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【乃木坂46 幻の2期生ライブ@showroom ライブレポ】

3月7日、インターネット配信サイトShowroomにて、「乃木坂46 幻の2期生ライブ」が行われた。このライブは、同日に行われる予定であった「オールナイトニッポンpresents 乃木坂46 2期生ライブ」が新型コロナウイルスの影響で中止になったことを受けて開催された配信イベントである。ここでは、累計42万人以上が視聴したこのイベントの本編で行われた企画についてレポートする。

この配信ではライブ披露やMV、過去ライブの放送などを織り交ぜつつ、披露する予定だったセットリスト通りにライブを行う他、Showroomの特性を生かした企画などが行われた

本来のライブと同じ16:30にShowroomの特設ページが開かれ、18:00には「overture」が流れ出す、本番さながらの演出で「幻の2期生ライブ」は幕を開けた。本番で流れる予定だったオープニングビデオも上映され、2期生一人一人の個性と成長にフォーカスを当てた内容となっていた。

板付の暗転から、1曲目「ライブ神」が始まった。この配信はライブ披露中、メンバーの背後に過去のライブ映像が映し出される演出となっており、ファンは2期生の歴史と成長を噛み締めながらのライブ鑑賞となった。

「自惚れビーチ」「かき氷の片想い」が過去のライブ映像で放送された後に画面は生放送に戻った。通常のライブではアンコールなどで着用するライブTシャツを身に纏った鈴木絢音と佐々木琴子が映し出され、実際のライブさながらの煽りを行うと、この配信で初めてのシングル表題曲「裸足でSummer」が披露された。佐々木琴子は、このライブにインフルエンザのため欠席した北野日奈子のタオルを掲げ、北野日奈子へのメッセージを伝えた。

イベントは特設ステージにてメンバーのトークと企画に移った。最初の企画は、本来のイベントで行われるはずだった「全員センター企画」で各々が披露する予定だった楽曲を紹介するというもの。メンバーはその楽曲の衣装に着替え、過去のライブ映像を背にして、思い思いにその楽曲への思い入れを紹介した。伊藤純奈は卒業した橋本奈々未がセンターを務めた「サヨナラの意味」を挙げた上で「いつまでも尊敬する先輩の卒業ソングを披露したかった」と語った他、佐々木琴子は生田絵梨花の「低体温のキス」を挙げ、生田がライブで使用するスモークガンを試用するなどして演出を楽しんだ。

(橋本奈々未への思いを語る伊藤)

この企画はあくまで「次に本当に2期生ライブをやる時のために披露はとっておこう」というスタンスの元に紹介が行われ、ファンはそのメンバーがセンターに立つ絵を想像しながらメンバーの声に耳を傾けた。


その後、二つ目の企画としてShowroomの投票機能を使った「どっちが見たい?投票企画」を行なった。これは、メンバーが持ち寄った特技や一芸を二人ずつ紹介し、視聴者がどちらが見たいか投票した後披露するというもの。渡辺みり愛は数年ぶりにドローンマシュマロキャッバラエティに挑戦し惜しくも失敗に終わったが、鈴木絢音は水風船キャッチ、佐々木はトランプマジックを見事成功させるなどして観客を楽しませた。また堀未央奈は地上波で披露したギャルキャラ「ホリッピー」で登場し、岐阜弁混じりのギャル語を駆使してギャルを演じた。

(マジックを披露する佐々木(右)と、サポートに入るも動きが緩慢な新内)


この後、配信の生放送ならではの企画として、「早着替えチャレンジ」を行なった。これは、「そんなバカな」のMV(およそ3分のver.)が終わるまでに現在の衣装からスカウトマンを披露するための衣装に着替え、そのまま楽曲を披露するというもの。挑戦前は「出来るかな」と緊張気味のメンバーも見られたが、終わってみれば7年目の余裕を見せつけ、全員が揃って堂々と楽曲を披露した。

その後に、メンバーが選んだMV3本を見ながら撮影の思い出などを語るコーナーが行われた。この中で渡辺みり愛がセンターを務める楽曲「風船は生きている」が流れた際、卒業前の佐々木琴子は「このPV撮影が今までで一番楽しかった」と回想した。

