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日常に潜む美についての言及

独りで電車に乗ったり散歩をしていたり、お気に入りのカフェでお茶をしている時、いつもより感覚が研ぎ澄まされて日常が鮮明に映し出される。

これはきっと、普段友達と喋ったり生き急いでいる時に見逃しているものたちだ。

独りは孤独だ、でも、楽しい。

そう気付いたのは24の冬、私にとっては衝撃的な事実であった。逆に24までこれを知らずに生きてきたのか、と。まあ、それまで常に隣にいてくれる友人や恋人がいたという嬉しさは否めないが。

思ったよりも、自分の感性は優れていた。いろんなものが好きになった。美術館や建築物が好きなのは勿論変わらないが、それよりももっともっとずっと、夕日が自分沈むまでの黄昏の時間、電車の車窓から切り取る日常風景、お香の煙がもくもくと天井に向かう様、それらに愛しいという感情が湧く。心がわくわくしたり、ふと大事な人のことを考えたりする。

特別なものなど、たまにでいいのだ。落ち着く空間と、健康な身体と、空と海と日常があれば、それでいい。時にカフェ・ラテを添えて。

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