4月2日
無言でいると、孤独感で死にたくなる。消えたくなる。だから声をとにかくだす。自分の声だが他人の声の様で、胸の圧迫感が少し和らぐ。誰かにこの苦しみを聞いてほしい。その相手が彼女だったはず。その人がもういない。いや、そもそも自分の苦しみを1番分かってあげられるのは自分なのだから、彼女なら分かってくれると、そう重荷を、無意識で背負わせていたんだなと今わかった。自業自得だな。この苦しみはしばらく続くだろう。これからどう対処するか。
今日は声を出しながら自転車を漕ぎ図書館へ向かった。その途中、渡辺に電話。俺は無事だよと、言葉にはしないが、口調と内容で伝える。
図書館に何しにいくのかと聞かれたので、これからやりたいことを、深める作業をしようと思って、と伝えた。
態度で会話をする。この形式が苦手なんだな。相手のことを汲み取れない。理解してあげられない。自分が悔しい。
そっか、と電話越しの渡辺に苦しい思いを伝えたかった。
図書館に着き、ノートを広げる。自分のしたいことを考える。いつの間にか書いている彼女の名前。だけど顔は笑顔で体を揺さぶり、彼女の名前を書いたことを上書きする様に、自分のしたいことを適当に書こうとする。だけど全く思いつかない。
気分を紛らわすため、席を立つ。適当に館内を歩き気になる背表紙を見つけては机に置いた。十冊は超えていたと思う。中身みたのはそのうち一冊。やりたいことは書けなかった。そうではなく、家に帰り、家族に会い、ご飯を作り風呂に入り、食事をし、布団で寝る。この当たり前に目線を合わせろよ。目の前に大事なものがある。そこを忘れ、自分のエゴで自分を埋めて、それで身内を蔑ろにし傷付ける。それは自分に返ってくる。
そんな様なことが、中身を見た一冊の本に書いてあった。
日常を大切に。今日はもう寝る。
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