『「全世界史」講義 I古代・中世編: 教養に効く!人類5000年史』 (出口 治明)

『「全世界史」講義 I古代・中世編: 教養に効く!人類5000年史』(出口 治明)

出口さんの本を読むのは初めてでしたが、面白そうなので、買って読みました。とても面白かったです。

出口さんは、「教養とは世界史である」と言い切っておられるようです。まさにその通りだと思いました。無知と言うのは歴史を知らない事だと思いました。

イスラム社会で有名なイラン・イラク・シリア界隈ですが、文明の土地なんですね。「アルファベットの発祥もあの辺」だし、「焚書坑儒が起きた欧州で、古代ギリシャ哲学が原題まで保存されていたのは中東が図書館を作り、ペルシャ語でギリシャ哲学を保存していたから」とか、「ローマ帝国がすごいんじゃなくて、ペルシャが世界帝国を初めて作り、それを簒奪したのがローマ帝国でしかない」とか、「ローマ帝国は東ローマ帝国が本物であって、今のイスタンブールが都会であって、ローマとかパリは田舎の辺境の土地でしかなかった」とか私は知りませんでした。

また、ユーラシア大陸の遊牧民最強の時代が続いて、「チンギスカンは本当の名君で、ペストが無ければもっと帝国が長く続いていただろう」とか、「中国の船の方が昔は大きくて、大航海時代などは嘘っぱちであり、ポルトガルの船は中国と比較すると小舟であった」とか、色々私は知らない事がありました。世界はユーラシア大陸中央の遊牧民族、騎馬民族を中心に世界が回っていたようです。最近、『ヒストリエ』『キングダム』『乙嫁語り』あたりの漫画が好きなんですが、この本を読むと、さらにそういう「モンゴル・スキタイ最強」の歴史物の漫画も愉しめると思います。

「歴史を見ると、名君と暗君がよく見えるので、歴史を学ぶ事は、人を見る目を養う上でも、自らマネジメントをするのでも、役に立ちそうだ」と思いました。出口さんのいうところの「経営者は教養つけろ、本を読め」というのがちょっとだけ分かるような気がしました。

色々な国籍の人を活用するとか、女性の活躍等をDiversityと最近、経営の界隈で騒がれていますが、長い歴史の中ではモンゴル人の世界手国が当たり前にやってきた事で、モンゴル人を見習えということでしかないですね。見習うのは、米国のグローバリゼーションでは無いのかもしれません。

『「全世界史」講義 I古代・中世編』
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