当たり前なことをしっかりと
【クリエイティブリーダーシップ特論レポート】
武蔵野美術大学
大学院造形構想研究科
クリエイティブリーダシップコース
2021年9月20日(月)18:20-19:50
クリエイティブリーダシップ特論 第11回 三木 健さん
インターネットで改めて「セレンディピティ」という言葉を調べてみました。PANASONICの以下のサイトを発見しました。
『セレンディピティとは、予想していなかったものが発見できたり、ひらめきによって新たなアイディアが浮かんだりするなどして起こることで、「思いもしなかった偶然がもたらす幸運およびその才能」をさします。
科学の世界では、偶然から大きな発見につながることが多いため、この言葉が良く用いられます。単に幸運や発見が起こるのではなく、発見にいたるまでの観察や知識などが、セレンディピティを形成すると言われています。』
と記載されています。
そして今回の講演のテーマは聞くデザインでした。
日常の会話から、ふとした仕草まで、何気ないところに生きるためのヒントは落ちているよという示唆をもらったような内容でした。
三木さんのデザイン事務所では、本棚の本すら整理はしてはいけないようです。それはたまたま手にする時、目にする時の偶然すら見逃さないため。
極めてらっしゃいます。
アンテナを日頃から張っているかってとても重要なことだと感じました。おそらくほとんどの人にとって偶然は平等に落ちているものなんだと思います。ただそれを拾えるか拾えないかの紙一重の差で運命が変わっている。そう考えると人生はなんだか不思議な気がします。
そして三木さんは「心づくり」「顔づくり」「体づくり」も大切と説きました。それらは決して「マインドトレーニング」「シェイプアップ」や「筋トレ」の話ではなくブランディングの話ですが、これら理念となり、最終的にはデザイナーとしてのアウトプットとして表れてくるからです。心技体はヒトの基礎ですよね。
①ヒトとして基礎的なところをしっかりする。
②そして何気ない日常にも気を配る。
当たり前なことですが、当たり前こそしっかりというメッセージにも受け取れました。
■三木 健
1955年神戸生まれ。1982年三木健デザイン事務所設立。ブランディング、アドバタイジング、パッケージ、エディトリアル、空間など様々なフィールドにおいて情報を建築的にとらえる発想で五感を刺激する物語性のあるデザインを展開。主な受賞にJAGDA新人賞、日本タイポグラフィ年鑑グランプリ、世界ポスタートリエンナーレ富山銀賞、N.Y.ADC奨励賞など受賞多数。
パーマネントコレクションにサントリ−ミュ−ジアム、富山県立近代美術館。大阪芸術大学教授。
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