅が好きなんだって、デイリーポータルZで書き始めて知ったんです。今までほとんど旅というものをしたことがなかったから、びっくりした。
知らない土地に行くと、知らない世界があって、知らない文化があって、会ったことのない人がいて、会ったことのない自分がいるんだってことを知りました。
旅に行くことそのものがテーマだと、無限に面白を拾ってきてめちゃくちゃ記事が長くなってしまうのが反省点です。もっとトピックを絞らなきゃいけないんだけど、全部見てほしくなっちゃう。旅慣れしたら変わるんだろうか。今の状態で、海外旅行なんか行った日には何m歩いたところで一記事書けるんだろうか。やってみようかな。。

個人的に好きな記事②

今年の8月、小中学生と一緒に自由研究に取り組むワークショップに講師として参加しました。ワークショップの中で研究のテーマを子どもたちと一緒に考えて、私が思いついた疑問をそのまま記事にしたものです。
今の夏休みの自由研究って、もちろん自由に研究している人もいるけれど、ほとんどが「自由研究キット」みたいな商品を買って、もしくは本を読んで、それを実践してまとめる、みたいなものが多い。それからSDGzとか生活に役立つもの。
役に立つかどうかなんてどうでもいい話で、もっとなんでも好きなことやったらいいよ~ということを言いたくて、ワークショップの初回ではデイリーポータルZの記事をいろいろ紹介しました。
テーマを考えるときには「何を」よりも、「やってみたい」「比べてみたい」「集めてみたい」「試してみたい」ものはなにか?っていう、自分の体を動かすことをメインに考えてもらいました。これは林さんが常々まずやってみよと言っていたことと近くて、わたし自身頭でっかちにテーマから入るとすぐに行き詰まるから、肝に銘じねばと思っていること。
子どもたちは「さかなの目玉をたくさん集める」「その辺の土に何が入っているかよく見てみる」「絵の具のパレットのこびりついた絵の具を落とすには何がいいか調べる」などなど次々に思いついて、どれもおもしろくて、一緒に調べていて楽しくて、うらやましかった。。すごく刺激的な体験でした。

今年最後の骨格標本の記事は、「さかなの目玉を集める」自由研究から巡り巡ってたどり着いたもの。

来年の抱負

そうこうしているうちに2023年も残りわずかです。
来年はもっとこう、書くことを身近にしたい、もっと楽しみたいな~と漠然と考え中。記事を書くときだけがんばるんじゃ、いつまでたっても力が入ってしまうから。noteも更新できたらいいよね、いまだにキッコーマンのラベルの記事を読んでくださったり、フォローしてくださる方々がいて嬉しい限りです。がんばるぞ!
2024年もどうぞよろしくお願いします!


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