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ひとりで生きられるように育ててきた

「ひとりで生きられるように育ててきた」

母は私にこう言う。

弱音は吐かない。
人前では泣かない。
人に頼らずなんでも自分でする。
限界がきて寝込むまで周りに弱さをみせない。

そんな母の背中をみて育ってきたわたし。

やはり子は親に似るもので、母と同じような生き方をしてきた。

いつかの母の日



ちょうど1年ほど前

わたしはひとりで生きることをやめた。

あなたの前では泣ける。
あなたには弱い自分をみせられる。
あなたに頼りたい聞いてほしい助けてほしい。

わたしにとって、とても大切な居場所だと想える人に出会った。

ただ、ひとりで生きるのをやめたのは1年前が初めてではない。

初めてひとりで生きるのをやめたのは7年前。

中学校で出会った親友が、ひとりで生きることしか知らなかったわたしに教えてくれた。

誰かと喜怒哀楽を分かち合うこと、学校以外での時間を共にすること、大好きだと、大切だと想えることを。

そんなわたしにとって初めての、とてもとても大切な居場所がなくなった2年前からわたしはより一層ひとりを望むようになった。



再びひとりになったわたしを変えたあなた。

あなたはわたしにとって大切すぎる、特別すぎる存在。


だけど

あなたにはたくさんの大切な人がいる。

たくさんの居場所がある。

わたしにはあなたしかいない。

その差が苦しくて、つらくて。

わたしの名前を呼ぶあたたかすぎるみんなの声


そして今年の夏

無人島にはたくさんの大切な人がいて、
たくさんの居場所があった。

自分の話をするのが苦手だったわたしが自分のことを素直に話せて

みんなの前で思い切り泣けて

今でも連絡を取り語れる仲間がいて


すごく素敵なことのはずなのに何故か少し寂しくて苦しくて。

自然と涙が溢れてきて。

みんなのことは大好きで大切なのに。

どうしてこんな気持ちになるのか。
この気持ちをどうすればいいのか。

同時にたくさんは難しい?
ひとりの方が楽?
あなたの存在が大きすぎる?
失うのが怖い?

やっぱりひとりがいいと感じる自分がいる。

でも、増えていく居場所を大切にしたいと感じる自分もいる。

考えても考えてもわからない。

大切な人が、居場所が増えた日



いくら考えても答えが出ないなら、もう少しひとりで生きるのをやめてたくさんの大切と向き合ってみようと思う。

わたしの前からみんながいなくならない限り。

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