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パブリックビューイングでポンポン叩いてたMキッズが三鳳入りするまで

この記事は三鳳(天鳳三人麻雀鳳凰卓) Advent Calendar 2023投稿記事です!
毎日楽しい記事が上がるのでお楽しみに!
https://adventar.org/calendars/9511


始めに

最近東京でもサンマフリーや五等サンマ、スパビンなど流行ってきましたね
この記事のターゲット層としては
・四麻一本でサンマ全然わからない人
・セットとかでサンマを打つけどよく分かってない
・三特抜けたい
・逆にヨンマ打つことないからどんな違いがあるのか知りたい!
などの人に向け記事となっています
※基本的に天鳳サンマベースで話を進めていきます

どちらかと言えば「サンマに興味がある四麻民」に役立つ記事にしているつもりです!
柄にも無くめちゃくちゃ真面目に書いてしまいました!
エビデンス0の感覚戦術論ですがお付き合いいただけると幸いです

恐らく三鳳ではMキッズはストラを除いて僕だけでしょう
ポンポンを叩いて「リ~チ♡」とか言っていた人間にも三鳳民は優しいです
みんなもサンマ打とう!!!

自己紹介

天鳳サンマにハマった経緯を簡単に紹介します
3枚1セットを作れば良いぐらいの理解度の時大学1年生の時に友人に誘われ始めて雀荘へ
四麻東南5半荘ぐらいで-300を叩く
悔しさから帰りの電車でAmazonで麻雀本を2冊買う(堀内本と科学する麻雀)
順当に麻雀にハマっていく中で、通学時の暇つぶしで天鳳サンマを打ち始める
当時通学中に絶対回線が切れる箇所が2ヵ所あり、時間も四麻だと間に合わないことがあったためサンマを選ぶ(今思うとめちゃくちゃ失礼&迷惑)
ゲームが速いのと打点が出るのでだんだんとサンマが好きになっていく
四麻は戦術本やデータが豊富だが、サンマは正解が全く分からないため、勉強出来たらいいな~と思いTwitterアカウントを作る
全然Mキッズだったが、サンマ鉄強達が運運言っているのでだんだんとそっち側になる(バカヅキ)

流れとしてはこんな感じです
ツモで縮まる点数も1本場200点であることも知らない中でなんか6段にはなっていた気がします
当時は四麻にお熱だったので牌譜も見返すこともないしマジで全部運で負けていると思っていました(実際運なのですが・・・)

段位やのどっちの存在を知ったのも1年前ぐらいなので当時はただ純粋に打ってました

僕の特上段位推移です

典型的5~6ルーパー
今気づいたけど5段までは上卓打ってたのね

強く7昇を意識し始めたのは3回目の6段ぐらいからですね
それまではルールも知らないで和了を目指して1局戦をしているサルでした
四麻の打ち方を輸入しているだけだとどうしても5~6ルーパーぐらいに落ち着いてしまう気がしています

3と4の違い

「サンマってめちゃくちゃ運じゃん」
「サンマは運過ぎてきつい」
このような意見を多く四麻打ちから聞くことがありますが、大きな勘違いです
なぜならサンマもヨンマもめちゃくちゃ運だからです
多くのヨンマ打ちは「四人麻雀は腕」と錯覚しています
中には「東風は運だけど東南は腕」とかいう譲歩をかましてくる輩もいますが、運であることには変わりません

確かにそう錯覚するのも分かります
萬子2~8と参加者1人が無くなっていることで、「麻雀」の要素が濃くなっていることは確かです
サンマはヨンマに比べて
・牌種が少なく和了や放銃が起きやすい
・北抜きや裏などで想定以上に打点が上がりやすい
・チーがなく他家へのアシストが限られる
・セーフティリードがなくまくりや逆転が起きやすい
ため、3回連続1段目で曲げられてラスとか6万点持って南入したのにラスとかトリツモ条件を満たされてラスとかが比較的良く起きます

