【創業ストーリー③】始める勇気と捨てる勇気〜1本の電話から〜

代表の木幡(コハタ)です。創業ストーリー連載、第3弾です。今回は『始める勇気と捨てる勇気』についてです。

私が就任した時には大きく2つの事業を行っておりました。
一つは健康食品の販売など物販の事業、もう一つがIT系の事業です。
当時は浮いた立場で営業や管理をする社員がいなかったもので、物販方面も自分で販売スタッフの管理や、自ら展示会販売の前線に立っておりました。

ある日のこと、今後の事業方針を考えるきっかけとなった一本の電話がかかってきました。
その電話は健康食品のお客様の息子さんからのもので、「母が御社の健康食品を愛用しておりましたが、先月他界しまして、これまでありがとうございました。」と御礼の内容でした。

電話の後に、健康食品の売上の推移、お得意様の情報を改めて確認したところ、お得意様の年齢層が上がってきていていること(つまり、今後も同様のことが続く可能性が高い)年々売上が下降気味だということ、新規顧客の獲得数が減少していること・・・どれも厳しい内容で自分でも薄々分かっていたことでした。

今後続けるなら抜本的な改善をするか、改善ができないなら伸びてきているIT分野にフォーカスすべきと思い、頭の中ではIT系にフォーカスすべきと決まったものの、物販の事業を捨てきれないものがありました。      理由としては、
・創業時からやってきたものに対しての執着
・自分が前職で健康関連商品の営業をやっていたこともあり得意分野のため
・売上が下がっているとはいえ、利益を生んでいるものを手放したくない

諸々葛藤がありましたが、創業当時からやっていた事業を捨てることを最終的に決めたのは、過去よりも未来、個人よりは公のものを大事にしようと思えば、ITに集中することだと思いましたし、ITと物販と二つやっていると、自分がITに向かいきれないことへの言い訳になると感じたからです。
現在20年近く経って、会社の規模や事業内容も大きく変化していますが、改めて始める勇気よりも、捨てる・辞める勇気の方が難しいと思うことがよくあります。

『ITに集中、ITで食っていく!』といったん決めると不思議なもので、未練のようなものはスッキリ飛んでいき、どうしたらITで伸ばせるのか?と考えざるを得ません。
当時、会社の強みとして若者を集めるネットワーク、コネクションのようなものがあり、そことITを組み合した事業を進めたところヒットしまして、売上・利益を大きく伸ばし、物販を手放した後の会社の土台作りに大きく貢献してくれました。
それだけ見れば成功ですが、反面大きな課題がクローズアップされるきっかけにもなっていきました。

(次回に続く)

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