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少し、特別な日


もはや自分にとっての大事な日記として使おうかなnote

今日は、自分にとっては長く、とはいえ3ヶ月間のお付き合いだけれど、後半は毎日通院が必要となった子とのお別れの日だった。

初診の時点でもうボロボロで、なんとか繋いだ日々。
リスクとリターンとを天秤にかけながら、治療の選択をオーナーさんと話し合い、ほぼ毎日その子のことを考えてた。
他の先生たちもびっくりするくらい、できる限りのことをしたいという気持ちが強いオーナーさんで、普通なら諦めてしまうような高い治療も継続的にローリスクならローリターンでもやります、という方。
2週間の入院中も事情があって画面越しとなるのに、それでも毎日面会に来ていた愛情。
最後の1ヶ月はいよいよ終わりが見えてきて、もうローリターンも期待できないとわかって、これ以上助けられなくてごめんなさいと伝えた時にも穏やかにわかりましたと受け入れてくださったオーナーさん。

救いは最後までしっかりとごはんを食べて、眠るように亡くなってくれたこと。

治療としては思い残すことは何もなく、オーナーさんの望む最大限を提供できたと心から思える。
ただ今日は後悔の一日だった。
朝1番で診察に来られて、亡くなったご報告に足を運んでくださった。
よく頑張りましたね、オーナーさんのおかげで頑張れた日々でしたね、そんな言葉ばかりは出てくるけれど私のこの子に対する想いは伝えきれないし、感情を出すのは苦手だし、あのオーナーさんの表情に値するお返しはできなかった。

過去にも同じように私にずっと診させてくれた方々との最後の瞬間は後悔ばかり。
最大限の治療が私のやるべきお返しということもわかっている。
それでも、こんな後悔をすることのない獣医になれる日がくるといいとも思う。

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