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ママの焼きっコ😁

「トウチャンって、焼きっコ、上手だよね」

「なんだよ、急に(笑)ありがと」

「なんてか、さぁ。焼き加減が絶妙というか。
 ナスとか、この焼き具合も、おいしいヨ。
 チーズのコゲ具合も、いい感じで好き!」

「どうした?何も出ないぞ(笑)」

「いやいや、そう言うコトじゃなくて(笑)」

「ふーん」


「ママって、料理、上手いよねぇ」

「だな。ハンバーグとか、コロッケとか。あの大きさ、ハンパないしナ」

「ねぇ!」

「この前、お前がいない時は、ゴーヤチャンプル作ってくれたけど、
 豆腐をザックリしてくれたのは、美味さ倍増で、さすがだったヨ」

「ふーん…」

(?)


「ママって、さぁ…あんまり、焼きっコ、上手じゃないよね」

「ははは、そう?」

「だって、焼き加減がバラバラじゃん?」

「あぁ、それは、ね。
 ママが焼きっコする時は、お前が“腹減った!腹減った!!!”
 うるさいから、ママは急いで、具材をいっぺんに投入してんだろ」

「?」


「いや、だから、それぞれの具材に、絶妙なタイミングがあるってコト」

「ふ〜ん…それだけじゃない感じだけど?」

「…トウチャンの愛情?」

「ないないない」


「ははは。そうだなぁ。焼きっコって言ってるけど、
 ちゃんと言えば、“蒸し焼きっコ”ってとこかな。
 意外と、フタをきちんとして、野菜の水分で蒸し焼きするってのが
 ポイントじゃないかな?」

「あとは?」
「う〜ん…なるべくひっくり返さない、かな。
 我慢というか。
 あっ、シャウエッセンは、弾けない様によくひっくり返す方がいいかな」

「ふ〜ん。じゃ、ママに教えてあげなよ」

「教えてるよ」

「でも、なんか違うじゃん」

「…たから、お前が急がせ過ぎなの!」

「…そう?…分かっ…た」


「お前も、一度やってみるといいよ。
 焼くだけと思ってたら、意外と難しいから(笑)」

「だからぁ、ママには、料理させてって言ってるんだよね。
 でも、中々させてくれない」

「ははは。
 料理はさせてもらうモンじゃなくて、やっちゃうモンじゃない?
 腹減った時に」

「そう?」

「そうでしょ。
 お菓子ばっかり食べてないで、たまにはなんかやってみれば?」

「は〜い」

さて、
その一歩を踏み出すのはいつだろう?(笑)

焼きっコなんて、ただ好きな具材、切って、焼くだけたから、ね(笑)

でも、
ムスコよ。
それは、それで、奥が深いのだよ(笑)


最後までお読みいただき、ありがとうございました。 これからも、よろしくお願いしますっ!