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【PJCSbest16】 3神ザシアンのデッキ構築とプレイング 全文無料

0,はじめに


 はじめまして、k(ミヤザキケイタ)です。Twitter:@butter9718
 今回のポケモンジャパンチャンピオンシップ(PJCS)カードゲーム部門マスターリーグにてbest16という結果を残すことが出来ました。応援してくださった方、練習に付き合ってくださった、運営の方々ありがとうございました。
 ワールドチャンピオンシップ(WCS)にむけて精進して参りますのでこれからも引き続き応援よろしくお願いします。

 今までシティリーグにも出たことがなく、たまたま当選した前回の愛知CLで予選18位と結果を残せて、今大会に向けて頑張って練習してきました。まだまだ経験の少ない未熟者ですが、結果を残すに至った考え方などメモ感覚で記事にしようと思い書かせていただきました。

 本記事は今回のPJCSで使用した3神ザシアンのデッキの構築や採用理由、対面で意識したことなどをまとめています。この記事によって誰か一人でも役に立ったと思っていただけたら幸いです。多くの方に気軽に見ていただきたいと思う気持ちから投げ銭方式を取らせていただいてます。お金に余裕のあるかた、いい記事だと思っていただけた方何卒宜しくお願い致します。

今回使用したデッキレシピはこちらです。

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1,デッキ選択について


 環境考察などは多くの方が記事にしてらっしゃるので今回は飛ばしたいと思います。仮に私の環境考察を聞きたい方がいらっしゃいましたら、Twitterで連絡ください。
 まず3神ザシアンを選んだ理由は、たねポケモン主体のデッキ、対応力、練度です。大型大会に出る際デッキ選択で意識していることは、試合数が多いので事故率を極力減らしたいということと、マッチング運に左右されることなくどのデッキにも五分五分で戦えることです。3神やザシアンと言った主力がみんなたねポケモンな為、進化ラインが揃わなかったり、たねなしで負けたりと、いわゆる事故は少ないです。また今の環境では実質3神の弱点がないため、安定してオルタージェネシスを宣言できます。更に3神の性質上様々なアタッカーが採用出来るため対面するデッキに対してアタッカーを変えて戦うことが出来ます。そして自分は3神を発売当初から使い続けているため、練度やデッキ理解は高いと自負しております。CLやPJCSといった大型大会では会場の雰囲気や時間制限等で緊張しプレミしやすいです。なので自分が使い慣れているデッキを選択することは非常に大事だと思います。


2,プレイングについて


 ここではすべての試合において自分が意識していることを解説します。特定のデッキに対して意識していることは最後にまとめて書いてあります。
 まず最初にしなければいけないことはサイド確認です。1枚採用が多いこのデッキはサイド落ちが命取りになります。確認する優先順位としてはポケモン>エネルギーとポケモンのどうぐ>その他のカードです。対面するデッキに合わせてアタッカーを変えるのでどのポケモンがサイド落ちしているかは非常に重要です。当日の配信でもあったように3神が2枚ともサイド落ちしている可能性もあり、その場合オルタージェネシスを使わないでサイドプランを考えなければなりません。次にエネルギーとポケモンのどうぐです。なぜこの2つかというと、サポートから確定サーチするからです。このデッキは序盤はグズマ&ハラやナツメ&ハチクといったサポートで確実に盤面を作っていきます。なので確定でサーチをするためにサポートを使ったのにサイド落ちでサーチできないとなってしまったら貴重なサポート権を無駄にしてしまいます。
 次に意識していることは、相手に取られるサイドについてです。このデッキの強みは相手にサイドを3-2-2で取らせることが出来るのに対して、こちらは4-2や3-3でサイドを取ることができます。その為、3神やミュウミュウといったサイドを3枚取られるカードは1試合で1体しか使わないのが原則です。
 最後に、相手のデッキに合わせたサイドプランです。4-2でサイドを取るのか。3-3でサイドを取るのか、オルタージェネシスを使わずに6枚取るのか、自分の手札と相手のデッキに合わせてサイドプランを考えて盤面を作っていくことが大切です。


