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海上自衛隊の空母

第4護衛隊群(Escort Flotilla 4)
広島県呉市に所在する第4護衛隊
DD-105「いなづま」、DD-106「さみだれ」、DD-113「さざなみ」、DDH-184「かが」
長崎県佐世保市に所在する第8護衛隊
DD-104「きりさめ」、DD-117「すずつき」、DDG-176「ちょうかい」、DDG-180「はぐろ」

https://www.mod.go.jp/msdf/4el/

護衛隊群司令
 首席幕僚
 幕僚
 先任伍長
挨拶文が掲載されています。


<呉基地の概要>
呉基地の規模・在籍艦艇数は横須賀に匹敵する。
桟橋・岸壁の数が多く、五大基地中最大の係留能力を持つ。
防衛・後方支援・教育という総合的な任務を担う重要基地となっている。

<旧海軍時代の歴史>
明治22年に旧日本海軍が呉鎮守府を開設、戦前は東洋一の規模を誇る軍港だった。
さらに呉海軍工廠は世界最高の造船技術を誇り、戦艦大和を生み出したことでも有名。
また、佐世保で建造された戦艦武蔵の仕上げ工事も行った。
港外には連合艦隊の集結地だった柱島泊地もあり、海軍時代は呉が中枢の軍港だった。

海上自衛隊幹部候補生学校は、海上自衛隊の幹部自衛官を養成する教育機関です。
広島県江田島市にある学校で、大日本帝国海軍の将校たる士官の養成を目的とした教育機関であった海軍兵学校の主要施設を引き継いでいます。

<近年の呉・護衛隊改編>
2008年(平成20年)3月26日:体制移行による護衛隊の改編。
 群直轄艦、第64護衛隊を廃止
 第4護衛隊(DDHグループ)、第8護衛隊(DDGグループ)の2個護衛隊に移行

2011年(平成23年)3月16日:「いせ」が就役し第4護衛隊に編入。「ひえい」を除籍。

2014年(平成26年)10月24日:「しまかぜ」が第1護衛隊群から、「ちょうかい」が第2護衛隊群から第8護衛隊に編入。「きりしま」を第2護衛隊群へ編成替え。
第8護衛隊司令部が呉から佐世保へ移転。

2017年(平成29年)3月22日:「かが」が就役し第4護衛隊に編入。「いせ」を第2護衛隊群へ編成替え。

2021年(令和3年)3月19日:護衛艦「はぐろ」が就役し第8護衛隊に編入。「しまかぜ」を練習艦隊へ編成替え。

<いずも型護衛艦2番艦「かが」建造>
計画: 平成24年度計画 
建造費:1,170億円 (初度費込)
発注: 2012年  ジャパン マリンユナイテッド 横浜事業所磯子工場
起工: 2013年10月7日
進水: 2015年8月27日
竣工: 2016年8月5日(公試)
就役: 2017年3月22日

かが 引き渡し式典
海上自衛隊の護衛艦「かが」は、ヘリコプターを複数同時運用可能な、
いずも型護衛艦の2番艦として進水し、2017年に就役しました。

<いずも型護衛艦2番艦「かが」スペック>
基準排水量: 19,500トン
満載排水量: 26,000トン
全長: 248.0m
最大幅: 38.0m
深さ: 23.5m
吃水: 7.1m
機関: COGAG方式
主機: IHI LM2500IEC型ガスタービン × 4基
出力: 112,000仏馬力 (82 MW)
推進器: スクリュープロペラ × 2軸
最大速力: 30ノット
乗員: 520名(うち司令部要員50名)+長期宿泊可能者450名
搭載能力:
 貨油 3300kL
 3 1/2tトラック × 50台
 SH-60J/K哨戒ヘリコプター × 7機
 MCH-101輸送ヘリコプター × 2機
 ヘリコプター最大14機

<空母化>
ヘリ空母からステルス戦闘機を運用する空母への改造
岸田文雄内閣は2021年12月24日、令和4年度防衛予算編成で「いずも」と「かが」にF-35Bを搭載できるようにする改修費として61億円を計上し、閣議決定した。

