見出し画像

舞台「たぶんこれ銀河鉄道の夜」

タイトルがすでに面白そうなこの舞台。

田村真佑ちゃん出演するし近場だし行ってみるか、いやでも舞台苦手なんだよな、いやでも気になるな…のループ。
結果、観に行って大大大大正解だった。

舞台が苦手というのは、まぁ単なる食わず嫌いなだけで舞台に恨みがあるわけでも嫌な思い出があるわけでもなく、単純に見慣れてないだけの話。

目の前で実際に演技をしているというのが何故か自分にはちょっと重たく感じてしまう。

でもこの舞台、そんなバカな思考を吹っ飛ばすくらい面白かった。


ここからは舞台の内容に触れて感想をゴタゴタ並べてくので舞台内容知りたくない人は読まないでブラウザバックよろ。

一応観劇前に題材になってる「銀河鉄道の夜」を読んでみたけど、正直一回読んだだけじゃ内容が全く理解できなくて、????って感じ。
↓小説読んだ後にこれ見るとそういうことか!ってなったのでオススメ。


原作知らなくても座席に配役と原作の内容が簡単にまとめてる手引きが置かれてるので全然問題なく楽しめる。

まず役の設定が面白い
・動画撮影中に事故を起こして炎上したYouTuber
・バイトテロで炎上した店員
・失言して炎上した国民生活センター職員
・反則行為が問題で炎上したアイスホッケー選手
・万博のモニュメントパクリ疑惑で炎上した美術家
・社長の罪を被って炎上した社長の側近

田村真佑ちゃんの役は炎上とは無縁で主役の親友で美容師アシスタントなので安心して欲しい(?)

アシスタント含めて3人で6人くらいのお客さんを同時に作業してる美容室から舞台は始まるのだが、最初から登場する客がこれまた癖強すぎて思わず笑ってしまった。
クレーム客に対する美容師の「またホットペッパービューティーに書かれるよ」ってセリフがツボすぎる笑

その後ナオ(主役)が美容師のナツキに「私のアシスタントなのにアシスタントしてなくない?」みたいな感じでキツく当たられるものの、同じ美容室でアシスタントしてるレナ(真佑ちゃん)は世渡り上手というか要領いいし職場の人ともいい感じにコミュニケーションとれるタイプでここが結構リアルというか、そういうのあるよね…って若干現実が頭によぎる感じが面白い。

いやこれ真佑ちゃんハマり役すぎて心の中で”良い!!!!!”ってなったね。


その後もテンポ良く進んでいくんだけど、舞台に映し出される映像がこれまたすごく良い。
ポエトリーラップの場面でポップな音楽に合わせて詩が映し出されるからラップ聴き取れなくても楽しめるしどこ見ても楽しい。
というかラップパートが想像以上にノリノリな感じで楽しい、隣の座席のサラリーマンめちゃくちゃ頭揺れてた。

個人的に田村真佑ちゃんの声が超好きなので、ラップパート本当に最高でした。
声高めな方だと思うけど嫌な音が一切ないというか、綺麗に言葉が聞こえてくるのが凄いね。
あと主役の久保田さん歌うますぎてびっくりしちゃった。何者!?

ラップパートも結構あるし、ダンスを踊るシーンもあったりして色んな要素が盛り沢山なのに全部綺麗にまとまっていて怖いくらいバランスがいい。
ダンスは若干インフルエンサーっぽくない?みたいなとこあって勝手にテンション上がりましたね。

列車が出発する時にまるで本当に動き始めたかのように演者の皆さんが揺れるんだけどそこが凄い好きだった。

あとは何と言ってもデスゲーム。
観る前はデスゲームって何?みたいな感じだたけど、もうコントなのよ。
お笑いライブ見に来たんだっけと思うくらい面白いのにちゃんとそこに登場人物たちの炎上物語が組み込まれてるの。
その炎上を振り返るシーンで毎回記者会見が行われて、記者役の美容室メンバーの鋭いツッコミが何回聞いても面白い。

真佑ちゃんの「それ家で考えてきたんですか?」が声のトーンも若干冷たくて、記者会見見るたびに思い出す気がする。

基本的に楽しい雰囲気が多いんだけど、ストーリーが原作にも沿って進むからやはり最後のシーンが来るわけですよ。
ここでまた真佑ちゃんのギアがまた一つ上がるというか、楽しい雰囲気からグッと物語に引き込んでいく感じが大変良かった。
表情もだけど声の使い分けが絶妙。
もっと演技してるところみたいなって思う素敵な演技だった。

変に明るい方向で終わるんじゃなく、どうしようもない現実がそこにあるのが自分には妙に心地良くて好きな終わり方だった。


いや〜なんかもうとにかく面白かった。
そりゃ乃木坂が好きで観に行ったのでガッツリ贔屓目線も入ってるけど、つまらなかったら忘れたくないなとすら思わないしね。
観に行った自分ナイス〜って思ったマジで。


千秋楽まで無事駆け抜けられますように。
いい夜でした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?