3,カードの枚数と採用理由


 PJCSに向けて何十回とデッキ調整をしてきました。すべてのカードについて採用した理由がありますが、全部話しているときりがないので、特に大事だと思うカードを紹介したいと思います。
・ザシアンV 3枚
 最近の3神には2枚刺しが多かった印象です。実際自分も直前まで2枚採用でした。ですが、このデッキにおいてここまで役割が多いカードは他にありません。序盤のふとうのつるぎによる手札の補充、特性・メタルソーサーによるエネルギー加速、高打点のアタッカー、初手に来てほしいカードNo.1ということで、なんとか枠を確保して3枚採用しました。ダンデ・くちたけんの採用により黒馬や悪パーフェクション対面でのアタッカーとしての役割が大きくなったのも採用枚数が増えた大きな理由です。
・ミュウツー&ミュウGX 1枚
 環境に多いウーラオス、ミュウミュウに弱点をつき一撃で倒せるため採用。また苦手なリーフィア対面の時、ミュウミュウスタートすることでくさむすびを耐えることができ、アルティメットレイを確実に使うことができます。
・スイクンV 1枚
 少ないエネルギーで高い火力を出せる+特性で手札を増やせると、強いことしか書いてないカードです。今の環境でベンチを展開しないデッキはほとんどないです。そのためザシアンのようにデメリットも無く、Vポケモンを一撃で倒す火力を毎ターン出せます。しかもダンデを使うことで最大280まで技の威力が上がるのでタッグチームすら一撃で倒してくれます。どの対面でもとりあえずベンチに出しておけば役に立ってくれるカードです。
・ガラルサンダーV 1枚
 正直最後まで抜くかどうか悩んだカードです。役割としてはムゲンダイナやゲンガーブラッキーに対して1エネで400と言った破格の火力を出すことができますが、一番シェア率の高いと予想される連撃ウーラオスや黒馬に対して使うことがあまりなく、うらこうさくのインテレオンが増えたことでVポケモンが並ぶことが少なくなった為、ガラルサンダーの強みを活かせる場面が減りました。ですが、オーロラエネルギー1枚で攻撃ができるので相手のシステムポケモンを倒したり、特殊エネルギーをはがせることで相手のテンポを遅らせることもできるので使う場面はあるかと思い採用しました。(大会では一回も使うことはありませんでした。)
・ワタシラガV 1枚
 ボス4枚よりもボス3枚+ワタシラガの方が終盤クイックボールが全てボスの役割を果たしてくれるため1枚採用しました。
・ヤレユータン 1枚
 このデッキは対応力を上げるため1枚採用のカードが多いです。序盤はデデンネや博士の研究、ナツメ&ハチクでがんがんデッキを減らしていくので捨てたくないピン刺しカードやメタルソーサー、エネルギーつけかえといった重要なカードを山に戻し終盤にとっておくためにこのカードを抜くことは出来ませんでした。しかし、連撃ウーラオスが相手だと簡単に倒されてしまうため出さない方が良いです。
・タッグコール 2枚
 プレシャスボールを2枚にするかタッグコールを2枚にするか迷いましたが、サポート枚数が少ないため、プレシャスボール→デデンネ→大量ドローよりも、タッグコール→場面に応じた必要なサポートと確実な動きが出来る方が安定性が増すと考えタッグコールを増やしました。
・あなぬけのひも 2枚
 ポケモンいれかえに比べ、あなぬけのひもは勝ち筋を増やしてくれます。場面によりますが実質ポケモンいれかえ+ボスの指令の役割を果たしてくれ、序盤に使うことで相手の要求値を増やすことも可能なのであなぬけのひもを優先して採用しました。
・くちたけん 1枚、ダンデ 1枚
 げんきのはちまきと迷いました。下の表にもまとめたように、げんきのはちまきを装備することで、ザシアンが一部のタッグチームを、ガラルサンダーが一部のVポケモンを倒せるようになります。それに比べくちたけんはザシアンがタッグチームを倒せる範囲が広くなるだけです。しかし、ダンデを採用することでザシアンの最大火力が多くのVMAXポケモンを一撃で倒せるラインになります。よってこの2枚を採用することで一部のVMAXポケモンのデッキに対して通常の3神では出ない火力で奇襲することができるようになりました。タッグチームが相手の場合、げんきのはちまきやくちたけんだけではツールジャマーで対策されてしまいますが、ダンデを採用することでポケモンのどうぐに頼らずザシアンが高い火力を出せるようになることもダンデの強みです。

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さらに下の表を見てもらうと分かるように、げんきのはちまきで倒せるようになるポケモンはサブアタッカーとして場に出てこない可能性があったり、VMAXに進化してしまったりと試合中に倒せるチャンスがあるとは限りません。しかし、くちたけん+ダンデで倒せるポケモンはどれもエース級であり必ずバトル場に出てくるポケモンです。ゆえにボスとは別にサイドを取り切れる可能性が高まると考え、くちたけんとダンデを採用しました。

