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「お前は私がどれほど辛くて苦しいかってことを分かってない。他人事なんだよ、どうせ家から出て行くんだから。他人事で楽でいいね」

「私が出ていけば良いんでしょ、私が悪者なんでしょ」
「死にたいわ!私が死にたい!あんたら全員敵だわ!」

幼い頃、母は父に殴られ、助けてと叫びながら私を抱きしめてうずくまった。

俺の苦しみは誰に伝えれば良いんだろう。
一人でどうにかしようとしてた。
大丈夫?って側にいてほしい。
その前に俺頑張って生きてきた。
俺はよく頑張った。頑張りすぎやろ。もう黙って側にいたら良かったんだ。そうしたい。そのままでありのままで。

母のこと大切に思ってる。大切だ、なんて書くことが烏滸がましい。たくさん迷惑をかけてきた。だからこそ遠くで見守っていたいと思った。
でも俺は本当の意味で母の苦しみを分かってないのだと思う。
でも離れてはいたい。辛いから。でも、大切だ。自分に何ができる?今日は料理を作った。夕飯を準備して洗濯を干し、畳み布団を干した。夜勤明け。家賃に当てるためバイトを始めた。俺も俺なりに頑張ってはいる気がする。
だけど、母親に辛いってちゃんと言えてなかった。すると自分の中で母に対して怒りや、離れたいって感情が膨らんでいった。

俺も辛いもん、って言えてればね。
母ちゃんはどんだけ辛いの?母ちゃんは何が辛いの?
俺はね。
僕は自分の辛さを自覚できた。だからきっと伝えられる気がする。
これからも人生で、素直に人に伝えたい。それで助けて欲しい。ただ話して欲しい。側にいてほしい。ただそれだけなんだよね、それがしたい。

長女は母と縁を切った。母は孤独なんだ。
何かを与えるなんてこと出来ない。側にいるよ。側にいる。家は出るけど、縁を切るわけじゃ無いよ。老後も側にいるんだと思うよ。分からんけどさ、できる限りを普通にしてると思う。未来のことだから分からんけどさ。1日1日、毎日生きてるよ。ちゃんと側にいるんだよ。

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