4月1日
後悔ってどうして後からしか出来ないのかね。もう無理なんだと分かっている。どうにかしようとしては無理。どっしり構えて時間を過ごす。自分を変えていくしかない。
幸せだった。進むしかないからね。依存してたからこれ程までに辛いって事だ。幼い子供のようだよな。話し合って解決なんて、結婚という形式があって成り立つ事で恋愛では、感情優位で出逢えば出会うほど話し合いの場、はただのお互いの弁明の場にしかならんしね。
話し合うとかじゃなくて、次に進む。相手の喜ぶことをする。また一からのスタート。というかずっと一。一に戻る。それがなかった。
なんか積み重ねている気がしていた。初心を忘れていた。
だから振られたんだよね。常に初心忘れるべからず。ずっと初心で技術を磨かんと。これから俺はどう生きるか。やりたいこと、か。ぶつかれ、人に聞け。こうしてまた日記を付けている。自然に手が動いている。初心忘れるべからず。言葉がまた振り出しに戻る。それで僕は自分の文体を思い出した気がする。今日は寝れるか?寝るんだ。眠くないけど、寝れる気配がないけど。寝る。今日一日、昨夜からずっと起きている。家に着き、布団に入り寝ようとしたが、目を閉じるだけで眠りにつかない。
今日は家族旅行のはずだった。だが、姉が昨夜帰りが遅かったこともあり、家族旅行は無くなった。その代わりに姉と母が午前中からどこかへ出かけた。ドアが閉まる音が聞こえて布団から出る。シャワーを浴びて服を着替える。頻繁に着るユニクロの赤いセーターと、自分で裾上げした古着のズボン。午前11時、家を出る。とりあえず自転車に跨り漕ぎ出す。目的地は近場にあるショッピングモールだった。しかし駅前につき、自然と自転車を降りた。そして名古屋行きの電車に乗った。何をしようか頭で考えているよりも体が判断していた。フォトアルバムを作る。手紙を書く。そのために必要なものを買う。なので体は名古屋へと向かった。適当なフォトアルバムではなくて、手作りで、自分の手で作りたかった。名古屋行きの電車の中で涙が溢れ出す。顔を思い浮かべるだけで涙がでる。溝内の辺りに鈍痛がある。ふとフィリピンにいた時の自分を思いました。笑顔で周囲の人達と会話している。どんな場所でも目が合えば挨拶が起きる。頬は緩まり身体は楽だ。人々は活気に溢れて街中ではそこかしこから人の声、車の音、様々なリズムが巻き起こる。足場はゴツゴツとして歩いている実感を強く得る。そんなところから、現在、僕は涙を流している。昨夜、彼女から振られ、これまで,不満らしきことを言われたことがなかったので、喧嘩すらしたことがなかったので、あまりの唐突な出来事に、自分の過去の行いを振り返っては、失ったものの大きさを痛感して、原因を自分の行動の中から見つけ出し、もう遅いんだと涙が止まらない僕が、ここにいる。電車の中、聞こえてくるのは車輪の音、揺れる車体。内容は分からぬ隣の席の人の声。このまま乗り続けて岡山にでも,行ってしまおうかと考えた。しかし身体は名古屋で降りることを選択した。まだ,諦められない。現実を直視できないようだ。
名駅、高島屋の東急ハンズでフォトブック、便箋を探す。こんなときにならないと俺の頭は働かないようで、脳内に彼女の好きだったもの、色味、などが思い起こされる。喜んでもらいたい。また好きだと言ってほしい。そう思いながら探していると涙がまた溢れ出した。が、そもそも彼女のためを思うなら、こんなことしていては駄目なのである。むしろ傷つける行為に繋がる。そのことを彼は分かっていない。分かっているが、分からぬふりをしている。
