とんでもオヤジになりたい【後編】
探究学舎に興味深々、けれど、不満も。
探究学舎の授業のクオリティーは日本一!!
すっかり気に入って、2019年秋から年末にかけて開催されたオンライン宇宙編、元素編も受講。
探究学舎で学んでいけば、「息子も大物になっていくかもしれない」という淡い期待を抱き、できるだけ受講させてあげたいという気持ちになります。
とんでもオヤジさんに会ってお話を聞いてみたいという気持ちはあったものの、とんでもオヤジさんは講演活動などしていないこと、探究学舎さんの中で聞いてはいけなさそうな雰囲気があったこと、とんでもオヤジさんの博学さがあってこそできる教育法で、自分には再現不可能な方法であるように思えたことなどから、私の興味は、とんでもオヤジさんから探究学舎に移っていきました。
けれど、何かをやり始めようとしたら上手くいかないのが世の常。
息子にも探究学舎にも不満が出てきます。
オンライン宇宙編、元素編を受講して、授業自体は楽しんで受けたものの、その後、深掘りする気配はない。
戦国、宇宙、元素を受けた中では、戦国が1番持続的な興味を示したものの、作品系は全く作ろうとしないし、ノートにまとめようとすることすらしない。戦国系の本は読むが、読むのは子供向けに書かれた軽い内容か、マンガ本。この先、専門書までたどり着くとは思えない。
「子どもの探究心に火をつける」
というけれど、宇宙編、元素編に関しては、藁のような燃え方。
探究学舎の授業が日本一なのは、認めます。ただ、一番いい授業を受けて、このレベルなら、この先、これ以上の燃える思いが引き出されることを我が子に期待できない。戦国が興味開発のMAXだとしたら、将来、突出した何かになるのは厳しい。興味開発は、学力アップのための手段としてはいいかもしれないけど。
「さかなクンのような子を育てる」(2019年ごろまで、やっちゃんは、さかなクンをモデルとする発言をしていました)
というけれど、探究学舎で突出している子ってごく一部じゃない? もともとそういう気質のある子じゃないと、教育をいくら工夫したところで突出した子にならないんじゃない?
「学校なんてどこでもいい。行っても行かなくてもいい」
というけれど、探究学舎のスタッフは高学歴で、やっちゃんだって京大卒に助けられたでしょ? やっちゃんの子どもは公立中高と言っていたのに、結局エリート中のエリートが集う「風越学園」(私のイメージです)を選んでいるしと、自分の子には関係ないことにも不満の矛先が出る始末。
「X」の正体を知りたい
いろいろ出てくるドロドロした感情。
でも、このまま探究学舎と距離をとるのは、何か、違うような、、、。
探究学舎は、専門的な内容を、子どもにも分かりやすく伝える塾、、、。ではどうやらなさそうなんだけど。。。
何なの?って言われたら何か説明できない。
興味開発とは違う、
何か、もっと、こう人間として大切にしたい、私が1番子育てで大事にしたかった、本質的な何か「X」を持っている。
探究学舎が持っていて、私には持っていない「X」の正体を知りたい!!
初めは受験を有利に進められるかも。
その次に、突出した人材を育成できるかもという動機でサービスを受けていました。
次なる動機は、「X」を知りたい。けれど、三鷹に引っ越してまでは、、、と思っている中、コロナ禍になり、オンラインサービスが本格スタート。
ディスコードのアプリで交流が深まり、やっちゃんやふくいけんとの距離が近くなりました。やっちゃんの焚火トーク、オフィシャルな保護者会、夜中の保護者会、また、子どもの成長を見守る中、探究学舎が大切する「X」の正体が明らかになっていくのでした。
ズバリ答えを言うと、「X」の正体は、「感性」だったのですが、「感性」が本当に大事だと腹落ちするまでに、2年程の醸成が必要なのでした。
私に足りなかったもの1「創造のOS」
2019年9月14日~10月19日に開催されたオンライン宇宙編の保護者会。
やっちゃんから、「適合のOSから創造のOSへ親のOSをヴァージョンアップさせよう」「みんな子どもに求めすぎ!!」などの話がありました。
プログラミングだ、武道だ、とどんなカリキュラムを取り入れるかは、ソフトの話。どんなソフトをインストールさせるかが問題なんじゃない、元になっているOSをヴァージョンアップさせていこうという内容でした。
私が、学校教育で忌み嫌っていた、丸い個性も四角くしようとする教育を、形が「勉強」から「探究」に変わっただけで、私が考える「探究」の型に押し込めていたことを反省。
創造のOSは、さかなクンのお母さんの育て方が参考になるということで、『一魚一会』を紹介してくださいました。
〇〇しなければならないと信じ込んでいた考えを見直し、子どもがしなければならないことを減らすよう努力しました。
私に足りなかったもの2「安心・安全な土壌作り」
また、ある保護者会で、「子どもにどんな芽がでるか分からない。とりあえず種をたくさんまく原野農法方式。ただし、安心・安全の土壌は必要。」という話を聞きました。
無理矢理栄養を与えて、種から芽を引っ張り出してでも芽を出させたかった思いを封印し、探究的営みは、やってもやらなくてもいいというスタンスに変更しました。
具体的には、探究学舎の授業態度はどうだってもいいし、受けたくなかったら受けなくても良しとしました。
息子に変化が!?
