期待値の悪魔流 競馬予想の仕方

まず、競馬において予想をするとは、レースに出る馬が、3着内に来る可能性について予測を立てることであると、ここで定義する。

競馬予想において最も重要なことは、

馬の実力と、オッズの乖離を見抜くこと

である。本来、馬の実力とオッズは対応付けられている。しかし、実力とオッズの乖離が生まれている場合が、2パターン存在する。

  1. 強い馬なのに、オッズが低い(人気がない)

  2. 弱い馬なのに、オッズが低い(人気がある)

後者は競馬用語で、過剰に人気している、と表現することもある。競馬ゲームの本質は、1のような馬を積極的に馬券に組み込み、2のような馬を消極的に馬券に組み込むことである。

馬の実力の評価方法

次に、どのようにして馬の実力を適切に評価するかの方法について述べていく。競馬には、前走のデータ、脚質、血統など様々なファクターが存在し、それらが今回の条件に当てはまるかどうかを加味して考える。
ここからが本題だが、競馬予想に用いるファクターを、期待値の悪魔流に、重要度別で簡潔に述べていく。

過去のレースデータ編

  • 相手関係⭐⭐⭐⭐⭐

最も不可欠な実力評価法の1つ。レースで戦った相手のその後のレース結果を見て、当馬の実力を評価する。
例えば、前走が1勝クラスで、当馬が惜しくも2着であったとする。その後、勝った馬が2勝クラスに進み、そのまま連勝したとする。すると、相手関係から、連勝したその馬に迫った当馬も、2勝クラスで好勝負が可能な実力があることが予測される。
このように、当馬に勝った馬、あるいは下した馬のその後の戦績で、当馬の実力、ひいてはそのレースのレベルを推し量ることが出来る。

  • 舞台適正⭐⭐⭐⭐

前提として、各馬には、得意なコース、不得意なコースがあるものとしている。脚質にも左右されるが(例えば、東京コースは直線が長いために、脚質追い込みの馬が有利になる)、当馬がレースが行われる舞台に適正があるかどうか見極めることが重要である。
舞台適正の判断方法として最も簡単で説得力があるのは、同じ舞台で好走しているかどうかを見ることである。
例えば今回のレースが中山競馬場の1600mコースだったとして、同じ中山1600mのレースで勝利経験があれば、舞台適正は問題ないと判断出来る。
同舞台の経験が無くても、同じ中山競馬場の違う距離のコース、あるいは違う競馬場の同じ1600mコースでの戦歴を見て、ある程度舞台適正を判断することが可能である。

  • 不利の有無⭐⭐⭐⭐⭐

不利の有無とは、レースにおいて当馬がぶつけられる、大外の枠に入れられる、蹄鉄が外れるなどの競争において不利になることが起こったかどうかである。当然、不利があれば実力よりも着順は低くなる。
ここで重要なことは、着順が低くなれば、戦績の見た目が悪くなり、オッズが高くなる(人気が無くなる)ということである。不利の有無は、実力とオッズの乖離が起きる大きな要因であるといえる。
不利の有無は、主に当該レースの動画を見たりなどして確認する。たまに、競馬新聞などに「直線不利」などの不利情報が記載されていることがある。

  • ローテーション⭐⭐

ローテーションとは、当馬が前回、前々回どのレースに出走していたか、あるいは次回のレースでどこを想定しているかというレース計画のことである。
競馬には前哨戦と本番といった関係性のレースが存在し、当然前哨戦よりも本番の方がパフォーマンスを上げてくる。また、競馬には狙ったレースに出走出来ない場合もあるので、当馬が今回のレースで実力の何割程度を発揮してくるか、ということの予測に役立つ。

  • 馬体重増減⭐⭐⭐

馬体重増減とは、前回からの馬体重の増減である。馬体重増減には良いパターンと悪いパターンが存在し、いくつか例をあげて説明する。
まず、馬体重プラスの良いパターンとしては、馬体が成長してきたことの表れがある。特に3,4歳の成長期の馬に見られ、基本的に馬体が成長していれば、馬の実力も見違えて良くなる場合が多い。
馬体重プラスの悪いパターンとしては、意図しない肉付きである。管理する厩舎が変わることによるストレスや、放牧を挟むことで体が緩くなることで起こる。

次に、馬体重マイナスの良いパターンとしては、前哨戦で緩い仕上げをして、本番でバキバキの体に絞ってきた場合である。ボディビルダーを想像すると分かりやすく、無駄な肉が一切付いていない状態である。
馬体重マイナスの悪いパターンとしては、ストレスによる体調の悪化である。遠い競馬場に出走するため、長距離の輸送などを行うことで起こる。

  • タイム⭐⭐

当馬が走破したタイム。レース展開や馬場の状態によって左右されるので、一概にあてにすることはおすすめしない。

レース本番のファクター編

  • レース展開⭐⭐⭐

まず、競馬にほ脚質というものが存在し、レース中の位置取りのことを表す。脚質は、先頭から順番に
逃げ、先行、中団、差し、後方
が存在する。

まず前提として、馬やジョッキーは前の馬について行くため、ペースは全体的に共有されることが多い。
逃げや先行の馬が多ければ、ペースは早くなり、後半にかけて全体的に馬がバテはじめる。そうなれば逃げ、先行の馬には辛い展開となり、中団〜後方の馬に展開が向く。
逆に、差しや後方の馬が多ければ、ペースは遅くなり、逃げ、先行の馬に展開が向く。

  • 枠⭐⭐

馬がスタートする位置。基本的に外めの枠が不利だが、内側の芝が傷んでいると、内めの枠が不利に働くこともある。

  • 血統⭐

血統によって、得意、不得意な条件が存在することがある。オマケ程度に考える人が多い。
例:ハービンジャー産駒は、渋った馬場が得意である

  • ジョッキー⭐⭐⭐

通説として、競馬は馬の実力7割、ジョッキー3割と言われている。特に長距離はジョッキーのペース配分が試されることがあり、ジョッキーだけで予測を立てることもある。

  • パドック⭐

レース本番の馬体の仕上がりを見る。素人には難しい。


これらのファクターを複合的に組み合わせ、馬の出せる実力を見抜くことが競馬予想の基本である。


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