この後、佐々木、鈴木、山崎、寺田、伊藤、渡辺による楽曲「ボーダー」が披露された。この楽曲は、乃木坂46の歴史の中で唯一の研究生制度が敷かれた2期生の中でも最後まで研究生に所属した上記の6人に与えられた楽曲で、本人たちやファンにとっても思い出深い一曲だ。また、佐々木琴子は三月末での卒業を発表しており、この日はオリジナルのメンバーで披露する最後のボーダーになった。(筆者はここで泣いた)

そして企画は「言わせたい選手権」に移った。これは、ファンが思い思いに言って欲しいセリフをコメントし、それをメンバーが選んで他のメンバーに言わせるというもの。鈴木は新内に対して「新内眞衣17歳、まだ誰のものでもありません」、山崎は寺田に対して「調子乗んなよ」、新内は伊藤に対して「にゃんにゃん純奈だにゃん」、等と抜群のセンスでセリフを選び抜き、ファンは爆笑の渦に包まれた。

この後一つ目のサプライズとして、次の25thシングルに収録される2期生楽曲「アナスターシャ」のMVが宇宙初解禁された。MVは2期生をよく知る伊藤衆人監督によるもので、バラバラにキャリアをスタートさせた二期生たちが出会い、前を向くというストーリー性のある映像作品に仕上がっている。筆者はここでマジで泣いた。また、過去の研究生制度や個人PV、様々な楽曲の要素などが散りばめられており、渡辺は「(MVを)ぜひ何度も見て欲しい。新しい発見があってより泣けると思う」と呼びかけた。

その後堀未央奈から本編の最後の曲だとアナウンスがあり、披露されたのは名曲と名高い「きっかけ」。堀はMCの中で、「この配信がきっかけで、幻の2期生ライブが本当に開催できればいいなと思う」と話した。筆者はここでもう一度泣いた。

本編終了後、アンコールの声援によってメンバーが再び登場し、グループ全体でのライブでもお馴染みの「ハウス」が披露された。メンバーはじゃれ合いながらもカメラに向かって堂々たるパフォーマンスを披露した。

ここで、二つ目のサプライズとして、2期生ライブのために書き下ろされた曲があることが発表された。披露されたのは収録未定の「ゆっくりと咲く花」。バラード調の楽曲に乗せて歌われる歌詞はバラエティや選抜発表などで日の目を見る機会が少なかった2期生の歴史を思わせるものになっている上で、今の自分が輝けていることへの感謝が歌われた。また曲中には、卒業する佐々木が他のメンバーを手招きし、八人で輪を作るという振り付けもあった。向かい合い、手を伸ばし合った数秒の間に、はにかむメンバーもいれば涙ぐむメンバーもいた。ファンは間違いなくあの瞬間、メンバーが満開の花を咲かせる瞬間を目撃したはずである。筆者は大泣きした。


最後のMCでは、メンバー一人一人がこの配信ライブ開催に際しての感謝や幸せを述べた。涙を浮かべるメンバーも多く、ライブ全体を通してセンターを務めた堀は「(ライブは無くなってしまったが)より2期生ライブを実現させたいという思いが強くなったし、メンバーのことが大好きだなと思った」と涙ながらにメンバーへの思いを伝えた。ライブ中から顔をしかめ何かを堪える様子を多々見せていた鈴木は、MC中も一度背を向けて涙を隠したものの、最後には涙をこらえて「最後に(佐々木)琴子と一緒に一つのものを作れて幸せだった」と語った。また寺田は涙を流しながら、「開催中止が発表された時はまた「所詮二期生は」と言われるかと思うと不安だったが、たくさんの人に暖かく見守ってもらえていたことを実感した。」と改めて自分たちの葛藤と成長、周りへの感謝を語った。筆者はここで引くほど泣いた。

また、最後のサプライズとして2期生の卒業生である相楽伊織、伊藤かりんが登場、卒業す佐々木に花束と手紙を渡し7年間の労を労った。また、佐々木からは「ここで卒業するわけではない」と前置きした上で「3/25に猫舌Showroomで送別企画を行う予定なので見てください」と発表した。ファンは続報に注目したい。

アンコールも最後の楽曲、披露されたのは「乃木坂の詩」。まとまりは無くとも個性があり魅力があり愛のある、そんな8人がそれぞれの表情で楽曲を表現し、たくさんの愛に包まれたこの配信企画を締めくくった。






また、このライブ配信は累計42万人以上が視聴したと発表された。この数はShowroom配信において異例の数である。

セットリストや放送されたMVは以下の通り。(省略)
(写真:公式ツイッターや筆者のスクショなど。ご依頼があれば消します。)