なつ

夏に現実味が無い

半端じゃない暑さ 仲良し小学生達も程よい距離をとって歩くくらい暑い
しかしだ 問題なのは夏の本番はまだ来ていないという事 
傘を避けた水滴がうなじに当たったり
涼しい店内から、かすかな屋根に逃げこんだサラリーマンも見ていないし
シャツの張り付く独特の香りの地下鉄にも乗っていない
今年も現実味の無い季節がやってくる

早くに到着するのは念の為、早く出た親戚のおばちゃんだけにしてほしい
季節までマキで来られると私は早くから迷子になってしまう
ただでさえ嘘みたいな事ばかりなんだから
風鈴やスイカに 
水羊羹やクーラーのフィルターに
道端の至る所が高温になっている事に
毎回 毎年 驚かされる

こういうのって人間生きていけるもんなの?と
夏休みの田園っぽい風景って実際にあったの?と

でも私は夏が嫌いなわけではない。
意味なく浮かれる感じは なんとなく好きだ
暑いのは苦手だが プールに溶け込みたいし
トマトやキュウリも野蛮に食べたい
腑抜けた姿でサンダルを引きずってコンビニにアイスだけ買いに行きたい

綺麗な花火をみる横顔も見たい
どこもいくあてが無くなるくらい遊び周りたい

現実味の無い季節って 何かがバグって、思いもよらない事が起きそうでしょ?

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