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【松下幸之助に学ぶ 子育ての極意】第2章 親が教えてあげる大切なこと(P 44)

中学受験ママコーチ 美月ゆりです。

今回の「松下幸之助に学ぶ 子育ての極意」は、松下氏の書籍「親として大切なこと」P 44です。
第2章は、松下氏の著書「道をひらく」からの引用で始まります。
今回は、その一部を引用してお伝えします。


ここでは、松下氏の「親が子に伝えること」に関する考えが述べられています。

この章では、「親が教えてあげる大切なこと」として、
・自立心を育てる
・子育ての原則を知る
・感謝の心とこわさを知る
・辛抱することを教える
の4つが松下氏の考えとして挙げられています。
次回以降1つずつ見ていきますが、とても興味深いです。


■親が教えてあげる大切なこと

人間も、生まれおちたままにほうっておいて、人間としての何の導きも与えなかったならば、やっぱり野獣に等しい暮らししかできないかもしれない。


前回「親自身が人生観を持つ」(P 40)でお伝えした、「三つ子の魂百まで」や、江戸時代の養育論と繋がりますね。

親も「環境」と私は考えます。
どんな関わり方をするか、どうあるか。
お子様の個性を見極めつつ、「生きていくうえで伝えたいこと」が土台にあり、その先にその実現のために「何をしてあげるか」がくる。習い事や中学受験も同じで、周りがするからするものではなく、まずは本人が自ら望み、それによって親も「身につけてほしいこと」がある。つまりそれらはあくまで「手段」でしかありません。

そして、親自身がどう生きているか。
親が人生に喜びや希望を感じて毎日を過ごしているのと、不安や怒り、諦めを感じて生きているのとでは、お子様が親との関わりやその姿から人生に対して受け取る「メッセージ」は大きく違います。
意識を向けていること、発する言葉、している行動など、現実を創っていることすべてが両者では違うからです。
これは、お金との付き合い方にも言えること。
だから「あげ母」のあり方を知り、「あげ母・コミュニケーション」をとることが、お子様にとってだけでなく、家庭にとっても社会にとっても大事だと感じます。


■教えずしては、何ものも生まれてはこないのである。

「教える」ということを、皆さんはどうお考えになりますか?(とっても知りたい!)
「教える=先生」というイメージから、上の立場の人や先に知っている人が知識やものの道理、スキルなどを「伝える」、ということをお考えになる方が多いと思います。
私は、これまで子どもに伝える時や、講座などでお母様にお伝えするときは、「相手の頭の中でイメージを共有できること」を目指してきました。
イメージが共有できれば、とるべき行動やほしい結果のズレは小さくて済み、お互いの不満やストレスも小さくて済むからです。

教えるという事は、後輩に対する先輩の、人間としての大事なつとめなのである。その大事なつとめを、お互いに毅然とした態度で、人間としての深い愛情と熱意を持って果たしているかどうか。

ここで大事なのは、「お互いに」という言葉と感じます。
教えることは先輩のつとめである一方で、教わる側も、「しっかり受け取ろう!」と思って受け取れるかどうか。当然、それによって、受け取れる分量や質が違うからです。
わかりやすいのは、授業ですよね。「授業中にすべて吸収するぞ!」という意気込みがあるか、なんとなく聞いているか。時には全く聞いていないというケースもあります。その意識・態度の差が、そのまま学力の差になる。
この謙虚に教わろうとする態度を、幼いうちに身につけ、大人になってもなお、持ち続けていられるか。興味の有無に関係なく、どんな時もその態度で受け取ることができるか。
一時期セミナージプシーとなった私も、そうなったのは、「教わるときの心構え」に問題があったのだと今ではわかります。それは受け取った「つもり」で全然受け取れていなかった、ということ><。
もし今、「子どもが言うことを聞かない」とお悩みだったり、「何度同じことを注意しても変わらない」という時には、ご自身の「人に教わるときの態度」を振り返ってみられると、そこにヒントが隠れているかもしれません。それを変えるだけでも、お子様の聞く態度は大きく変わります。
お子様はいつだって、あなたの深層意識の中にある思考を、身を以て問題行動として映し出し、あなたに「変えるべきこと」としてサインを送っているのです。(私も息子たちから受け取りましたよ♡)


■教えることにもっと熱意をもちたい。そして、教えられることに、もっと謙虚でありたい。

「教える」ことの中でも、知識やスキル、テクニックは、「アウトプット」でもあります。教える=アウトプットすることで、教える人の中で知識などが咀嚼され、教える人のフィルターを通った次なるものが生まれ、次へと伝えられます。
それは教える側が「自分の知識をどう表現するか」によって、相手にわかりやすく伝わるかも変わる、ということ。そのためには、「伝えるべき本質」を、教える側がどこまで理解しているか、が問われます。間違った認識では、間違った教えになってしまう。教えた内容に責任が問われるからです。

そして受け取る側も、余計な解釈を載せずに、可能な限り本質を受け取る。それには「『人間としての優等生』に育てる」(P12)で松下氏がおっしゃっていた「素直さ」が大切になります。

つまり、教える側と教わる側の状態によって、生まれるものが変わる。だから教える側と教わる側に信頼関係があることはとても重要で、成果を考えるのであればそれは大前提、土台と言えます。
このことをお互いが知っているのがベストではあるけれど、少なくとも教える側が知っていれば、一方的に教える、ということにはならず、相手が受け取りやすい方法で「教える」ことができる確率が上がります。

だからしつけにしても学習にしても、「信頼関係」が学びの質を左右するすべての土台。教える以前にそこを整えることの重要性がよくわかりますし、中学受験で親子の信頼関係が崩れることの怖さがよくわかりますね。


■まとめ

今回、この第2章序章について書くだけでも、いろんな気づきをいただきました。
特に、「教わる側の姿勢をどう整えるか」が、親子関係にも言えると改めて認識できました。そしてそのためにはその土台となる「信頼関係」が、学びの質を上げるために必要なものであるとしてすべてがつながりました。

そして、「あげ母」であること、「あげ母・コミュニケーション」でお子様やご主人と関わることがその土台を整えることになる、と今回も感じました。その思いが深まるたびに、多くのお母様に、「あげ母・コミュニケーション」をお伝えしていく決意となります。
あなたもぜひ、毎月のミニ勉強会にご参加くださいね♡

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