第1次改造工事
2022年3月から、JMU(ジャパンマリンユナイテッド)呉事業所において、
第1回特別改造工事が開始され、同工事は2024年3月29日完了した。
F-35Bを安全に運用するために、艦首形状を台形から長方形に変更する改修工事が行われました。

新しくレイセオン社と米海軍が共同開発したジェイパルス(JPALS)を導入する
JPALSはGPS衛星信号と慣性航法システム(INS)を使って、F-35Bやオスプレイといった軍用機を自動的に安全かつ正確に着艦誘導する全天候型のシステムでです。

<いずも型護衛艦「いずも」でF-35Bテスト>

https://www.youtube.com/watch?v=RngVvHNtojo

いずも F-35発着艦 日米共同検証

令和3年10月3日、護衛艦「いずも」は米海兵隊の支援を受け、
初のF-35B戦闘機の発着艦による検証を行いました。

F-35Bは、垂直に離着陸可能、短距離離陸も出来るステルス戦闘機です。

海上自衛隊は2024年4月6日、護衛艦「かが」の第1回特別改造工事が3月29日に完了したと発表しました。
この改造工事は、同艦でF-35B戦闘機を運用可能にするための軽空母化改修で、
今年度は各種試験が実施される見通しです。

F-35B(STOVL)戦闘機は、2024年度予算に7機の取得費が盛り込まれており、新田原基地に「臨時F-35B飛行隊(仮称)」が12月に新設される予定です。

年度と配備機数
R6:6機 (仮称)臨時F35B第1飛行隊を新設 1,840人定員とする。
R7:2機増加
R8:4機増加
R9:8機増加 (仮称)臨時F35B第2飛行隊を新設
R10:7機増加

将来的に2個飛行隊計40機程度を配備する方針です。

日本でF35A組立工場
2015年12月15日には日本の三菱重工業名古屋航空宇宙システム製作所小牧南工場(愛知県西春日井郡豊山町)のFACOが稼働。
三菱はライセンス生産を採算性の問題から拒否、汎用パーツ製造と組み立てのみ行う。
ノースロップ・グラマン製の中央部胴体、ロッキード・マーティン製の前部胴体・コックピット・主翼、BAEシステムズ製の後部胴体、IHIのノックダウン生産したエンジンを組み上げ、エレクトリック・メイト&アッセンブリー・ステーション(EMAS)での工程を経て機体をロールアウトする。
また、2014年にアメリカ国防総省からアジア地域の北半球を担当するMRO&U拠点をここに設置することが発表された。

日本でF135エンジン組立工場
2017年3月28日にF35エンジンF135専用施設がIHI瑞穂工場(東京都瑞穂町)内で稼働。
年間6基のエンジンを生産できるとしている。

<飛行停止>
想定外の故障多発とスペアパーツ不足=飛行停止問題
2019年3月19日、F-35BおよびC型の全任務可動率(Fully Mission Capable)は
「海兵隊のF-35B型で15パーセント、アメリカ海軍のF-35C型では2パーセントである」と公式に発表した。

<情報漏えい事件>
F-35は、中華人民共和国のクラッカーにより2009年にアメリカ国防総省から、2012年にBAEシステムズから、設計情報や性能、電気系統、レーダーなどのデータが盗まれ、中国の次世代ステルス戦闘機FC-31開発に生かされているようだ。

中国人スパイはF-22、F-35、F-16、AH-64、C-17、B-2、B-1、エンジンF135、原潜、日米共同開発のミサイルに関する情報を狙っており、逮捕事件が続いている。中国人も軍事産業に就職できる多様性の問題が垣間見える。

軍用の事故機回収は徹底しており、可能なら深海からもサルベージされ、不可能であれば爆破処理されるという。空母カールビンソン事故機は4,000m近い深海からサルベージされた。

自衛隊のF-35Bに事故が起きないことを祈りたい。

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