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あの人のこころの中

僕はずっと一人だった。

僕の親友といえば、いつもそれは「孤独」だった。

でもそんな「孤独」と仲良くなることは、僕にとってたいした問題じゃなかったんだ。


攻撃されること。辛かったのはこっちかもしれない。

なぜ僕は攻撃されるのかが、わからなかった。



僕にとっての正解は、父にとっては不正解だった。いつも、いつも、いつも。

わかりあえたことは、たぶんない。

いや、たぶんじゃなくて、全くない。



僕が僕らしく笑うこと、感じること、思うこと、選択することのすべてが許されなかった。

僕は僕という魂を、どう解き放てばいいのかわからなかった。




でも僕はもう少年じゃなくて、いっぱしの男になったから、

父の中の正解を、いつも押しつけがましく僕に求めてきた父を許そうと思う。

現世でわかりあうことはできなかったけど…。



僕をこの世に誕生させた父と母。

両親の僕への愛し方は、僕の望んでいたそれとは程遠いものだったけど、

もうそんなことはどうでもいい。



これから僕は、僕らしい「しあわせのかたち」を、探していく。

僕らしいやりかたで、本当のしあわせを見つけていくんだ。

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