税理士試験(受験資格とプラン)

今回は税理士試験の受験資格についてお話していきたいと考えています。税理士試験は会計士試験のように誰でも受験可能ではありません。①日商簿記1級合格者又は全経簿記上級合格者 ②三年以上で一定の単位を取得している人(諸々の要件あり)③経理・税理士補助・金融機関での実務経験2年相当。の3つの内いずれかに該当していなければなりません。 

私は税理士試験を受験していますが、税理士試験・業界の若手不足は深刻です。税理士試験が人気のない理由として考えられるのが1.独立志向の若者の減少 2.若くて時間があるなら会計士試験を受ける人が多い(会計士試験の方が詰め込み勉強に適しているため短期で受かる傾向にある。税理士試験は科目合格制度をとっており、働きながら受験をする人が多い)3.難易度が高すぎる(そもそも受験資格がない)上に独立して成功しない限りは稼げないこと(下手すれば受験のための総勉強時間バイトをすれば、地方の安い家は買える位) だと考えています。1.2.3に共通していることですが、仕事に対してのアグレッシブな姿勢やコスパ重視の思考がどうしても見受けられると思います。学ぶことが苦痛でなければコスパはいいと思います。企業内税理士として働くとしても立場上独立して働けますし、資格という参入障壁があるので自分で起業するにも独立しやすいと思います。また転職もできると聞いています。自分の周りでの話ですが、実際に就職では、科目合格している方は有名事業会社や大手の税理士法人の書類や面接に落ちたことのない人たちばかりでした。税理士試験に興味を持ってくださった会計士受験生は会計科目2科目をぜひ受けてほしいです。試験の重要論点は似て非だとは思いますが、会計得意な方は過去問対策でキャッチアップ出来る方も多いと思います。

 受験資格を得るために合格する必要がある日商1級・全経上級の難易度は税理士試験の会計科目と似通ったものであると考えています。(問題の相性と個人差はあり。日商・全経はパズルゲーム、税理士試験は勉強時間とスピード量が前者の数倍要求される。)また、難易度は似たようなものである上に、受験資格となる日商1級・全経上級の合格者層は会計士受験生・税理士受験生が大半になるため、まず税理士試験を受けることでさえできない方もたくさんいると思います。会計業界を盛り上げるためにも、この受験資格はどうにかしてほしいです笑

今回は税理士試験に興味がある皆さんに対して、自身の経験と失敗を踏まえて受験プランを紹介したいと考えています。

大学一年・二年 (法・商・経済学部に進学)

簿記2級(合格)、1級・全経上級 挑戦(ただし原価計算・管理会計は税理士試験に必要がないため、全経上級の方が税理士試験に近い)                           

大学三年 簿記論・財務諸表論

大学四年 税法1科目

就職又は税法免除のための法科大学院進学。

上記がすごく理想的だと考えています。筆者が本格的に税理士試験の対策をしたのは大学三年生の終り頃でした。なので、上記はすごく理想論になってしまいます。税理士までの最短ルートを目指すなら、法科大学院にて税法論文を書けば税法科目が2科目免除になります。就職する年齢が遅くなることや費用や大学院進学が足枷になる場合は個人に合わせた受験プランを検討していきましょう。

筆者は就職することが前提だったので税法大学院は検討しなかったです。法科大学院は内部進学でない限り難易度が高いので、法科大学院のある法学部に入学し内部進学するか、3年次編入で法科大学院のある大学に編入することをお勧めします。筆者は本当に一瞬ですが法科大学院のある法学部への編入も頭によぎりました。ただ実務でも試験の知識は活かせるため、税理士試験を決意。特に消費税、法人税を実務だけでのキャッチアップは自分には難しいと検討しました。また就職が第一優先だったので、早々と編入はあきらめました。


難関試験なのでプラン通りに進むことは稀ですが、税理士試験に興味を持った方の参考になればと考え記事を書かせていただきました。就職に関しては税理士科目合格者や簿記の資格を持っていて、年齢が若ければ企業の経理部や税理士法人からは引っ張りだこなはずです。(個人的に書類に落ちることはなかったですし、職種別採用や専門職採用の面接でも評判は良かったです。)一緒に税理士を目指して勉強をして、会計業界を盛り上げていきましょう。



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