勉強会慣れしていない人は、企画を練りすぎない方が良い

「勉強会の運営サポートします」という看板を立てていると、「こんな勉強会始めてみようと思うんですけど」と相談いただくことがあります。ありがたいことです。

事前に相談を受けていた勉強会が無事開催されたときは、とてもうれしいのですが、その一方で、結局動き出せず(出さず)にボツになる企画もそれなりにあります。話を聞いているときは、こちらも(たぶん相手も)「これで行けそうだなー」と思ってるのに、「なぜ形にならないのか」というのは、個人的に前から気になっていました。

で、考えた結果、(他にもいろいろ理由はあると思うのですが、)「思い立ってから実行するまで、間が空き過ぎる」というのが失敗の鉄板パターンだなと思うようになりました。

勉強会の企画を思い立ってから動き始めるまでに間が空くと、企画者の中で、全く正反対とも思える下記2つのどちらかが起こります。

1.企画に冷める

自ら勉強会を企画する人は、研究や仕事をバリバリやっていて、そもそも忙しい人が多いです。さらに、友達にも色々誘われることが多く、勉強会以外にもいろいろやることが多い場合がほとんどです。そうすると、自分が企画している勉強会が頭の隅に、、となってしまいます。

個人的には自分の企画に冷めてしまうのは仕方ないと思うので(僕自身にもよくあることなので)、今回のは縁が無かったなーと思うくらいで、それ以上余計な口出し(ここまで企画したんだからやりましょうよ、とか)はしません。

1も残念ではありますが、もったいないなと思うのは次のパターン。

2.企画に熱くなりすぎる(気負いすぎる)

企画を練っているうちに気負いすぎて身動きが取れなくなるパターンです。

こんな人に参加してほしい、ゲストにはこんな人を呼びたい、参加する皆さんに満足してもらうためにこんな議論が起こるようにしたい、、

時間が経てば経つほど自分の中のハードルが上がり、また企画を練る方に頭がいってしまって、また時が経つ、、

幾度となく見てきた鉄板の失敗パターンです。ちなみに、僕の経験上、告知が始まるまでに3回以上相談された勉強会は、ほぼこのパターンに行きつきます。

かろうじて開催にこぎつけたとしても、自分で(勝手に)高く掲げたハードルが越えられず、2回目に続かないことも多いです。

自分で上げたハードルを自分で下げ直すのは難しいです。相談に来た人がそうなってるなと思った時はハードルが下がるようにいろいろ話をしてみますが限界があります。


「間が空く」と往々にしてこんなことが起こるので、勉強会は思い立ったが吉日で「フライング気味に始める」のがいいと思ってます。「え、もうやっちゃうの?」みたいなのが理想です。

僕のところに相談に来た勉強会慣れしていない人に対しては

・企画が練れてなくてもいいじゃないですか
・人が集まらなくてもいいじゃないですか

と言うようにしています。とりあえずやっちゃってください、と。参加者集まらなかったとしても、とりあえず僕が参加するからやってみませんか、と。

逆説的に聞こえるかもしれませんが、勉強会の企画を入念に練るのは、

「勉強会運営に慣れてる人」

もっと言ってしまえば

「企画を練らなくても、それなりの場を作れる人」

だけにした方がいいと思っています。

「自分だったらこれくらいの場は作れる」という自信というか感覚が持てる、身の丈にあったレベルから勉強会は始めた方がいいです。とりあえず「自分で企画→開催」を何度か繰り返してれば勉強会慣れしてきますし。

勉強会は、フライング気味で始めるくらいがちょうど良いと思ってます。

(編集後記)

この記事は、相談に乗りながら「この勉強会は面白くなりそうだな」と思っていた勉強会がなかなか開催されずにムズムズしていた時に、企画者の「お尻を叩く」ために書いた記事です。

この記事を読んだからかは分かりませんが、その後、無事に勉強会は開催され、現在も継続的に開催されています。(僕も毎回参加しています)

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