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・リセットスタンプ 2枚
 プレイングについての所でも書かせてもらいましたが、このデッキは相手に3-2-2でサイドを押し付けることができます。なので必然と相手のサイドは3枚の時と1枚の時があるため、リセットスタンプを打つ機会が多くあります。ヤレユータンを使いしっかりリセットスタンプを使いたいタイミングで使うことで1ターン稼ぐことが勝ちにつながります。
・グズマ&ハラ 1枚
 このデッキで一番大事なことは最短でオルタージェネシスを使うことです。そのため、序盤は確実に手張りをし、3神をバトル場に出さなければなりません。この行動を1枚で担ってくれるのがこのカードです。確定サーチでオーロラエネルギーとふうせんに触れるのとても重要なので1枚採用しました。2枚採用してもよかったのですが、タッグコールが2枚採用されていること、次で紹介する同じタッグサポートのナツメ&ハチクも確定でエネルギーをサーチできることも踏まえ、1枚採用にしました。
・ナツメ&ハチク 1枚
 最近の環境はオルタージェネシスを使っていては追いつけないぐらい試合の展開スピードが速いです。よって後攻を取ってしまい、後攻2ターン目のオルタージェネシスでは勝てないことが多いです。そこで後攻1ターン目のオルタージェネシスの確立を上げてくれるのがこのカードです。このカードとタッグコールのおかげで体感50%以上後1オルジェネを決められるようになりました。また、確定でエネルギーをサーチできるのは非常に使い勝手がいいです。後攻1ターン目以外でも手張りをするためや、メタルソーサー用にエネルギーをトラッシュするためなど手札に持ってきたい場面が結構あるため、追加効果なしで使うことも多々あります。
・鋼エネルギー 7枚、水エネルギー 2枚、オーロラエネルギー 2枚
 序盤のザシアンのふとうのつるぎでエネルギー加速できる確率を上げるため、鋼エネルギーを多めに入れてます。グズマ&ハラでオーロラエネルギーを、ナツメ&ハチクで水エネルギーを確実にサーチできるので、サイド落ちを考慮してそれぞれ2枚ずつ採用しました。

4,不採用カード


・ザマゼンタV
 今の環境の多くのデッキにぶっ刺さるカードです。自分も前日の調整まで採用していました。しかし、このデッキはなるべく短期決戦で勝負決めたいため、ザマゼンタで1ターン稼ぐことよりも、ザシアンを増やし序盤に確実にふとうのつるぎをして盤面を作った方が良いと思い、今回は不採用にしました。あとは悪パーフェクションや連撃テンタクルが相手の時はただの火力の低いアタッカーですしね。ダメージが160と一部のVMAXをツーパンできないのと、デデンネも抵抗力でワンパンできない点も微妙だと感じてしまいました
・マオ&スイレン
 こちらも前日まで採用するか悩んだカード。序盤は中打点で殴ってくるデッキがほとんどなので確定数をずらしてくれて優秀です(特にウーラオス対面では役に立ちます)。さらにカプコケコや雷バレットなどマヒで動きを止めてくるデッキが少し増えると予想していたのでいれかえ手段は重要だと思い採用していました。しかし、ザマゼンタ同様ターンを稼ぐことより相手のポケモンを倒す方が優先だと思い、このカードを抜いてダンデを採用することにしました。

5,対面で意識したこと


 今の環境で使われている主なデッキについて、それぞれ対面したときに意識していること、主に使うアタッカーについて説明していきます。
・連撃ウーラオス
アタッカー:3神、ミュウミュウ、スイクン
 先行を取った時は、相手は後攻2ターン目に3神を倒すパワーはないので基本アルティメットレイまで宣言することが出来ます。なので如何に相手の勝ち筋を減らせるかを意識します。具体的に言うと、デデンネやクロバットといったシステムポケモンを出さずに盤面を作ることが大切です。後攻でも後1オルジェネを狙いたいですが、デデンネ2体目は出してしまうと高い確率で負けてしまいます。連撃ウーラオス対面では、場に不用意にポケモンを出さないようにしたり、状況に合わせて3神やデデンネにおおきなおまもりをつけたり、自分のポケモンが倒されないように意識することが特に大事です。