とはいえ
ヨンマは腕だからいいけどサンマは運だから嫌いというのは
ピンサロはいいけどソープはエロ過ぎてちょっと・・・
レベルの意味不明論法です
共に仲良くソープに行きましょう
ちなみに五等サンマなどの特殊ルールはSMクラブみたいなもんです
好き嫌いが割れるのも理解できます

またサンマを打っていて分からないこと、判断が難しいことが良く起きます
ヨンマは戦術本やデータ本、NAGAやYouTubeなど教材が豊富で
少し要素分解したら期待値的正解が導けることがとても多いです

しかしながらサンマは教材が少なく、鉄強と呼ばれている人達でも打ち筋や判断が大きく異なることがままあります
「こっちを切るのが正解」という単純な話が出ることが少なく
点数、他家の河、打速、打点など常にアナログな情報を整理しながら牌譜を見て判断していくしかありません
多くの三鳳民はそのように成長プロセスを踏んでいるため
その当人が「得」と思うことが異なっていることも多く
その結果かなり尖った打ち筋の人ばかりが集まっているように見えます

自分は「自身の納得感」を大事にしています
牌譜を見て、理由や考えを整理して、人に聞いて
特に違和感がなければ自分に落とし込む
そうやって自分の打ち方を形成していくしかないのでブレイクスルーが起きるようなことはあまり無いですね、コツコツやるしかないです

さて特に自分が苦しんだ大きな違いを要素ごとに解説していこうと思います
以下の順に解説していきます
・大局観
・手組み
・手役、打点
・リーチ判断
・押し引きを決める材料
・形式聴牌、終盤のプッシュ

大局観

大局観というと大げさですが、天鳳サンマを予約するにあたっての意識というか常識を書ければと思います

まず、天鳳サンマはトップ取りルールです
誰がなんと言おうとトップ取りルールだと思います
5段、7段配分でトップとラスがトントン
6段と8段以降でラスのマイナスの方が大きくなっていきます
また、どの段位でも2着は0です
この2着が0というのがミソで爆運がない限りはどこかでトップを取るためにリスクを負わないといけません
ヨンマでは2着順ダウンの可能性がある場合や
3→2のリターンを見て3→4のリスクを負うのはタブーですが
ことサンマにおいてはトップを取り切らないとptが増えないのでやや不利でも押し返すことがあります
ラス回避ルールであることを意識しすぎると南2~3で逆転を許してしまい2>3>1型に落ち着いてしまいます。

そして押し引きや局参加の判断ですが
ヨンマはざっくり
自手の価値>点況>相手の河や打点
で決めていくと思いますが
サンマは
点況>相手の河や打点≧自手の価値
ぐらいで考えることが多いです

聴牌から降りることも良くあります
対ラス目の親でも和了を潰すために押したり
ちょっと近い2着に降りたりすることもあります

例を挙げます
南3オーラス
親10000点
西家25000点
南家(自分)70000点
で369s待ち平和北1を聴牌しました

ヨンマならオーラス上がりトップ役有りはアルティメットダマなのですが
サンマのこの状況だとリーチが正解と思います

自分は上がりトップ、親は連荘するしかないので一旦置いといて
西家の思考を考えましょう

西家目線
親の6000オール、9600以上直撃は瞬間ラス
トップとは役満ツモ届かず3倍満以上直条件
こうなると親番を蹴って2着終了が本線になります
南家に放銃する分には倍満までセーフ
南家は和了トップなので打点を作ってくる必要がない

上記のことを考えると
北1抜き南家のリーチに対して瞬間3倍満条件が入っていない限りは
差し込みに来る可能性が非常に高いです

当初はこの考えに触れたとき衝撃を受けました
言われればそうだけどマジかよ・・・と

平和ドラ1はリーチ
オーラス和了トップ役有りはダマ
などヨンマでは半ば常識になっていて議論の余地がないことも
サンマだと考える機会が多く感じます
ヨンマでは考えないというわけではないです!回数の問題!

