給食時間

幼児の頃『猫くらいしか食べない』と親が嘆くほど少食だったわたし。
しかも遅い。
幼稚園と小学校は給食だったので給食時間が苦痛で苦痛で。わたしには量が多すぎる。
お昼休憩も掃除時間もわたしは給食時間。
小3・4の時同じクラスだった食べるの遅い男の子と最後はいつもふたり向かい合わせにまとめられて無言で食べていた。
彼は牛乳に大量のお砂糖を入れないと飲めない男の子で担任の先生の棚にお砂糖をストックしていた。
冷たい牛乳にお砂糖が溶けていたのか謎だけど。
彼の場合は量ではなく好き嫌いが多くて食べるのが遅く、よく泣きながら食べていて、中でも酸っぱいものが大嫌いだった。
時は昭和なのでそんなの無視です。
美味しくない小さいチーズがごろごろ入った酸っぱいサラダ(フレンチサラダ)はわたしも嫌いだったけど、彼は酸っぱいものを食べるとだいたいその場で吐くので最後まで食べる勇気が出ずに残していて、酸っぱいものがある日は彼より早く食べ終わろうといつも思っていた。
向かい合わせで目の前で吐かれたくはないけど、吐かれたらどさくさに紛れてわたしも終了できたりもしたので、助かった日はある。
ひどい時には二人とも5時間目になってもまだ給食時間が続いていて、たまの小学校生活がなんなのかよくわからなくなっていた。
真っ先に食べようとは思わないので、冷凍みかんを冷凍みかんの状態で食べたことがありません。

今思えば自分が可哀想なんだけど、
わたしも2年生だったか5時間目が全校集会だった時にまだ教室でひとり給食を食べていて、どうにか食べ終わって急いで体育館へ行った直後、
全校生徒の前で全部吐いてしまったことがあります。

パンをこっそりランドセルに詰め込んで帰ることは多々あったけど、
ある日、どうしても食べきれない酢豚をお道具箱の奥に押し込んで食べきったふりをして数日振りに登校したらウジ虫が湧いていて、隣の席の男子が一匹づつ摘んで捨てに行っていた。
ちょうど登校した日がウジ虫散歩のピークだったらしく、
アリの行列のごとくひっきりなしに出てくるウジ虫の出所がわたしの机だと気付いたその彼が先生にわたしがウジ虫湧かせてると報告したんですが、
嫌な感情を込めていない純粋な報告をしてくれて優しいなと思いましたし、二度と詰め込まないと心に決めました。
そんなに!?ってくらい出てくるから。

小学生の時も当然小さく、その後も学生の間はずっと前から二番目で、
中学生になった時140cmだったので全員同じ量は無理に決まってるよね。

まぁ、掃除しなくていいので給食時間が嫌な思い出でもなんでもないんだけど、お昼休憩に遊んだ記憶は数えるほどしかない。

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