摂取した方が良い脂肪「オメガ3脂肪酸」

今回のnoteは脂肪酸についてです。ダイエットや健康的な食事をする上で脂肪=悪者というイメージが根付いています。しかし脂肪は私たちの体に必要なものです。そして脂肪にはいくつかの種類があり、摂るべき良い脂肪と、避けるべき悪い脂肪があります。今回は摂るべき良い脂肪について調べてきました。興味がある方はこのまま最後までお付き合いください。

脂肪の種類

脂肪は大きく分けて飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に分けられます。飽和脂肪酸は肉や乳製品の脂肪です。悪玉コレステロールを増やして糖尿病リスクを上げます。避けましょう。
不飽和脂肪酸はさらに分けられ、オメガ3脂肪酸、オメガ6脂肪酸、オメガ9脂肪酸、トランス脂肪酸などに分けられます。

この内オメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸は体内で生成する事ができないので食物から摂取するしかない必須脂肪酸です。摂取しましょう。オメガ9脂肪酸はオリーブオイルなどオレイン酸です。オメガ9脂肪酸は体内で生成できるので必須脂肪酸ではありませんが、悪玉コレステロールを減らすなど健康に良い効果があるので摂取しましょう。特にエクストラバージンオリーブオイルは栄養価が高くておすすめです。

トランス脂肪酸

トランス脂肪酸は悪玉コレステロールを増やすだけでなく善玉コレステロールを減らし、心血管疾患のリスクを高める脂肪酸です。日本以外の各国では使用規制がかけられており、WHO(世界保健機関)は2023年までの根絶を目指すという目標を掲げています。もはや毒です。
パン、ケーキ、ドーナツ、クッキー、スナック菓子、生クリーム、フライドポテト、ビスケット、チョコレートバー、ファストフード全般、マーガリン、ショートニング、各種の揚げ物、各種の加工食品などに多く含まれています。体に悪い物は全部です。食べる理由がありません。

オメガ3とオメガ6のバランス

体内で生成できず食物から摂取するしかない必須脂肪酸はオメガ3脂肪酸とオメガ6脂肪酸です。これが1:2くらいのバランスの時が死亡リスクが低いのですが、現代人の食生活では1:10くらいになっています。ということで、オメガ6脂肪酸については大丈夫です。足りています。不足しているオメガ3脂肪酸について知れば良いのです。

ちなみにオメガ6脂肪酸はリノール酸という名前で聞いた事があると思います。紅花油、大豆油、コーン油などに豊富です。


オメガ3脂肪酸のはたらき

ここまでの話で、食物から摂るしかない必須脂肪酸で、不足しがちな脂肪はオメガ3脂肪酸だという事が分かりました。ではオメガ3脂肪酸はどのようなはたらきがあるのかを見ていきましょう。

オメガ3脂肪酸は血栓をできにくくしたり中性脂肪やコレステロール・血圧の上昇を抑えたりするだけでなく、すでに進行している動脈硬化も取り去る作用があります。オメガ3脂肪酸を積極的に摂取している人とそうでない人を比べた研究では心疾患で死亡するリスクや肝臓癌の発生リスクが低くなる事が分かりました。

オメガ3脂肪酸は細胞膜を柔軟にします。赤血球にオメガ3脂肪酸が多ければ柔軟に変形できるようになり、毛細血管の隅々まで血液が行き渡るようになります。いわゆる血液サラサラ状態です。血液循環が良くなり動脈硬化などの予防になるというわけです。

鬱や脳との関係

オメガ3脂肪酸は妊娠・出産期のママさんから赤ちゃんへの転送により枯渇する危険性があり、産後のうつ病の深刻さと関連しています。産後うつに限らず、あらゆるうつ病とオメガ3脂肪酸の関連についての研究が盛んに行われています。また、オメガ3脂肪酸が注意欠陥・多動性障害の症状を緩和したという報告があり、更に、アルツハイマー型痴呆症とも関連するのではないかと考えられてきています。

イヌイットとオメガ3脂肪酸

そもそもオメガ3脂肪酸の発見はイヌイットの研究によるものです。北極圏に住む先住民族のイヌイットに動脈硬化や心筋梗塞が極めて少ないのは何故なのかを調べていて発見されました。過酷な環境で生活するイヌイットの食生活を研究するとオメガ3脂肪酸が極めて豊富に含まれていた事が分かりました。

オメガ3脂肪酸を含む食材

オメガ3脂肪酸はEPAやDHAやαリノレン酸という脂肪酸の総称です。EPAやDHAは食材としてはマグロのトロ、イワシ、サンマ、サバ、あん肝、イクラなど魚介類の脂の乗った部分に豊富に含まれています。イヌイットが日常的に良く食べるアザラシ、クジラなどの脂肪分にもよく含まれています。

コスパの高いイワシやサバの味噌煮缶や水煮缶でも十分に含まれていますが、ツナ缶には有用なオメガ3脂肪酸は検出されていません。缶詰はサバの水煮缶にしておきましょう。

αリノレン酸はアマニ油やエゴマ油に含まれる成分です。αリノレン酸は体内でEPAやDHAに変換されないと良質な細胞膜の材料にならないのですが、その変換効率は10%ほどなのでできるだけ魚介類を食べましょう。αリノレン酸が含まれる油は、アブラナ(キャノーラ)、大豆、アマニ油、エゴマ油です。特にエゴマ油に豊富です。ナッツ類ではくるみに豊富です。

サプリは無効

EPAやDHAを魚介類から摂取するかサプリメントで摂取するかで、違いがあるかどうか調べた複数の研究によると、サプリメントでは効果が無いか非常に薄いという事が分かっています。厚生労働省のページを見ても「サプリメントでEPAやDHAを摂っても心疾患の予防になる確固とした根拠は得られなかった」とはっきり書かれていました。タンパク質と一緒に摂ると胆汁が分泌され、より効果的に吸収されるのでサプリメントより魚介類を食べた方が良いのではないか、と言われています。

まとめ

脂肪は悪者というイメージがあるが、食べた方が良い脂肪もある。
オメガ3脂肪酸は不足してる必須脂肪酸なので摂るべき。
オメガ6脂肪酸は必須脂肪酸だが足りてる。
オメガ9脂肪酸は体内で生成できるがエクストラバージンオリーブオイルは良い。
飽和脂肪酸(肉・乳製品)は避けるべき。
トランス脂肪酸はただの毒。
魚介類を食べましょう。苦手な人はエゴマ油やくるみを摂りましょう。
サバ缶は有用だが、ツナ缶は違う。
サプリメントも無効。
血液サラサラで健康になりましょう。
うつ病やアルツハイマーにも効果ある(かも)

さて、今回のnoteは以上です。最後まで読んでくれてありがとうございます。オメガ3脂肪酸について少しでも伝わったでしょうか。これからも読者の皆様が健康になれるようなnoteを書いていきます。次回も読んでくれたら嬉しいです。また次回お会いしましょう。

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