マスキングテープや糊も,買い込んで、全部で3千円ほど。その後写真の現像のためサンロードのアマノへ。iPhoneからプリントアウトするデータを送信する。データを選んている際、また涙が止まらない。懐かしい思い出たち。幸せだった時間。傷つけていたことも事実だが、こんなに幸せな時間があったのにどうして、と何かを責める。その正体は自分で,また,悲しくなる。涙と鼻水が止まらない。データ送信、160枚、合計6000円。レジで抽選券を貰う。本日までとなっておりますと言われ、そのまま抽選会場へ。すぐ近くの小さなブース。何の抽選なのかは理解していない。列に並び5分ほど、受付で券を渡しボタンを押すように促される。6回分回せたようで、ティッシュの粗品が5つと、5等でコアラのマーチを貰う。現像までの時間が30分あるので、外に出て階段に座り込み待つことにした。涙が今にも出そうで、とりあえず外に出たかった。座った途端涙が溢れ出した。肩が大きく揺れるほど激しく泣いた。鼻水がでる。ちょうど粗品として貰ったティッシュが,ここで役に立つ。気分を落ち着かせるため、コアラのマーチも最適だった。そこで思いっきり、何度も泣いた。その度に粗品のティッシュで拭き、コアラのマーチで元気を補充した。
時間になり写真を取りにいく。中身を確認することなく受けとりを済ませる。当初、名駅のどこかでフォトブックを作成するつもりではあったが、写真見ると絶対に泣くので、もはや泣いているので一旦地元に戻る事に。最初の目的地だったショッピングモールのフードコートで,作業。
駅に着き、停めてあった自転車で向かう。今振り返ると不思議なのだが、道中の記憶が全くない。どの道を漕いでいったんだろう。
フードコートにつき、まず水を一杯。ウォーターサーバーに横付きの紙コップを取る。水がうまい。横では子供が水を汲んでいる。おじいちゃんに教わりながら。こんなディテールもこれまで書けなかったのに、いまでは書けている。なんでだろうか。
席につき、袋から写真を取り出す。そしてやはり涙する。思いっきり涙が出る。データ転送時と全く同じようなことをここでも考えてしまう。フォトブック制作、僕はこのフォトブックに一つの希望を託している。が、そもそもそれ自体が的外れなのだが。悲しみの沼にハマっている彼にはその言葉は届かない。1番悲しんでいるのは彼女だというのに。
フォトブックを作成、写真に糊を貼り、一枚一枚手で貼っていく。押さえつけるときは別紙を用意して、自分にしては中々凝ったことをする。これまで人の為に何かをする、なんて事を全くせずに生きてきた弱々しいこの人間にしては多分よくやっている。それでも雑ではあるのだが。自分の中では凝っているつもり。しかし、やはり雑、1日で完成させようとしている所に,彼の全てが滲み出ている。かれは“待つ”ということが全く出来ない。相手のために、自分を捨てて、待つ、それが出来ない。
作業は1時過ぎ、2時ごろから始まり、閉店の9時までこなした後、近くのマックへとうつり、23時までに,及んだ。手紙も書いた。
そして彼は家に帰る。これまでの間で何度も親から連絡があった。今日はごめん,と返信し自分の作業を,優先させた。彼女にもLINEを送った。
帰りの自転車を,漕ぐ最中に、そこでようやく分かった。彼女のためとは、つまり彼女に,好きだってことを伝えることじゃなくて、彼女が、喜ぶことをただすることだと。自分が好きだと伝えるとことが,彼女を喜ばせることだと、この男はずっと思っていた。そして、違うよねと、いや分かってたはずなのに今まで何で俺はと、男はまた困惑した。そして辿り着くシンプルな答え、好きだから俺が幸せになりたいから。
男はまた泣いた。家に帰り手紙を書き直す。
男は分かっている。そもそも手紙を書く行為、その時点で渡すことを目的としていること、それ自体が傷付ける行為であることを。だが男は書く。そしてそれを男は渡すつもりのようだ。
それをした場合、一生チャンスは消えていく。と男は知りつつも、もしかしてを期待している。だから一生チャンスは消えるのだ。
男は寝れない。もう分からない。話し合いたい。でもそれはおかしなことなのかもと、日記を書き始める。
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