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「汚れが付きにくい」という過度な期待は勘違いを生む

「汚れが付きにくい」と「汚れが落としやすい」
似た意味で使われますが、美観維持においては大きく異なります。

◉「汚れが付きにくい」とは、汚れの定着のしにくさのことを言います。
しかし、汚れが付きはじめたら終わりです。
それは汚れの上には汚れが乗りやすいからです。
◉「汚れが落としやすい」とは、汚れが固着する前までであれば少ない労力で汚れを落とし切れることを言います。

前者の認識は「洗車をサボっても美観維持できます」という印象を与えます。後者の認識が美観維持的には正しいです。

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汚れの付きにくさを洗車以外で維持するには、それが発揮出来ている都合の良いタイミングで、汚れを押し流すだけの都合の良い水量(雨)が得られるのかに掛かっています。
しかし、それは神のみぞ知る、運頼みです。

たとえどのような水弾きであったとしても、少ない水分量では撥水(水滴の粒)となりその場に留まり、その濡れている状態のところに砂ぼこりが舞えばその砂ぼこりを拾い、乾けば汚れが残ります。
汚れに覆われてしまっては汚れの付きにくさという能力は発揮出来ません。
だから汚れる時は汚れます。

ときおり、染みにならない目的で親水コーティングをしている方がいますが、上記理由からなるときはしっかりなります。
美観維持は、保護膜の仕事ではなく人間の仕事だということです。

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汚れが固着する前の簡単に落とせる内にさっさと「汚れを落とし切ること」
これが出来ていないことには話しにもなりません。

美観維持がちゃんと出来るようになったのちに、より労力を軽減する目的で「汚れの付きにくさ」にこだわるのは良いと思います。
しかし、洗車をサボっていい理由に出来るほど頼れはしません。
過信すればバカを見ます。

どんな高価なコーティングでもそれは同じです。

ご覧いただきありがとうございました。サポートしてくれた方のメッセージ読ませてもらっています。洗車のプロである僕が「何を見ていて」「それをどう判断し」「行動に移すのか」、YOUTUBE動画では解説し切れない頭の中のことをアウトプットすることで皆さんの参考になればウレシイです。