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幻のアマゾンとBRK株

陰謀論、渦巻く中で、人間不信に陥ったみみず。他人を信じられないのは今になって始まったことではないが、自分自身を信じられない分、少しでも頼れそうなところがあると寄り掛かりたくなる性分だ。こういう人間が一番詐欺にあいやすい。

コロナ騒ぎで相場が暴落したころ、慌てて証券と株を処分した。入ったばかりの公社債投信も一気に。

4、5月はまだ良かった。相場は乱高下を繰り返し、一瞬上がったかと思ってもまだ低迷したままだったから。世の中全体も先行き不安で、学校は休校だわ、世界中、至る所で都市が丸ごとロックダウンされていた。よしよし、みみずは先を見る目があったわいな、と胸をなでおろした。他の人はどうでも、自分さえよければOKである。

これから世界はハルマゲドンに向かうぞ、と、内心ちょっとワクワクしながら、ドン・キホーテで籠城用に食料その他をしこたま買い込んだ。

人の不幸をなんと心得る?性悪にもほどがある。情けない、我ながらそう思う。

ところが、その後相場はどんどん持ち直し、あまつさえ、USAでも、日本でも最高値を更新し続ける始末。売るんじゃなかったアマゾン株、B・ハサウェイ株。就活なんかしなくても優雅に暮らせたのに!

年明け以来、「今後、株価は大暴落、世界経済は崩壊し、未曾有の恐慌が席巻する」と吠えていた人は、半年余り口を閉ざしていた。ようやく出てきたと思ったら、今度は陰謀論を声高に唱えている。なんかなあ。

おせち料理など買うどころではない。引き籠り用の食糧が段ボール2個分部屋を塞いでいる。

彼は彼なりの事情があるのだろう。勝手にそれに巻き込まれたみみずが愚かだった。或いは、みみずの心の内にある鬱憤が、そうした言葉に寄りかかるベースになっていたのかもしれない。

それにしても、転んでもただでは起きない根性は、きちっと見習おう。

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