錆びてくれた鎖

新年を迎え、三が日も終わった。お祭りムードが緩やかに日常へと溶けていく中で、2024年の初読書に村田沙耶香の「私が食べた本」を選ぶ。

それを読んでいく中で、ふと小学生だった頃の自分を思い出すことがあった。それと共に、忘れたい失敗まではいかないけど恥ずかしい思いをした記憶もお思い出した。ずっと忘れたいと思っているけれど忘れられないから、体に絡みつく鎖のようだなぁと思う。

でも、そんな記憶が昔ほど鮮明に思い出せなくなったことに気づいた。少しだけ嫌な記憶にモヤがかかって、あの時いた人たちの表情を思い出すまでに時間がかかる。少しはあの記憶がキチンと過去のものになったのだと思うと嬉しくて、ラム酒を垂らしたココアを作った。

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