5月3日

 10時に目が覚める。いつもより今日は起きるのが遅い。昨日夕方すぎに出かけた姉が布団で寝ていた。居間では祖母がテレビを見ていた。風呂が湧いていた。風呂に入らず寝ていたので、そのまますぐに入る。風呂から出た後はピザトーストを二枚分焼く。母と私の分。祖母は既に自分の家で食べてきていた。焼きあがると母は半分でいいと言った。昼を外で食べたいからだそうだ。美容器具のテレビショッピングを見ながら、こんなの買う人馬鹿だよなと母に言うと、母がこそっと笑った。買っていたらしい。
 食事を終え母と祖母と私の3人でスーパーへ買い物に行く。今日は姉の誕生日なので誕生日ケーキと食材の買い出しだ。先にケーキ屋でケーキを注文する。ただ、私は運転をしながらイライラが募ってしまい、スーパでの買い出しは母に任せ、スタバで休憩することにした。以前より読み進めていた本を読み終える。昼食と買い物を終えた母と祖母と合流。ケーキ受け取りの時間まで時間があったので3人で時間を潰す。以前そのスーパー内にある写真屋で現像を頼んでいたので、帰りにデータの受け取りを済ませる。主に岡山での写真が映っていて、見ながら懐かしさが込み上げる。あの瞬間の光の温かみを思い出した。どこかに旅立ちたい。帰りは落ち着いて運転することができた。

 帰宅。現像した写真を少し眺めたあと、料理に取り掛かる。じゃがいもと玉ねぎとニンニクを切り、タッパーに入れお酢をひと掛けしサランラップで蓋をしたらレンジ加熱。この間にきゅうりと、ソーセージを準備。きゅうりは軽く塩もみし、ソーセージを炒める。じゃがいもが柔らかくなったらそのままほぐして黒胡椒をかけ、ある程度冷めたところであらかじめ準備した具材とマヨネーズを投入。2、30分でできてしまう。姉が起きた。次はカルボナーラ。料理研究家のリュウジの虚無カルボナーラを4人分作った。これがかなり美味しいので毎回作るたびに驚く。その他買ってきた惣菜を食卓に並べ、ワインを出し夕食の支度終了。

 食事中姉はずっと眉間に皺を寄せている。何かを悩んでいるような様子。すると祖母に泣きながら抱きついた。私は携帯を取り出しその姿を写真に収めた。

昨日深夜、姉からのメールを見て母が泣いた。
夕方過ぎ、一人飲みに行った姉は、1軒目で七千円を使い、2軒目で男性二人に声をかけられ飲み代を奢ってもらい、3軒目で、警察官と外交官を名乗る男二人と遭遇。
母に、明後日その人たちと飲みに行くという内容のメールを送った。

今日私は昨夜の事を聞き、困惑した。家族の言葉は信用せず、見ず知らずの人のことをどうしてすんなりと信じてしまうのだろうか。
一人で飲みに行くのも珍しい。誕生日前日に孤独な自分に耐えきれなくなったのだと思う。気持ちは痛いほどわかる。
個人的には姉の好きにしたらいいとは思うが、ただ、判断の部分が明らかに心配だ。
すぐ帰ると告げ家を出たので、余計母は心配したようだ。

今朝母は、明らかに怪しいその状況を姉に説明し、落ち着く様に促した。

姉はここにいながら意識は他のとこにあるような状態に見える。

誕生日ケーキの蝋燭を吹き消す姉を見ながら、反省すらも出来ないほどのどうしようもない現実に無力感が襲った。


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