遠い存在

日曜日から今日まで外に出てたはずなのに
気づくことのできなかった春の訪れ。

やっと落ち着いてベランダに出てみると
近くの公園は桜が五分咲き。

時間が止まってたのは私だけだったんだ。

世の中から置いていかれてる気がして
寂しくて
タバコばかりに手が伸びていた1週間。

外に出て、いっぱい子どもたちと走りたいなぁ。

小さな箱の中から一歩踏み出すだけで、
太陽の匂いも
心地よい風も
鳥の鳴き声も
全て広い世界のことのように感じる。

夫婦が自動販売機で何気なく買う飲み物も
羨ましく思う。

いつもみる景色が
私にとって少し遠い存在に感じる。

苦味がどーんと心に響いて
わけもわからない気持ち悪さと
吐き気がやってくる。

やっぱタバコなんて合わないのかもしれない。

口の中に、違和感だけを残して
吸いたくないと思っても
また次に手を伸ばしてしまう。

自暴自棄になるには最高のパートナーなのかもしれない。

この小さな箱の中にいる私を
誰か救い出してくれたらいいのにな。