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ワックスやコーティングの耐久性について

「マイティ3の耐久性はどの程度ですか?」
何回質問されたのか分からない位、受けてきた質問です。

いきなりこの質問をされると、ぶっちゃけ答えに困るのが本音です。
マイティ3とは、齊藤〇美装オリジナルのワックスのことです。

何を以て耐久性とするか。

その基準無くして、どう答えていいのか分からないからです。

もし耐久性について僕にお問い合わせする際は、あなたの状況を色々詳しく聞かせて頂ければ細かいニュアンスがお伝えできると思います。

次の表は、油脂的コーティングにおける青空駐車環境でボンネットに施工した場合の私見です。(マイティ3で検証しています)

耐久性について

天候、地域性、駐車周辺環境、使用状況等々によって耐久性は大きく変わります。

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僕の耐久性についての評価は

「洗車し易いかどうか」

これだけです。
水洗い時の撥水具合(水の弾き具合)をざっくりとした目安にしていて、目に見えている「汚れの落としやすさ」を最重要視して耐久性を評価しています。

このように考えるのは、僕の目的はあくまで「美観維持」だからです。

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僕は色々なクルマを洗車してきて確信したことがあります。

洗車するに勝る特効薬はない。
美観維持は、保護膜の役目ではなく、人間の役目。

耐久性が弱いと言われている油脂的コーティングの保護膜でさえも、その耐久性に終わりが来る前に汚れは固着してしまっています。
その汚れは洗車しなければ落とせません。

それに汚れは容易に保護膜を荒らし傷めていきます。
そして汚れの種類によっては、保護膜を継ぎ破って塗装にまでダメージを与えてきます。

「だからこそ耐久性を求めるんだ!」という考えや気持ちもよく分かります。
みなさんが仰る耐久性というものに次のようなことを求めているように思います。
・保護膜に厚みがあった方が良い
・保護膜が固い方が強い
・保護膜がいつまでも定着してくれていた方が良いetc

しかし、耐久性でつじつまを合わせるその考え方では染み一つ防げていないのが現実ではないでしょうか。
にもかかわらず、なお耐久性を求めるのでしょうか?
仮により耐久性の高いケミカル剤が出てきたとして、仮に耐久性が倍になったとして、想像している通りになると思いますか?

ならないからこそ、今の現状があるのだと思います。
つまり本質はそこにないということです。

人間で言えば、

日ごろ虫歯にならないように歯磨きをすることが「洗車」とすれば、虫歯に
なった時に削って治療するのが「研磨」です。
虫歯になってから歯磨きを頑張っても虫歯は治りません。
虫歯になる前に歯磨きを頑張るからこそ虫歯を防げるのです。

美観維持は、何かが起きる前に先手を打つ「予防」という考えで取り組むものです。
洗車において僕はそれを「現実的美観維持」と呼んでいます。

そこに魔法は存在しません。

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耐久性が低いというのはデメリットのように聞こえて、美観維持においては非常に有効的な特徴です。

保護膜の入れ替えや補充が可能

この特性が、「特別な耐久性は不要」とする油脂的コーティングの活かし方です。

まさに適材適所という言葉がぴったりです。
だから保護膜のことを「犠牲膜」と言ったりするのだと思います。

ある意味、不死身です。

油脂的コーティングなくして美観維持なし

僕はそう言い切ります。

ご覧いただきありがとうございました。サポートしてくれた方のメッセージ読ませてもらっています。洗車のプロである僕が「何を見ていて」「それをどう判断し」「行動に移すのか」、YOUTUBE動画では解説し切れない頭の中のことをアウトプットすることで皆さんの参考になればウレシイです。