『渋沢栄一「論語」の読み方』(渋沢 栄一、竹内 均)

『渋沢栄一「論語」の読み方』(渋沢 栄一、竹内 均)

「片手に算盤、片手に論語」の渋沢栄一氏の論語講義を、竹内均氏がまとめた本。論語は処世訓であり、それは、日本社会を渡っていくためには役に立つと思うし、グローバルで日本人らしさを主張できる武士道の中身でもあろう。江戸時代に育まれた日本人らしさを実践するための準備として渋沢論語は役立つと思う(ただ、『論語』は、読んでも実行しないとなんの役にも立たない)

所謂、実学と離れた学問のための学問、江戸幕府のための論語とは一線を画した渋沢論語の解釈は面白いし、実業の中の実学だと思う。ただし、やっぱり論語そのものは難解で(どうにでも意味を取れる二意性のある表現が多すぎる)、書物としては私は『孫子』の方が好き。そして、この本は少し冗長で読むのが疲れる。同じ事(=仁)を違う言い方で臨機応変に説明したのが孔子様なので、致し方あるまい。

この本を読むのは三度目だと思う。私は、全て『論語』の教えに従うつもりは無いけれど、やはり定期的に読んで、「はっ」として反省するのに良いので、また読もうと思う。

『渋沢栄一「論語」の読み方』(渋沢 栄一、竹内 均)
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