米中貿易戦争 #2 出て来た生産移転の動き

電子大手、脱中国生産の波 貿易戦争リスク回避へ
中国ゴーテック 一部ベトナム移管 

米中の貿易戦争になっている中、具体的な動きが見え始めた。米国の制裁の本体は実はこっちにある。記事にあるのは、appleのうどん、こと、AirPodというApple社のワイヤレスイヤホンの生産工場を、中国からベトナムに移すという話である。

これが、米国の狙いである。中国から生産を他の親米の国に移転させ、中国の生産力を落とす。いざ、戦争となった時に、中国の生産能力を相対的に落としておくのが狙いである訳だ。

日米の貿易戦争を単純に経済の面から語る輩が多いが、今回の本質はそこにはない。米ソ冷戦と同じく、これは、米中の覇権をめぐる戦争である。米ソの場合は、レーガン大統領が軍拡競争に持ち込み、ソ連を経済破綻に持ち込むことで勝利を収めた。

今回は、中国の軍事力増強の源泉である経済力を奪い取るのが、米国の戦略である。

その点で、今回の関税はよく聞いており、このような生産移転の動きが出てくれば、中国内の生産能力は大いに削られる。また、GDPも落ち込み、中国貨幣は弱くなり、一帯一路なども滞る。

しばらくは、米中の経済統計と、このような生産移転の動きを追っていこうと思う。


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