まだ「X」のはっきりとした正体はつかめていないのですが、息子に変化が出てきました。面白くない時間を有意義に過ごそうと工夫しているのです。
息子の理科の先生は、刑務官より厳しい先生。授業中の発言は禁止、床に落ちた消しゴムを拾うことすら許してもらない厳しい先生でした。
「大好きな理科が嫌いになっちゃう」と泣き言を言っていましたが、学校に苦情を伝えたところで、悪化することはあっても改善することはないだろうと思ったことから、静観していました。
しばらく様子を見ていたら、「先生の顔をぼかして授業を聞くようにしたら、理科を楽しめるようになった」と息子から報告を受けました。
嫌いな先生から受ける科目は嫌いになるのが普通です。我慢するのでもなく、反発するのでもなく、与えられた状況から工夫して、前向きに生きる姿は、アッパレでした。
これは、探究学舎の授業後に開催されていたホームルーム(現在はつながるコース)の影響が大きかったのではないかと感じています。ホームルームは、「ありのままでいい、ありのままがいい」という温度感。学校で頑張れるエネルギーをホームルームでもらっていたのではないかと感じています。
私に足りなかったもの3「感性を育む」
やっちゃんが算数が苦手な長女さんに算数は教えないと話をしていました。
それを聞いて、
「算数はさすがに教えてあげた方がいいんじゃないの? やっちゃんとたまちゃんの手にかかれば、長女さんに楽しく算数をできるようにすることなんて、簡単なんじゃないの? あえて教えないなんてどういう意図から?」
と疑問に思って、質問してみました。
やっちゃんは私の質問にすぐに答えてくれました。
その回答がこの記事に書いてあるということでした。
https://miranobi.asahi.com/article/5464
2020.12.25みらのびより
「夢中になる力」第3回:軽井沢に教育移住したわけ
「感性」を大切にする。
なるほどー!!と深く納得して、
感性感性感性感性感性感性感性感性感性感性
と忘れないよう10回唱えて刻印しました。
これが私が求めていた「X」の正体だったのです。
他にもいろいろ
オフィシャルな保護者会で探究の必要性を論理的に知れたり、
夜中の保護者会でやっちゃんの夢を聞かせてもらい、やっちゃんの夢に共感したり、
ディスコードでふくいけんの神様から降りてくるような言葉に触れ、もともと大切にしたかった願いを思い出したり、
ディスコードで変な謙遜もマウントの取り合いもない保護者間の交流から、元気をもらったり、
探究学舎の会社は、バラバラのようでまとまっていて、私が見たことがないプロジェクトの進め方を見させてもらったり、
色々、勉強させていただいています。
端的にまとめると、
探究学舎は、
人が人を大切に想う想い
と
未来への希望
でできていると感じています。
さいごに
探究学舎のお陰で、本当の意味で、子どもたちがどんな人生を送るのか、楽しみになりました。
子育てをできるのがあと5,6年。
やっちゃんのお父さんのようなとんでもオヤジにはなれなくても、私らしいオヤジを目指し、探究的子育ての実験を楽しみたいと思っています。
驚きと感動をありがとう!!
探究学舎L♡VE!!
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