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BEST OF THE SUPER Jr.28 後半戦振り返り②【SHO選手試合のみ】

 ゆきみです。まずはBEST OF THE SUPER Jr.28お疲れ様でした。選手の皆さん、スタッフの皆さん、そして1ヶ月見守っていたファンの皆さん、お疲れ様でした。全通した自分、お疲れ。ただ観てるだけ、移動手段も時間も好きに選べる上に気ままに外食・散歩が許されている自分だってこんなに疲れるのに、様々な制約の中でコンディションを整え続け、ベストな状態で試合を続けてくれた選手、興行を支えてくれたスタッフさんには感謝が尽きません。。。本当にありがとうございました。一生忘れられない1ヶ月になりました。ROAD TO TOKYO DOMEが始まる前に試合の振り返りだけは完了させねばなるまいと、急いで筆を取りました。さあ、これでBOSJ28振り返りも最後です。最後の『3』試合、振り返りましょう。

10戦目:vs石森太二

 BC恒例星の譲り合い劇場からスタートしたこの試合。なんともかわいい。サイズやお顔が相俟って微笑ましい。ああかわいかっ……で終わるわけがない2人でしたね。今回のいちゃもんの付け所は「話が違う!」「騙しやがって!」でした。ちゃんと何かに文句つけられるそのキャッチ力が素敵だよ……。
 今大会の石森選手はシングルでもかなりラフに振っているので、ラフのお勉強にはちょうどいいのでは、なんて思いながら観ていました、が。コーナーパッド外れてただでさえ痛い状態なのに、ロープの中のワイヤー剥き出しにしちゃうの、もう既に上を行ってて笑っちゃいました。ラフの手数確実に増えてる。成長著しい新進気鋭のヒールレスラーじゃん、すごい。そして相変わらず藤田選手可哀想すぎて。ギャラを倍にしてあげてほしい。
 ただ、当然といえば当然なんですが、ラフにラフを重ねると間が開きすぎることがありますね。それが少しリズムを崩しがちかな?と思って観てました。そんな中でもしっかりアームロック極めていくところは素敵です。
 最後はレスラーとしてもヒールとしても先輩である石森選手の巧み(?)なベルトフェイントからの丸め込み、スパナキックで一撃。悶絶。嗚呼。急所攻撃については『同門』にはまだまだ敵わなそうですね。ラフにも更なる磨きがかかること、楽しみにしています。(13分30秒逆さ押さえ込み)

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11戦目:vsYOH

 待ちに待った大喧嘩第2ラウンド。3Kの怨念坊主、ではないな、怨念青年と化したYOH選手に完全に飲み込まれた試合だったのでは、と思います。10試合全て白を基調としたガウンとコスチュームで、香り立つ風を纏うような、良くも悪くもレスラー然としていなかったYOH選手がこの試合ではもう一段大きな感情の渦を引き連れてきましたが、ポーズとしてはSHO選手はそれを激しく拒絶。それでも「これが俺の喧嘩だ」「喧嘩しよーーねーー!」と『喧嘩』を受け入れる。だけど仲間が介入してきて、そして排除され、最後は2人で決着をつけることになり、最後まで姑息な手段で勝つ……というよりYOH選手を潰すことに拘り、敵わず、正調に敗れる。だがそれがいい。私としては満足度は高い試合です。介入→排除がなければ尚よしだったかなとは思いましたが、諦めをつけていた部分でもあるので、そこまで気にしてないです。
 細かな攻防という点では、やはりまだSHO選手はベビーフェイスのレスラーにちゃんと負けるということに慣れてない印象は拭えず。2戦目だから仕方ない。ただ、それにしても技決まらなすぎて少し辛くなっちゃいました。せめてクロスアーム式パイルドライバー一発だけでも入れてくれやしないかと。
 腕を捻っての執拗な蹴りはワト選手戦以来で、その執着心というか敵対心、恨みの向けどころを絞っているのはとてもいいなと思いました。これはロビー選手相手には出なかったもので、ただ同門だから出るってものでもない、特別近かった2人に出るのがよかったですね。YOH選手なりの特別、SHO選手なりの特別がちゃんとぶつかったのが、心のどこかで3Kを全く諦められてない自分としては大変良かったです。ロープを掴んで足を強く踏み鳴らすYOH選手のムーブも、ひとりでしているところを観るのはこんなに胸が苦しくなるんだなと、そして本人の表情もそれに近いんだなと、いろんな思いを抱きながら、蛇にレコードの針が落ちるその瞬間を見届けました。息の根が止まるとと同時に流れ始める音楽は、強いけど哀しかったなあ。個人的には。(15分31秒DIRECT DRIVE→片エビ固め)

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12戦目:BOSJ28優勝決定戦 高橋ヒロムvsYOH

 え?SHO選手の試合じゃないじゃんて?SHO選手の試合じゃないですか……。直前のWTL2021優勝決定戦に介入にこなかった時点でこれは来るなと思っていましたが、やっぱり来ましたね。
 よく観ると最初はノーコンテスト狙いじゃなくて、明確にYOH選手を潰すことだけを決めて乱入してきて、思ったようにことが運ばないからそれならばと全壊しにかかる……なんという幼稚な……だがそれがいい……。会場全員の敵になることで会場を一体化させるという大役を果たしてくれたなと思います。
 新日ジュニア戦士としての矜持なのか、たまたまなのかは知る由もありませんが、あの破壊活動、全部リング下で行われてるんですよね。あの神聖な場の意味を分かっているSHO選手が、一連のことをリング上でやらなかったことを、一番素晴らしいなと思っています。引っ掻き回す、嫌われ役を買う、でも大事なものは護る。その線引きが流石だと思いました。もしかしたら、こんなことで上がる場所ではない、と、心の中の「誰か」が止めたのかもしれませんね。
 じゃあ手放しで、胸を張って、誇らしいなあ!!と言えるかと訊かれるとノーです。どういった手段であれ勝ちを重ねて、出場者として優勝決定戦のリングに立ってほしかった。やっぱり悔しい。介入しても壊しきれなかったあの試合があれだけ素晴らしいものだから尚更です。来年への希望と期待を勝手に強くしてしまう。言い換えれば、来年もSHO選手から目が離せないな、と改めて強く思わされた一戦になりました。

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 ラスト3戦は振り返るのがとても難しかったです。負けが込み始めて、なんとなく先のことが見えてきてしまった中で振り返るのはちょっと辛かった。でも、この3戦こそ今回のBOSJの中で特に意味合いの強い試合だとも思います。愛したクソ田舎での試合、慕った元相棒との試合、憧れた試合への介入。そしてここに至るまでの全試合だったと思います。全部、現地で観れてよかった。本当によかったです。まだまだ続くSHO選手のプロレスのうちのほんの1ヶ月ですが、きっと大きな1ヶ月だったろうなと思います。
 今日から新シリーズ、新年に向けてのROAD TO TOKYO DOMEです。早速喧嘩の予定もあります、選手権の予定もあります。楽しく怪我なくプロレスし続けてほしいと思いながら、今回は筆を置きます。読んでくださってありがとうございました。グルメ振り返りはそのうち。ではまた。

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