手組み

手組では
基本的に絵合わせリーチを狙います
おいおい!お前はヨンマ5段だから知らねえかもしれねえが
ヨンマでもリーチを狙うんだよ!!!!!!!!
と言われるかもしれません、実際そうですが・・・

言語化が難しいですが思っている5倍ぐらい真っすぐ手組で大丈夫です
ヨンマではリーチした時点で打点がだいたい確定するし
好形変化の種類や受け入れが少ないですが
サンマでは北や裏、嶺上で打点が上がるし
ヘッド変化、縦受けなども含めるとかなりの枚数の好形変化があります

打点は後からついてくるものとして、まずは自模れる形でリーチを打つことを目指すのが一番良いです

そしてこの際一番大事なのは
聴牌ゴールではなく和了ゴールで考えることです

ピンズの染手がいる中でのピンズカンチャン待ち倍満よりも
索子両面満貫の方が圧倒的に価値が高いです

ヨンマでは「場況が悪いから外し」などはかなりのタブーですが
サンマでは結構許されることがあります
特に参加人数が減っている分場況や山読みの信頼度が上がります
どこから外してどこから曲げる等は一生分からないですが
選択肢としてアリぐらいの理解でいるといいかもしれません

手役、打点

3と4で大きく評価が違う役は
ホンイツ七対子です

ヨンマのホンイツはそれはもう最強
リーチに次ぐ攻守兼用無敵役ですがサンマではそうでもありません

これなんでかな~と思っているのですが僕の結論だけ書きます
まず、チーがないため面子構成の急所を自力で引かないといけないです
特に3~7牌のポンをした瞬間かなり面子が作れなくなります
ペンチャンカンチャンを自力で解消するしかないというのは結構速度に影響しますね
またヨンマではリーチが来た際に孤立字牌の安全度が高く
手詰まりがしにくいため守備面でも優れていますが
サンマでは単騎で曲げたり七対子で回しきることが比較的容易なため
安全と思っていた字牌が全然刺さってしまいます
ラフにホンイツ行った結果リーチされて
1切れ字牌で刺さった時の熱はなかなかのものです・・・

次に七対子です
ヨンマでは一向聴から10何巡かかる?みたいですね(私文並感想)
サンマでは場況読みや山読みが比較的効くので想像以上に聴牌しやすく
牌種が少なく複合系も多くなるので面子手との両天秤で進めることもできます
被リーチ時にも危険牌を止め切ってぶつけることができるし
面子手で速度が劣るときでも安全牌を抱えながら進行も出来ます
北や裏と複合してハネマンや倍満を作りやすい役でもあります
攻守に優れたとてもいい役です
面子手の成り損ないみたいな評価はやめてあげましょう

次に打点です
基本的にサンマにおいて打点は後からついてくるもの
平場では牌理をロスしてまで追うものでもありません

例えば以下の牌姿

一通?知らない子ですね・・・
何切るシミュレーター結果

ヨンマ向け何切るシミュレーターだとこんな感じですね
北の残り枚数で若干変わりますが
自分は基本的に89sを切っています
北や裏でだいたい2付くと仮定した時にリーヅモで満貫や!
ぐらいの感覚でロスがない選択を基本的に取るのがいいと思います

サンマはまあまあ裏ドラが乗ります
条件に裏1は常に考えて良いと個人的に思います

どれぐらい乗るかというと
ヨンマは「裏…!あぁ…まぁ乗らへんかぁ…」
ぐらいですが
サンマは「裏…!え!乗らないのかよ!ツカネー!!」
ぐらいです

ちゃんと計算したい人はざっくり牌種で割り算するといいです
大体平和系で40%ちょいぐらい乗るみたいですね
僕はめんどくさいのでやりませんが・・・

リーチ判断

リーチ判断ですがここは強者でも意見が割れるのでざっくり方針だけ
4未満は全部リーチ
先制両面もリーチ
自模れそうだと思ったらリーチ
ぐらいでいいと思います
天鳳サンマはツモ損なので、出上がり重視がいいのでは?と思いがちですが
まあ基本的に曲げて損はないです
出上がり率の上昇よりもリーチの打点上昇の恩恵の方が多いと思います
待ち強いダマハネ等は黙ることもありますね

