【不思議な夢】イケメンを取られた
去年、数年ぶりに二回目の敦賀へ行った。
その帰り道、電車に揺られて眠っていたら夢を見た。戦国時代の昔、織田軍に「ハチヤ」という苗字の男がいたという夢だった。
書状の中にハチヤの名前が書かれているのを見て、蜂という字がはっきり見えた。しかし「ヤ」は確認できないまま目が覚めた。
こういう夢はいつものことだ。目覚めたらすぐにスマホで検索する。織田軍にハチヤという男が確かにいたのを確認した。蜂屋と書くようだ。
敦賀の帰り道で蜂屋の夢を見るということは敦賀と関係が深いのか?と思ったら、信長公が亡くなったあと秀吉の時代になって敦賀を与えられたと…
まぁ、あんまり知りたくないのでこれ以上は読まないことにした。
私は歴オタではなく、あくまで不思議大好きおばさんでしかないので、自分の霊感や前世の記憶に何が出てくるのかを調べているに過ぎない。
霊感というのは扱いが非常に難しい繊細なところがあって、事前に調べた情報などがあるとそれが先入観となり霊視で見えたものを解釈するときに邪魔になったりしがちだ。
私が歴史を勉強することを嫌うのは、歴史の事実よりも、私は私自身の霊感で見えることを事実かどうかには関係なく大切にしたいからだ。
私は歴史のことはどうでもいい。私の夢に出てきた人々がどんな人たちだったか、その懐かしい思い出だけがあればいい。
敦賀から帰宅後、また夢を見た。
戦場だろうか、たくさんの騎馬武者の中にわりとシンプルな飾り気の少ない黒い甲冑をまとった蜂屋がいた。兜から鼻筋の通った凛々しい男の顔がのぞく。
(なかなかのイケメンじゃないか!やったー!!)
飾り気はないがこういうシンプルな鎧は一番いい。イケメンが映える。頭にサザエとか伊勢海老乗ってたら、そっちが気になってイケメンが入ってこなくなる。シンプルイズベストだ。
そう。私は歴史の事実なんてものはどうでもいい。蜂屋がイケメンだったという夢を見れた話をちょっと誰かに話したいだけなのだ!!だってそうだろ、イケメン騎馬武者の夢を見たなんて、少女漫画においては本命キャラ登場ともいえる場面だぞ!?クールな騎馬武者とこれから恋をするかもしれないんだっ、誰かに聞いてほしいに決まっている!!!(なにこの熱意)
と、私の中で瞬間的に異様な盛り上がりを見せたこの蜂屋の勇姿であったが、ここで変な声が聞こえてきた。
『お、おっさんが…、おっさんがいる…』ぶるぶる震えるような声だ。
(は?誰の声?)
『お、お、おっさんが、蜂屋の隣にいる…!おっさんが、おっさんが…俺の大好きな蜂屋の隣に……はわわわわ…』
(はぁ?)
見ると、騎馬武者たちの映像の中に蜂屋の近くに寄り添うように、中身がおっさんの騎馬武者が…!!
(はあああああっ!?蜂屋の隣におっさんがいるううううっ!!!!???)
にわかに映像が切り替わり、屋外から室内になった。あれ?夜だろうか…
えっ?ここ寝所???屏風みたいなもので部屋を仕切って、その下で、…えっ!?
蜂屋が横になってて、上からさっきのおっさんが蜂屋に覆い被さって……
え?
ええええええ?
えーーーーーーっ!?
(うわああああん!!蜂屋がおっさんに抱かれてるーー!?)
『うわあああん!!俺の大好きな蜂屋がああああ!!えーーん!!』
(やだあ!!なんか大好きな蜂屋をおっさんに取られた気分になってきたーー!!えーーん!!)
『うわあああん!!蜂屋あああっ!!』
謎の声と共にシンクロして私の心も叫ぶ。まるでこの謎の声は前世の私の嘆きの叫びにも思えてきた。前世の私、やっぱりイケメン大好き侍だったんだな…、わかるぞその気持ち。お前とは友達になれそうだ…(固く握手を交わす前世の俺と現世のあたし…)
戦国時代の夢を見る話をすると、たまに「戦国時代といえば男色文化がありますよ!」と教えていただくことがある。
いや、まぁ、ね?
私の前世は戦国時代どころかもっと古い時代の記憶もある。そのときの私はイケメン大好き僧侶だった。男しかいない寺で育ったので恋愛対象が同性の男ばかり…、くっ!環境のせいで、イケメンにしか興味を持てない身体に…!
でも輪廻転生して武士に生まれ変わってもイケメン大好きは相変わらずだったので、環境のせいではなかったみたいだ。
あら、やだぁ!あたし、全然環境にブレなーい!!(突然のオネエ化)
残念ながら、男色の破廉恥な夢は見たとしてもいつも一瞬の映像ばかりだが、(そこ残念がるな!)、去年見た蜂屋の男色の夢はあまりにもショックが大きかったので、傷心の思いでここに書き留めておこうと思う。
きっと前世の私は蜂屋のことが大好きだったので、おっさんに取られてとても悔しかったことであろう。大変無念の多い夢だった。
これにて成仏しようと思う。
***
私は男色の話題を始めると文章の変態度が急激に高まるので、なるべく書かないように気をつけているが、ねこの付く某さんから男色の話題を振られたので書いてしまった。
俺に男色の話をさせるな!!一晩語り尽くした上にオチは来世に持ち越すぞ!!
応援していただけるととても嬉しいです!