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糸の張り方から調弦の大切さ
津軽三味線を触ったのは10歳の頃で、何が何だかわからず、更に練習しろ練習しろとせっつかれて、すぐに三味線が嫌いになってしまいました。
ただ、人とは違う何かをやっているという意識と、少しずつ音に対しての面白さというのは感じていて、ギターに出会うまでは三味線でなんとかやってやろうという意識があったのは事実です。
ここを訪れている人たちは、他の奏者たちの音を聴いて、痺れたり、憧れたりして始めた、始める方が大半でしょう。理想の奏者がいるというのもわかります。僕は憧れる奏者というのは未だに無く、曲弾きとかを参考にする相手もいなかったので、すごく苦労しました。
僕が思う三味線奏者としての理想像は、思い描いたものを表現できるような奏者で、聴いた方が笑顔になるような奏者でありたいという漠然と抽象的な考え方のまま今に至っています。
多分ギターを始めて、音楽を作る楽しさに目覚めてから、音に対する考え方が変わってきたのは事実で、バンド解散後とある縁で津軽三味線にすんなり戻ったのはやはり「その楽器が持つ絶対の一音」でした。
みなさんを良く言う、日本人が持つDNAっていうのは実際には違くて、和楽器が持つ特有の響きにあると僕は思っています。それを証拠に、現在世界中で三味線や和太鼓を筆頭に和楽器を演奏する人たちが増えています。彼の持つDNAは違うと思います。そこには何かを震わせる絶対的な響きが存在します。それは倍音という方もいますけど、これを説召しするのはすごく難しいです。なので又考えがまとまってからお話ししたいと思います。
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