押し引きを決める材料

押し引きですが自分は
相手の北の枚数:河の強さ 7:3ぐらいで決めています
ここはヨンマと結構違うところかなと思います
自手の価値と相手の副露や河を比較して比べるヨンマよりも
サンマでは打点のキーになる北が公開情報としてあるので
比較的押し引きを決めやすいと思います

特に親の北2はもう戦々恐々です
リーチ判断でも申した通り基本的にリーチが来るのでダマ警戒は終盤だけしていればいいのですが
親の北2などは話が別です
ダマ警戒するときはダマにする理由があるかを考えます
親の北2は手でドラを1つ使った平和ドラ3などを打点十分でダマるケースが結構あります
中盤以降通っていない無筋を2筋押すような手組にするのはかなり危険です

また、ヨンマでは巡目で押し引きを決めることが多いと思います
2段目に入ったからスリムにするみたいな

サンマでは基本的に相対速度で決めます
親が有り得ないぐらい早そうだったら4巡目から降りることもあるし
全員遅そうだったら2段目後半でもブクブクにします
相対速度に関してはかなり難しいのですが
自分はざっくり
完全安パイを切った
ターツ落とし後2~8牌を2枚切った

あたりで悪くて一向聴、良くて聴牌と思っています

形式聴牌、終盤のプッシュ

サンマにおいて形式聴牌はカスです
また、形式聴牌やそれに近い聴牌を取るために
終盤に通っていない牌を押すのもカスです
自分は河3段目は如何に通る理由があっても現物以外はプッシュと思っています

どちらもリターンが乏しくリスクが著しく高い行為です
聴牌料なんで本当にカスみたいなもんだし
終盤は和了率が激低のわりに放銃抽選だけ受けてしまうのでかなり損です
結構ヨンマ感覚で聴牌取りに行く人が多いので気を付けましょう

三特抜けで意識したこと

ここからはちょっとおまけチックです
自分が三特を抜けるときに意識したことです

ツモ時に縮まる点数を覚える

これはルールなんだからそうだろって感じですが、覚えてからかなり成績が安定しました
ざっくり
対子はその和了点数分、満貫なら8000、ハネマンなら12000
対親は満貫10000をベースにハネマン15000、倍満20000
で覚えました、こう書くと楽ですね

分散が大きい選択を避ける

めくり合いに勝ったら1だけど負けたら3濃厚みたいな選択を避けました
特上はめちゃくちゃ都合のいい横移動が起きやすいので
少し守備的に打つぐらいでいいかもしれません
もちろんいかないといけないところはいくのですが

ターツが整っていない時は役牌は1スルー

これも結構意識しました
打点があるときは鳴いていいと思いますが
打点で劣っている時に速度が追いつかれるととても不利になってしまいます
他の局参加率の高さや横移動率の高さも顧みて一旦スルーの選択を取るようになってからラス回避はしやすくなった気がします

あとがき

4も3も豆特の分際でめちゃくちゃ偉そうに語ってしまいましたが
世の麻雀打ちの9割は僕ぐらいのスペックしかないと思います
良く半分ネタで「5段は一般社会では敵無し」と言われますが
本当にそうだなと思います
天鳳界隈や都内フリー界隈が強すぎるだけですね
トッププロだけが参加できる最高峰のリーグ戦で行われている打牌を見ればわかると思いますが

幸い僕は結構いろんな界隈の人と関わらせていただいて
周りでもサンマ興味あると言ってくれたり、何すればいいの?と質問を戴くことが結構多いです
やはりネックだと思うのが価値観の違いや教材の少なさです
本noteがそういった方々の助けに少しでも成れたら光栄ですし
とても楽しいサンマの世界、巡り巡って天鳳サンマで一緒に打てたらそんなに幸せなことはないです
先輩に奢ってもらったから後輩に奢るみたいに
沢山の三鳳民の方に教わったことを少しでも伝播できていたら嬉しいなと思います
長文散文失礼いたしました
ここまで読んでいただいてありがとうございます

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