書評:『大卒だって無職になる "はたらく"につまずく若者たち』(工藤 啓)

『大卒だって無職になる "はたらく"につまずく若者たち』(工藤 啓)
http://goo.gl/xWiEKX

読んでみました。日本語のビジネス書評です。

ふとした縁でご紹介いただいた本で読んでみました。

結論から言うと、「工藤さん偉いなー」とは思うんですが、私は工藤さんが好きにはなれませんね。なぜかと言うと、「煽り」があるからです。工藤さんは若者の就業支援をされていて、私もその主旨には賛成ですし、工藤さんは素晴らしいことをされていると思います。若者の就業支援が必要な理由はよくわかったし、それを援助していこうとも思います。

しかし、この本の書き方が頂けないと思いました。

本の主旨が、エリートサラリーマンとのみにいって、彼らをおちょくりつつ、若者の就業支援について語っていく構成になっています。エリートと工藤さんの対比で話が進んでいて、言下に、「高い酒飲んでんじゃねーよ」という匂いがぷんぷんして、私は嫌でした。別にね、彼らも悪い訳じゃないんだから(なんか、私の大嫌いな、井上理という日経の新聞記者の書き方に似ているんだよな。大衆にこびていると言うか、人気を取りにいっていると言うか)。

工藤さんは『朴訥』という感じの人じゃないので、私は「支援したくない」と思ってしまいました。若者の就業支援するなら、他の人にすることにします。

ちなみに、内容は、「アドラー心理学の世界だな」と思いました。フロイトの心理学のように原因を考えるのは全く意味がないと私は思います(これは、工藤さんの主張されている通りです)が、アドラー心理学のようなものは、役に立つと思いました。そして、カウンセラーの方々は、アドラー心理学を知らずとも、対処はアドラーと同じような事をしているわけで、「よく若者を勇気づけて、助けている」と思いました。


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