免疫力を下げる食生活

これまで免疫力を高める生活習慣や食材、飲み物については書いてきましたが、急に完璧な生活にはなれませんよね。そこで今回は逆に免疫力を下げてしまう食生活をご紹介します。
ここにあるような習慣を避けて、できるだけ改善していくことで免疫力を高めていきましょうという試みです。そして余裕が出てきたら免疫力を高める生活習慣をひとつずつ取り入れていきましょう。
どんなに良いと分かっていたとしても、いきなり生活習慣を変化させることは誰にとっても難しいことです。徐々に悪い習慣を減らし、良い習慣を増やすためにも今回のnoteは大切な内容となっております。
ぜひ何度も読み返して、免疫力を下げてしまう習慣から離れていきましょう。

塩分の過多

WHOによると推奨されている1日あたりの塩の摂取量は5g(小さじ1)未満ですが、現代人の平均はなんと10.6gです。つまりほとんどの人が塩分を摂り過ぎていると言われています。これは外食やコンビニ弁当ばかりの人に限らず、自炊をする人も含めて塩分をとりすぎているということです。

料理の際にお塩をそんなに入れているつもりはなくても、実は醤油や味噌などの調味料による塩分は無視できません。また気付きにくいところではパンや甘いお菓子にも塩は入っています。塩分の摂り過ぎは免疫力の低下のみならず人体に様々な悪影響を及ぼしますので要注意です。


カロリー過多

栄養失調になるのは体重の少ない人だけに限られていると誤解されがちですが、摂取カロリーを増やしたからといって、必ずしも必須微量栄養素や免疫力が向上するわけではありません。実際 “カロリー過多” なのに、栄養失調(免疫システムを適切に機能させるために必要な必須栄養素不足)の人は多いのです。また、体重が増えすぎると病原体に対する初期応答力が低下したり、免疫細胞の増殖や、機能が損なわれやすくなったります。2009年にインフルエンザが大流行した時、健康な体重の人に比べて肥満の人の感染率と死亡率が高かったことが良い例です。

アルコール過多

一般的にアルコールの摂取は免疫力を低下させ感染症に対処する能力を弱体化させることが分かっています。ほかにも体内のサイトカイン(病原性のウイルスや細菌の増殖を抑制するのに必要な、細胞から分泌される生理活性物質)の生産や機能が減少する恐れがあります。

アルコールが肝臓で代謝されるときアセトアルデヒドが生成されますが、大量の飲酒を続けていると、肝臓がアセトアルデヒドを分解しきれなくなり、肝臓の細胞が攻撃をうけ肝機能が低下してしまいます。肝臓は、食事からの栄養分を体に必要な成分につくりかえ、必要に応じて供給する役割があるため、この機能が低下することは、免疫細胞や抗体などの免疫システムに必要な要素が不足してしまうことを意味しています。

アルコールにより病原体を食べてくれるマクロファージにダメージを与えて、機能を低下させたり、働きを抑制させたりするともいわれています。

体を冷やす飲み物や食べ物

熱い地域で育った食材や夏が旬の食材は体を冷やしやすいそうです。主にきゅうり、なす、ゴーヤなどの夏野菜です。冷たい飲み物も飲み過ぎないように注意しましょう。体が冷えると、肩こり、腰痛、下痢、便秘、生理不順、貧血などのさまざまな不快症状が現れます。体の冷えは自律神経を乱し、免疫力が低下します。

冬はもちろんのこと、夏でも食堂の強すぎる冷房などで、食事をしていると体が冷えることがあります。膝掛け、靴下、腹巻などを利用して夏でも冷え対策をしましよう。

バランスのも悪い不規則な食事

免疫力を下げないためには不規則な食生活や偏食や欠食はさけて、なるべく様々な食品から、糖質・脂質・たんぱく質・ビタミン・ミネラル・食物繊維をバランスよく、腹八分目で食べるように心がけましょう。脂肪の多い食事、ストレス、睡眠不足、冷えなどで腸が元気がなくなってしまうと、悪玉菌が増えすぎて免疫力が低下します。

無理なダイエット

TVなどで新しいダイエットの特集があるとすぐに飛びつく人がいますが、そのような一時的にブームになってすぐに消えていくダイエット方法の危険性も知っておいてほしいと思います。

特に注意したいのが単一食品だけを取り入れるようなダイエットです。1日中キャベツばかりを食べるようなダイエットはそれがどんなに体重減少になったとしてもおすすめしません。これでは必要な栄養がとれず免疫力が下がり、そのうち病気になってしまいます。

とはいえ肥満をそのまま放置するのもよろしくありません。肥満が何故いけないのかというと、高血圧や高脂血症などあらゆる生活習慣病の引き金となり命を脅かすからです。肥満は万病の元と言われているほどです。キャベツばかりを食べるような無理なダイエットではタンパク質不足になります。

タンパク質は免疫細胞や抗体の材料になります。血液中のタンパク質であるアルブミン量が低い人は生存率が低いという調査があります。良質なタンパク質をしっかり食べましょう。ダイエット中だとしてもタンパク質は摂りましょう。減らすべきは脂質と糖質です。

喫煙

食後の一服がたまらなく好きという人もいらっしゃいますよね。免疫力を下げる食生活の話では喫煙についても触れておくべきでしょう。喫煙者は唾液中の免疫に関わる成分の量が少なく虫歯が多いという研究があります。喫煙が多くの病気リスクに挙げられる原因の一つに免疫力低下があります。

無関係にも思えますが、喫煙も免疫力を低下させる行動の一つです。なぜ喫煙が免疫力と関係しているのかというと、肺には肺胞マクロファージと呼ばれる特有の免疫細胞があります。喫煙をすることで肺胞マクロファージの働きが低下することがわかっています。このように喫煙は唾液中の免疫力も肺の免疫力もさげるのですね。

ストレスを感じている中での食事

ストレスを感じ続けていると自律神経のバランスが崩れてきます。ストレスは胃腸を傷付けます。自律神経の乱れは腸内環境の乱れに繋がり免疫力と直結します。そしてストレスを解消するためにと過度の飲酒や暴飲暴食そして喫煙をしている場合は更に免疫力が下がります。

そうではなくストレスの解消にはスポーツや趣味で身体を動かしたり、人と話をして笑ったりする解消法を取り入れるようにしましょう。実は笑うことで免疫細胞(NK細胞)が増加することがわかっています。

人の身体では毎日5000個ほどのがん細胞が発生するといわれていますが、すべての人ががんを患っているわけではありません。それは、体内にがん化した細胞ごと攻撃し消失させるNK細胞という免疫細胞がいるおかげです。ガン以外の細菌やウイルスでも同様の働きをNK細胞は担ってくれます。

という事でできれば食事の時くらいはストレスから解放されて、気の合う仲間や家族との会話など、積極的に笑うことを見つけていきましょう。それが健康的に生きるために必要なことです。

さて今回のnoteは以上です。最後まで読んでいただきありがとうございます。少しは免疫力を下げる食生活とその理由について伝わりましたでしょうか。悪いものは減らして良いものを増やしたいと思います。これからも健康や幸せについて書いていきます。次回も読んでくれたら嬉しいです。また次回お会いしましょう。

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