#毎週VALIS感想 - 011 ◇ プラスティック・ラブ Covered by MYU

 竹内まりやさんの大人な雰囲気の楽曲。VALISメンバーでこの色香とチルくて深みのある歌声を出せるのはMYUさんしかいないだろうというくらい、彼女にどハマリしている曲。

 プラスティックというタイトルの楽曲で、途中で出てくるガラスの表現がとても印象的だ。ガッチリと固めた心、閉鎖的な気持ちのなかで「あなた」に触れしだいに熱くなったハートはそんな心を溶かして形を変えてしまう、それがプラスティック・ラブという楽曲のテーマなのかなと個人的には思った。

 して、そのテーマをMYUさんに落とし込むと、面白いことになる。MYUさんというキャラクターは愛を渇望し、異常なまでに「愛」に執着する過去を持つ。そんな彼女がこの歌を歌うのかと溜息が出た。

 「私のことを決して本気で愛さないで」というサビの歌いだし、ここには色んな想いが込められていそう。これまで自分が愛したことで失ったものもあっただろう、だからそのためには愛さないほうが良いし愛されないほうが良い、なんて内心が聞こえてきそうだ。

 MYUさんといえば表現力の高さも魅力の一つだ。この歌にも、歌詞とは裏腹な思いというのが前述の通りたくさん描かれており、実に切なくそれを歌っている。とはいえ、感情がフルで剥き出しというよりは、どこかアンニュイに、絶妙なバランスだ。気づけばそんなMYUさんの描く女性像に、ハートをガッチリ掴まれる。

 どこが、とか具体的に言えないほど全部が良いこのカバー。金曜日の夜にぴったりな雰囲気。何度でもリピートしたくなる。

 あとイラストがめちゃくちゃ良い。MYUさんの足音や街の喧騒さえ聞こえてきそうだ。私服のイメージもドンピシャすぎて熱くなった。大好きだ。

 世界に入り込みすぎて「誰だよMYUさんにこんな思いさせた男は、赦せねえ」となりました。いや赦せねえよ。歌ってくれてありがとう。

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