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1月27日って何の日?

 1月27日って何の日?と聞かれてパッと何か思いつく人はどのくらいいるのだろうか。何かあったっけ?と思う人が多いと思うし、私もそのうちの一人でした。一年のうちほぼすべての日に何かしらの行事や記念日が設定されていて、ネットで調べればいくらでも見つけられる時代ですが、この日は特別な日だといえると思います。

「ホロコースト犠牲者を想起する国際デー」。1945年1月27日、ソ連軍によってアウシュヴィッツ強制収容所が解放された日で、2005年に国連総会で採択された国際デーです。今年は解放から75年目にあたり、各地で式典や講演会が行われていました。

 なぜ急にこの話題なのかと思われるかもしれませんが、私が現在留学しているポーランドには、かつてナチスの絶滅収容所だった場所が多くあります。ナチスはユダヤ人をはじめ様々なマイノリティの人々を大量殺戮しましたが、その主な現場となったのはドイツ本国ではなく、ポーランドなどの東部占領地域でした。最も有名な収容所であるアウシュヴィッツも、ポーランド南部のクラクフから少し離れた場所にあります。ポーランド語科で中東欧近現代史ゼミの私にとっては、ホロコーストやそれに関係する歴史問題はかなり身近な問題です。しかし、これは常々感じている事ですが、自分にとって当たり前のことも他の人にとってもそうだとは限りません。数日前に「東大院卒の人がアウシュヴィッツを知らなかったことに驚いた」という趣旨のツイートが話題になっていましたが、他人が何を知っているか、知らないか、案外他の人からは分からないものです。大学に入ってからは特にそのことをよく思い知らされます。ポーランド語専攻なので。(ポーランドって何語?って何回聞かれたかもう分からない)

 だから、というわけではないのですが、アウシュヴィッツ解放75周年に際して自分が考えていること、感じたことを書いてみてもいいのかなと思いました。私が当たり前だと思っている事を知らない人がいるかもしれないし、どうせ頭の中でぐちゃぐちゃと考えているなら言葉にして誰かに見てもらった方がいいかな、と思ったので。

 前置きが長くなったので取り敢えずここで切ります。愉快な話ではないし長くなるかと思いますが、暇なときにでも…


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