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太るメカニズム(糖類編)①

Table of contents

◆グルコースによる太るメカニズム
◆フルクトースは最も太りやすい糖類
◆まとめ

◆グルコースによる太り方のメカニズム

ショートケーキは小麦粉、いちご、バター、卵、ホイップクリーム、そして大量の砂糖から作られている。

小麦粉は、小麦から果皮、種皮、胚芽などの食物繊維を取り除いたもので、その成分のほとんどが『デンプン』である。デンプンは多くのグルコース(ブドウ糖)が結合して連なった多糖類だ。

ホイップクリームは、生クリームと砂糖から作られる。生クリームは乳脂肪で、砂糖はグルコースとフルクトース(果糖)という単糖類からできている。

バターや卵には糖類があまり含まれておらず、成分は脂質になる。

つまり、ショートケーキの成分は、主に『糖質と脂質』になる

では、糖類の消化・吸収の過程から太るメカニズムを見ていこう。

まずは『グルコース』

小麦粉やホイップクリーム、砂糖などは胃や腸で消化されるとグルコース(ブドウ糖)やフルクトース(果糖)という単糖類まで分解され、腸で吸収される。

吸収されたグルコース(ブドウ糖)は血流にのって肝臓に運ばれる。肝臓に運ばれたグルコースは『グリコーゲン』という形に合成されて貯蔵される。残りのグルコース(ブドウ糖)は血液に放出。

グルコースが血液中にどんどん放出されるとグルコース濃度が高くなる。このグルコース濃度がいわゆる『血糖値』のことである。


カラダの細胞は血液中のグルコースからエネルギーを得ているため、エネルギー不足にならないようにいつも血糖値を一定に範囲(70〜100mg/dl)に保っている。とくに脳は、血糖値を一定に保つことがとても重要である。なぜなら、自らグルコースを合成することができないから。血糖値が下がると(低血糖)、頭痛やめまいなどの脳の症状がでるのはこのためである。

しかし、血糖値が高ければいいというわけではない。

血糖値が高くなると(高血糖)、活性酸素を生み出し、血管を痛めてしまう(これにより動脈硬化が進む)。そのため血糖値が高くなると、血糖値を下げようとするホルモンが働く。それが『インスリン』なのだ。

多くのグルコースを摂取して血糖値が高くなると、膵臓にあるβ細胞からインスリンが放出され、全身の組織にグルコースを取り込むように作用する。その中でも、多くのグルコースが筋肉や肝臓、脂肪組織に取り込む。

インスリンによって肝臓に取り込まれたグルコースはグリコーゲンに合成されるが、その他は脂肪として肝臓内に蓄えられるか血液に放出される。

筋肉にグルコースが取り込まれると、筋グリコーゲンに合成され蓄えられる。
なぜ肝臓と筋肉でグリコーゲンに合成されるのかと言うと、ひとつの大きな分子にすることで、より多くのグルコースを貯蔵してエネルギーとして蓄えるためである。

筋肉は他の臓器に比べて、もっともグルコースを多く取り込むことができ、その割合は8割にもおよぶ。

しかし、急速に多量のグルコースを摂取すると、肝臓や筋肉でも処理できなくなる。するとインスリンは脂肪組織にグルコースを取り込ませる。脂肪組織に取り込まれたグルコースはトリアシルグリセロール(トリグリセリド・中性脂肪)に合成されて脂肪滴として貯蔵される。これにより脂肪組織が肥大する。

インスリンには、このようにグルコースを脂肪細胞に取り込ませるとともに、脂肪を合成させる酵素(脂肪酸合成酵素など)の量を増やす作用がある。インスリンは『脂肪の合成を促すホルモン』でもある。

 そして『ある状態』になると、インスリンによる脂肪組織への取り込みが促進される。



 それが『インスリン抵抗性』だ。


習慣的に多量のグルコースを摂取していると、インスリンによるグルコースの取り組み能力が低下してしまう。これを『インスリン抵抗性』という。インスリン抵抗性が生じると高血糖になってしまうため、膵臓のβ細胞はさらに多くのインスリンを分泌するようになる。この状態を『高インスリン血症』という。


インスリン抵抗性がグルコースの取り込み能力が高い筋肉に生じると、多くのグルコースは脂肪組織に取り込まれるようになる。すると、どんどんトリアシルグリセロールが合成され、脂肪組織が肥大化してしまうのだ。


このようにショートケーキに含まれる多量のグルコースを摂取すると脂肪組織の肥大が生じやすくなる。また、習慣的にケーキなどの甘いお菓子を摂取していると、インスリン抵抗性を生じさせ、それにともなう高インスリン血症によって、ますます脂肪組織を肥大させる、つまりは太ってしまうということだ。


そして、もうひとつ厄介な糖質が...

それがフルクトースだ

明日は【◆フルクトースは最も太りやすい糖類】💥
お楽しみに😙

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