・黒馬
アタッカー:3神、ザシアン、クチート、スイクン
 こちらも先行を取った時は、アルティメットレイまで打てる可能性が高いです。黒馬対面での一番のキーパーソンはザシアンです。ほとんどすべての黒馬に採用されているゲンガー&ミミッキュを簡単にワンパンでき、かつダンデの採用によりくちたけんと合わせて黒馬をワンパンできる火力を出すことが出来ます。ダンデとくちたけんの採用により黒馬を2体倒すプランが可能になりました。マホイップが採用されている場合はメタルソーサーと手張りで簡単に動けるクチートの存在も重要になってきます。どのポケモンを倒してサイドを取っていくのか、しっかりサイドプランを立てて計画的に攻撃していくことが大事です。

・悪パーフェクション
アタッカー:ザシアン、スイクン、ミュウミュウ
 ザシアン+くちたけんorダンデでしっかりタッグチームを倒せるのが理想です。ですが、ツールジャマ―などで対策されることも多いので状況に合わせてマニューラやシルヴァディ、エネが多くついたポケモンを倒すことも必要になってきます。相手の序盤の盤面次第でサイドを2-4で取るのか3-3で取るのか具体的にプランを立てることが重要です。あとは初歩的なことですが、ミュウミュウは攻撃する状況になってからでないと逆に弱点をつかれて簡単に倒されてしまうので、序盤に不用意に場に出さないようにします。

・連撃テンタクル
アタッカー:3神、クチート、スイクン
 アルティメットレイを打たれる前に3神を倒されてしまうと基本的に負けてしまいます。ですのでオルタージェネシスを使うターンに相手の妨害することが大事になります。いれかえ手段が水の塔ぐらいなので混沌のうねり+ボスで攻撃できなくしたり、マリィを使って手札を減らしたり等、1ターン稼ぐことが出来れば勝てる可能性が大きく上がります。
また、3神対策としてやまびこホーンを採用している場合があります。倒した3神をもう一度ベンチに出してサイドを3-3で取るためです。なのでベンチを埋めることで負け筋を減らすことも重要なプレイングです。

6,当日のマッチング

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 悪パーフェクションがめちゃくちゃ多かったです。大会に向けて練習している中で悪パーフェクションは苦手意識が強かったので、相手のデッキが分かった瞬間落胆することが多かったです。ですが、ザシアンにくちたけんを装備ししっかりタッグチームをワンパンしたり、シルヴァディをボスで倒しながらリセスタで動きを止めたり、やまびこホーンでゲッコウガ&ゾロアークを呼び出してボスで倒したりと理想の動きが出来てなんとか勝つことができました。
 一回は当たるだろうと踏んでいたムゲンダイナ、ゲンガーブラッキーに一回も当たらなかったため、ガラルサンダーを一回も使いませんでした。環境的に悪タイプのデッキが減るだろうと考える方や、悪タイプのデッキにあまり苦手意識がない方は、ガラルサンダーを抜いてもいいと思います。
 またダンデも使う機会がなかったです。一番使いたかった黒馬に一回しか当たらず、テンタクルや悪パーフェクションなどダンデを使わずとも火力が足りているデッキと多く当たったことが原因だと考えます。最後に負けた連撃ウーラオスの試合ではマオ&スイレンが欲しいという場面が多かったので、連撃ウーラオスを意識するならマオ&スイレン、黒馬やHP320以下のVMAXを意識するならダンデを採用と人によって分かれる点だと思います。
 ちなみに私は、ガラルサンダーを抜いてマオ&スイレンを採用し、環境トップに強く出れる構築に修正しようかと考えています(ガラルサンダー抜きでどこまでムゲンダイナと戦えるか練習してみてですが)。

7,最後に


 ここまで読んでいただきありがとうございました。
 また、Twitterなどで質問してくださった方、とても助かりました。ありがとうございます。
 大型大会に初めて参加した愛知CLで18位という結果を残し、今回のPJCSという大舞台に向けて時間を見つけてひたすら練習してきました。その過程でTwitterを交換したり、大会後にデッキレシピの意見交換したりと、多くの人とつながりを持つことができました。このつながりのおかげでPJCSbest16という結果を残せたと思っています。これからもポケカを通じて多くの人とつながりを作っていきたいと思います。
 あとは日本でトップの3神使いになれたのも非常にうれしい限りです笑
 今回の記事で分からないことやもっと詳しく聞きたいことがあれば遠慮なくTwitter(Twitter:@butter9718)のDMで連絡してください。
 よろしければ拡散・RTよろしくお願いします。

ちなみに詳しい環境考察、カードすべての採用理由、これからの環境についてまとめた記事をまた書きたいと思います。いつになるかわかりませんが、そちらも読んでいただけると嬉しいです(なるべく早く出せるように頑張ります)。

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