10月11日
午前中、大学へ。授業一コマのために大学へ行くことがアホらしい。けれどこの授業を落とすと卒業に関わるので仕方なし。そんな気持ちで挑む授業が楽しいはずもないので、適当に先生の真似をしその日の課題を終わらせる。帰宅して、洗濯物を干す。寝坊し干す時間がなく、着替えだけ済まし家を出たから。
頭がぼんやりして、何も働かない。誰もいない家の中で僕は誰かを探していた。だが、もちろん誰もいないので、電話をかけたくなった。特に女性に。ラインを開くと女性の「友だち」がほとんどいない。そうだ、以前同じような事があり僕は殆ど削除してしまったのだ。僕は絶望した。AVでもみたら治るかと画策するも、その気力が湧かない。そこまでのことはしたくない。ただ、何か満たされないものがある。寂しい。寂しさが込み上げる。静かな寂しさ。僕は携帯をじっと見つめていた。安藤はどうか。今日大阪に帰ると言ってた安藤。まだ帰るまでに時間があるはず。そう思い、LINEを探すも無い。メッセージのやりとりはインスタでしていて、インスタにも電話機能があった事を思い出し安藤に電話をかける。繋がった。がしかし、安藤はお母さんとスーパーに買い物に出掛けているようだった。僕は一言挨拶したくて、と最もらしい事を言い、お互い一言、笑顔で別れを告げ電話を切った。僕はまた一人に戻る。布団に横になり、携帯を見つめる。15時過ぎ。どうしようもない寂しさから抜け出すために僕は布団を被り、目を閉じた。
そこからいくつかの夢をみた。内容はもう覚えてはいないが、夢の質感はある。最初から内容なんてどうでもよくて、僕はただ、夢の中にいさえすればよかった。目を覚まし時間を確認すると23時を超えていた。八時間以上寝ていた。その間、何度か母親の声が聞こえた気がする。僕は再び目を閉じた。そして案外すぐに眠りにつけた。
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